子宮奇形

子宮奇形は妊娠・出産に影響する?治療、手術の有無について

子宮奇形と聞くと、その名前の響きだけでも不安な気持ちになってしまいますね。子宮は赤ちゃんが育っていく大切な場所。もし、子宮奇形と診断されたら妊娠や出産にどう影響が出てくるのでしょうか。また、治療や手術の有無についても、詳しく見ていきましょう。

子宮奇形の原因・種類は?

子宮は胎児期に、左右にあるミューラー管が癒合して形成されていきます。その過程でなんらかの障害により、奇形となる症状を子宮奇形と呼んでいます。子宮奇形は女性の5%程度にみられけして稀な病気ではありませんが自覚症状がほとんどないため、妊婦健診や不妊症の検査の際などに見つかることがほとんどです。

子宮奇形の主な種類は以下の6種類になります。
・単角子宮 
子宮ができる過程で、左右にあるミューラー管が癒合しますが、その際に片方が欠如したり、痕跡のみを残していたりする状態です。子宮が通常の半分程度の大きさしかないこともあります。

・重複子宮 
子宮が対になって2つある状態です。膣が2つあることもあります。

・双角双頸子宮 
重複子宮から下半分が癒合しており、膣、子宮頸部は1つになります。

・双角単頸子宮 
双角双頸子宮より、さらに癒合が進行した状態。膣、子宮頸部は1つで、子宮底部が2つに分かれています。子宮がハートの形で子宮の内腔もくびれています。

・中隔子宮 
子宮は1つで子宮内腔に壁ができているものです。

・弓状子宮 
子宮の上の子宮底部がくぼんだ形になっています。

子宮奇形の妊娠・赤ちゃんへの影響は?

子宮奇形のタイプや程度にもより様々ですが、子宮の形に異常があることや血流障害のため、受精卵が着床しにくく、また着床しても成長が妨げられることがあります。赤ちゃんが成長していくにつれ、子宮もそれに合わせて大きくなることが必要です。しかし、子宮奇形では子宮壁が伸びなかったり、子宮の広さが十分でなかったりする場合もあるため、妊娠する確率は若干低くなります。また、不妊症や不育症の要因となることもあるのです。

 つぎに、赤ちゃんへの影響ですが、子宮奇形では赤ちゃんの発育が遅れる要因となることや、流産や早産の確率が高くなることがあげられます。赤ちゃんは回転しながら生まれてくるものですが、子宮の形に異常があると、回転がスムーズにいかないこともあります。そのほか、分娩時に起こる可能性があるのは微弱陣痛です。また、重複子宮では比較的妊娠が継続しやすく、無事に出産までいたるケースも多いようです。

どんな治療法がある?手術は必要?

 子宮奇形の診断に必要な検査は、子宮鏡検査、子宮卵管造影検査、MRI、超音波検査などです。手術のみが有効な治療法ですが、子宮奇形と診断を受けても、すぐに手術をしなければならないわけではありません。

 双角子宮・中隔子宮・弓状子宮において、不妊症で子宮奇形以外の理由がみられない場合、続けて流産・早産が起きている場合には、非妊娠時に子宮形成手術を行うことがあります。その場合、出産時には帝王切開になります。また、妊娠中には流産予防のため、頸管縫縮術をしたほうがよい場合もあります。単角子宮・完全な重複子宮ではきちんとした管理下で妊娠・出産が可能なことが多く、一般的には手術は行われません。

 人それぞれ外見も違うように子宮の形もさまざまです。子宮奇形の対処方法も一人ひとり違ってきます。また、子宮奇形と診断されても安静にしていれば、正常に妊娠・出産できることも多いのです。医師のアドバイスを考慮して、パートナーとも相談のうえ納得のいく対処方法を決めていくとよいでしょう。


2015/11/18

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