血液型

ママがRH-の場合は要注意!血液型不適合妊娠とは?

ママと赤ちゃんの血液型が違うのはよくあることです。ただ、中には血液型が違うことで赤ちゃんに重い貧血を引き起こすなどの問題が生じることがあります。ママと赤ちゃんの血液型が違うために起こる、血液型不適合妊娠のリスクとは?

血液型不適合妊娠とは?

血液型にはA型、B型、O型、AB型の4種類、さらにRH+、RH−などの血液型抗原があります。通常、ママとお腹の赤ちゃんの血液型が違っても、それが混ざり合うことはありません。しかし、何らかの原因で赤ちゃんの血液が母親の血液に移行してトラブルを起こすのが血液型不適合妊娠です。

妊娠末期または分娩時に赤ちゃんの赤血球が母親側に移行することがあり、このうち5~10%の場合にママの体の中で赤ちゃんの赤血球に対する抗体が作られます。一度抗体が作られるとほぼ100%の確率で抗体が胎盤を通じて赤ちゃんの血液に混ざり、赤ちゃんの赤血球を破壊する胎児新生児溶血性疾患というものを引き起こします。胎児新生児溶血性疾患になると、赤ちゃんがお腹の中で重い貧血を起こし、最悪の場合は死亡してしまうことも。無事生まれても出生後は貧血や黄疸が強く、症状が重い場合は脳性まひなどの後遺症が残ったり死亡するリスクがあります。

血液型不適合の種類は大きく分けて2つ

血液型不適合妊娠には、ABO式血液型不適合妊娠と不規則抗体による不適合妊娠があります。Rh式血液型不適合妊娠は不規則抗体による不適合妊娠の一種で、多くの場合は抗D抗体というものができることによります。
ABO式血液型不適合妊娠はママがO型で、赤ちゃんがA型またはB型の場合に起こりやすく、約0.7~2%の割合で表われます。ABO式血液型不適合妊娠では重症になることはまれです。

気をつけなければいけないのが、Rh式血液型不適合妊娠の場合です。これは、ママがRh-、赤ちゃんがRh+の場合に起こります。妊娠中よりも分娩の際に抗体が作られることが多く、2人目以降の妊娠でリスクが高くなり、症状も激しくなるのが特徴です。赤ちゃんの貧血が重くなると流産しやすく、妊娠中や出生後に赤ちゃんが死亡する危険もあるので気を付けなければいけません。
その他の不適合妊娠には、輸血の際に抗体が作られるものもあります。

血液不適合妊娠の検査方法と治療法

血液不適合妊娠になっていてもママは無症状。そのため、ママがRh-でパパがRh+の血液型の場合は血液型不適合妊娠として扱い、妊娠中にママの血液中の抗体価の測定を定期的に行い、エコー検査などでお腹の赤ちゃんの観察をして異常がないか管理する必要があります。
検査には、抗体解離検査や直接クームス試験、羊水検査、赤ちゃんの血液検査などがあり、状況に応じて行います。

お腹の中の赤ちゃんが胎児溶血性疾患になってしまった場合は、赤ちゃんへの輸血を行う治療法が一般的です。赤ちゃんがある程度大きくなっていれば、娩出して治療する場合も。妊娠初期から治療が必要なときは母体血漿交換という方法を検討する場合もあります。
出産後はすぐに赤ちゃんの血液検査を行います。黄疸に対しては光線療法や交換輸血などが必要です。

どうやって予防すればよい?

もし赤ちゃんがRh+で、ママの不規則抗体検査で陰性が続いた場合は、妊娠28~32週ごろに抗D免疫グロブリンという注射を行うことで妊娠末期から分娩時の抗体の産生を予防出来ると考えられています。この治療は現在は残念ながら健康保険の適応ではありませんが、赤ちゃんの安全のために行うことが推奨されています。また、妊娠中に血液型不適合妊娠の徴候がない場合も、分娩後72時間以内に母親に抗D免疫グロブリン注射を行うことで抗体の産生を予防し、次回以降の妊娠・出産をより安全に行うことができます。

血液型不適合妊娠ということがわかれば、医師の管理のもとでしっかりと予防を行いましょう。


2015/11/17

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