床上げ

2015/11/17

床上げの時期は?産後の養生はなぜ重要なの?

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床上げの時期は?産後の養生はなぜ重要なの?

出産が無事終わりママになった嬉しさと同時に、産後の身体は急激に元に戻ろうとするため、それに伴う不快な症状が現われることがあります。昔から言われている「床上げ」は、現代でも大切に受け止めたい言葉です。ここでは、床上げの意味と目安、産後の養生についてお話しします。

産後の床上げとは?

床上げとは、産後徐々に育児をしながら家事に復帰していくことで、子宮や身体が回復する産後3週間目を目途としています。昔は母体の体力の回復のために、産後お母さんは布団を敷いたままにして、できるだけ身体を休めていました。その布団を片付けて、日常の生活に戻ることを「床上げ」といいます。最近は、無理のない家事をしながら身体を動かしたほうが良いという説もありますが、医学が進んだ現代でも、産後の養生は大切であると考えられています。

出産直後のママの身体や心にはどんな変化が起きているのでしょうか?

赤ちゃんや胎盤が出たあと、母体にはかなりのダメージがあります。骨盤が緩み、身体の至る所に痛みがあります。出血はしばらく続きます。
身体が辛いだけではなく、出産でホルモンのバランスが変化したため、精神的に不安的になりやすいのも産後の特徴です。イライラしたかと思うと、気分がハイになることもあります。この時期の気持ちの抑揚は、「マタニティーブルース」と呼ばれるたくさんの母親が経験するものです。「マタニティーブルース」は、産後2-3日以内に現われ、5日目ごろのピークを過ぎ、10日目ごろになると軽快します。
一方、心配なのは、「産後うつ」です。「産後うつ」は、産後数週間または数か月以内に現われる症状で、2週間たっても改善が見られない場合やより悪化する傾向がある場合には、この「産後うつ」が疑われます。「産後うつ」の多くは、軽度から中等度であり、周囲のサポートがあれば、自然に快方に向かうことが多いでしょう。とはいえ、「産後うつ」はマタニティーブルースとは異なり、病気です。症状がなかなか改善しない場合は、早めに医師に相談しましょう。症状の程度の差はありますが産後のママの約10%が「産後うつ」になるといわれています。
生活面では、心身が完全に安定しているとはいえない状態のまま、赤ちゃんとの生活がスタートします。数時間おきの授乳やおむつ替え、泣き止まないときの抱っこなど、24時間体制で寝不足も続きます。出産直後の赤ちゃんと一緒に家に籠もる日々が続き、ストレスや孤独感、育児への不安などがありナーバスになりやすい時期です。このような時期には、無理し過ぎないように、夫や家族の協力を得て赤ちゃんとの新生活を始めることが大切です。

産後の養生は、なぜ大切なの?

子宮や身体の回復に1か月はかかりますが、この期間の無理は禁物です。子宮の回復とともに、骨盤も閉じ始める時期です。この頃に立ちっぱなしの動作を続けていると、骨盤が閉じる前に内蔵が下がり、骨盤のゆがみが生じます。そのため、この1か月の間はできる限り横になって身体を休めることが良いというわけです。骨盤にゆがみがあると、体調にも影響が出てきます。そのほか、視力低下や抜け毛、疲労などが回復されずそのままになる可能性もあります。東洋医学によると、排泄されるべき悪い血が溜まったままの状態になると、更年期に影響があると言われています。

産後の養生とはどのように過ごせばいいの?

産後の養生とは、周りの人に気を使わないで、休みたいとき休む、消化の良いものを食べ、身体を冷やさない、遠慮なくサポートを受けるといったことです。自分で何でも抱え込まずに、助けてもらえるサービスや施設があれば積極的に利用しましょう。パパが仕事で忙しい場合や実家などが遠方の場合などは、自治体で実施しているベビーシッター制度などがあれば利用すると良いでしょう。
また、眼の使い過ぎも禁物です。せっかく休んでいるときに、スマホなどをいじり見続けるのは養生になりません。身体をリラックスさせるために、簡単な産褥体操も良いでしょう。自宅で赤ちゃんとつねに家にいなければならないことが多いので、友人などに遊びにきてもらったり、電話で会話をしたりなどで気分転換をはかりましょう。
体力と気力を維持するには、赤ちゃんと一緒に短時間でもお昼寝をすること、買い物や洗濯、掃除など、夫や家族に手伝ってもらえる体制をつくっておくといいですね。家事も育児も頑張り過ぎず、体力を過信せず、上手に周りの人に協力を求めていきましょう。


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