子宮内膜症

2015/11/18

重い生理痛に要注意!子宮内膜症の妊娠・出産への影響は?

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重い生理痛に要注意!子宮内膜症の妊娠・出産への影響は?

出産適齢期の女性のうち、10人に1人は子宮内膜症だといわれています。重い生理痛が特徴ですが、不妊の原因が子宮内膜症という場合も少なくありません。子宮内膜症の原因や妊娠や出産への影響、不妊治療や早期発見の方法について解説します。

子宮内膜症とは?

女性の1割が発症するともいわれる子宮内膜症。子宮内膜症とは、子宮内膜など子宮内腔にあるはずの組織が、卵巣など腹腔内に増殖する病気です。
子宮内膜は女性ホルモンの影響で毎月増殖、剥離します。この剥がれた子宮内膜が月経ですが、子宮以外の場所にできた場合も子宮内と同様に女性ホルモンの影響を受けて増殖します。子宮内膜症の場合は増殖した子宮内膜を体外に出すことができないため、卵巣の中に古い子宮内膜がたまっていき卵巣が腫れてしまうのです。(この古い子宮内膜がチョコレート色をしているため、チョコレート嚢胞と呼ばれます。)また腫れた卵巣が他臓器との癒着を起こすことがあり、痛みなどの症状が現れます。

子宮内膜症の原因

子宮内膜症の原因はまだはっきり分かっていませんが、月経時の血液が卵管を逆走し、腹腔内で増殖するためという説と、卵巣内の組織が子宮内膜に変化するという説があります。いずれにしても子宮内膜症にはエストロゲンの分泌が影響しているため20代後半から40代前半の女性に多く見られ、閉経後は減少します。

子宮内膜症は妊娠に影響する?出産には?

子宮内膜症があると卵子の質が低下したり卵巣や卵管の働きが悪くなったり、卵子が卵管を通れなくなることもあるため、不妊症の原因になる場合があります。軽い子宮内膜症であれば自然妊娠も可能ですが、重症化した子宮内膜症では妊娠の可能性はかなり低くなります。実際に不妊症の人のうち、子宮内膜症がある人は約2~4割、子宮内膜症の患者のうち約半数が不妊症ともいわれ、妊娠を希望する場合は何らかの対策も必要です。
子宮内膜症はエストロゲンの働きが影響しているため、妊娠すると改善するのが一般的。妊娠してもママやお腹の赤ちゃんへの影響はなく、出産のリスクもありません。

子宮内膜症の場合の不妊治療は?

軽症の場合は子宮内膜症の治療は行わず、不妊治療を行いながら様子を見ることになります。なかなか妊娠できない場合は体外受精を行うこともあります。
重症の場合は子宮内膜症の治療を行ってから、不妊治療を行います。治療は薬物療法または手術が一般的です。手術で病巣を取り除いた場合、1年ほどは再発が少ないため妊娠しやすいといわれています。
不妊治療は身体的負担のほか経済的・精神的負担も大きいため、パートナーや主治医とよく話し合って進めてください。

子宮内膜症の早期発見に必要なこと

子宮内膜症の症状で気付きやすいのは、月経痛がひどいということ。子宮内膜症で起きる月経痛は、回数を重ねるごとに強くなり、ひどい場合は寝込んでしまうこともあります。腰痛や下腹部痛が現れたり、排便痛や性交痛を伴ったりすることも。遺伝性も指摘されており、母親や姉妹が子宮内膜症の場合は注意が必要です。

早期に発見できれば、症状を軽くすることも可能。病気の進行を抑えることもできます。思い当たる場合は早めに医療機関を受診しましょう。


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