カンジダ腟炎

赤ちゃんを守るために…妊娠中のカンジダ膣炎に注意!

カンジダ膣炎は、多くの女性が経験する不快な症状ですが、妊娠中は特に発症しやすくなります。痒くてつらいだけでなく、生まれてくる赤ちゃんへの影響もあるため注意が必要です。カンジダ膣炎の赤ちゃんへの影響、予防法や治療法について知っておきましょう。

妊婦がカンジダ膣炎にかかると赤ちゃんにどう影響するの?

カンジダ菌は、普段から口や皮膚に存在している常在菌のひとつで、真菌というカビの一種です。通常は体に影響を与えることはありませんが、体調不良・ストレス・抗生物質の服用などで免疫力が低下した時に増殖します。この時にかゆみや発疹を引き起こす状態がカンジダ膣炎です。症状は外陰部のかゆみ、腫れ、発疹、排尿痛などで、ひどくなると猛烈なかゆみで睡眠障害を起こしたり、掻きむしって痛みを感じたりなど日常生活に支障をきたします。

妊娠期間はカンジダ膣炎を発症しやすい時期です。妊娠中は抵抗力が低くなりやすい状態であることに加え、ホルモンバランスの変化により膣内が酸性からアルカリ性に傾くため、カンジダ真菌が増殖しやすくなるのです。カンジダ膣炎にかかったまま出産してしまうと、赤ちゃんが産道を通る時に感染し鵞口瘡(がこうそう)やカンジダ皮膚炎を起こすことがあります。鵞口瘡は舌に白いカビが発生し、カンジダ皮膚炎はおむつかぶれなどとなって現れます。

妊娠中のカンジダ膣炎が直接おなかの赤ちゃんに感染するわけではないので、出産までに完治していれば問題ありません。もしかかってしまったら、早めの治療で出産時までにはしっかり治しておきたいものです。

カンジダ膣炎のサインを見逃さず、早めにすっきり直すのがベスト

妊娠中はカンジダ膣炎になりやすいことを自覚し、普段から炎症のサインを見逃さず、早めに治療するようにすることが大切です。
主な症状は、おりものの増加と外陰部のかゆみです。おりものはカッテージチーズのようにポロポロしていて、酒粕のような粒が混ざることもあります。量も増えるので、容易に異変に気付くことができます。いったんかゆみの症状が現れると、猛烈なかゆみが続いて非常に不快な状態になります。そのままにしておくと我慢できずに掻き続けてデリケートな部分に傷をつけてしまい、熱を持ち腫れて悪化してしまいます。通常おりものの変化はかゆみより先に現れます。

おりものの異変に気付いた時点で治療を始めることで、外陰部のかゆみを予防することが可能です。
カンジダ膣炎の治療では膣内を洗浄し、カンジダ真菌を押さえる抗真菌薬の錠剤(腟剤)を膣の中に挿入します。たいていは病院で一度入れてもらえば1週間効き目が続く膣剤を使いますが、症状が重い場合は自宅で毎日入れる膣剤が処方されることもあります。外陰部のかゆみには、抗真菌剤の塗り薬を用います。自己判断で市販のかゆみ止めやステロイド軟こうを使うと悪化させてしまうことがあるので、病院で処方された薬を使うようにしましょう。

カンジダ膣炎の一番の原因は免疫力の低下です。妊娠そのものが免疫力を低下させるため仕方がない部分もありますが、出来るだけ普段からバランスの良い食生活を心がけ、睡眠をたっぷりとることが大切です。疲れたと思ったらすぐに横になる習慣をつけて、疲労をため込まないようにしましょう。また、出産前は不安な気持ちになりがちで、ストレスから免疫力低下につながることも。音楽や趣味など、好きなことで気分をリフレッシュしながらゆったり過ごすようにしたいものです。

患部の場所が場所だけに、「かゆいなんて、恥ずかしくて言えない・・・」と受診をためらいがちですが、不潔や性交渉が原因でかかる疾患ではないので、何も恥ずかしいことはありません。とにかく早めの治療が一番!かゆくてつらい思いをする前にすっきり治して、安心して出産を迎えてくださいね。


2015/11/17

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