食物アレルギー

離乳食が毎日同じメニューでも大丈夫?アレルギーのリスクはある?

命に関わることもある食物アレルギーは、乳幼児のママにとって大きな心配ごとの一つです。我が子の食嗜好がアレルギーにつながるのでは?と心配するママに対して、医師や看護師さんはどのようなアドバイスをしているでしょうか。

ママからの相談:「同じものを食べ続けるとアレルギーになる?」

8カ月の赤ちゃんがいます。離乳食は2回食になり、食べる量もだんだん多くなってきました。今のところアレルギーはありませんが、特に忙しいときは、赤ちゃんが大好きでよく食べてくれるバナナやトマトなど、特定の食材を使うことが多くなってしまいます。特定のものを食べ続けることで、将来アレルギーになる可能性はありますか。また、特に注意した方がよい食材はありますか。(30代・女性)

5大アレルゲン食品は適量を、偏食にも気をつけて

卵・牛乳・大豆・小麦・米といった5大アレルゲン食品は適量にした方がよいです。食べて症状の出なかった食品は、食べ続けても問題ありませんが、いつも同じものばかりで偏食になると、栄養バランスが悪くなるので要注意です。

できるだけいろいろな食品を食べさせてあげましょう。5大アレルゲンに関しては、アレルギーが起きないか注意しながら、適量を与えるとよいといわれています。

しかし、それ以外のバナナやトマトでもアレルギーが起きる子はいます。(内科医師)
食べてもアレルギーが起こらなかった食品なら、食べ続けても問題はないでしょう。しかし、同じものばかりを続けて食べると栄養が偏ります。(産科看護師)
忙しいときは仕方ありませんが、できれば毎日同じものや1種類だけ多くあげることは避けた方がよいです。様々な食感を楽しむ意味でもアレルギーを防ぐ意味でも、バランスよくいろいろな種類の食材を使った方がよいでしょう。(内科医師)

毎回同じ野菜を使っている場合は?

毎回同じ野菜を使って離乳食を食べさせている場合は、赤ちゃんの体に影響があるのでしょうか。

同じ野菜を食べさせることの影響

〈同じ野菜を食べさせることでのメリットは?〉

毎回同じ野菜を使っていたとしても、たくさんの種類の野菜を使っているのであれば、栄養価を高くすることができます。一度にまとめて調理し冷凍保存する場合は、なるべくたくさんの種類の野菜を使うと良いでしょう。

また、同じ野菜を毎回食べることで、子どもが味に慣れやすいというメリットもあるでしょう。子どもの好き嫌いがあり、どうしても毎回同じ野菜になってしまう場合は、味付けを工夫するなどして、飽きさせないように気を付けましょう。

〈同じ野菜を食べさせることのデメリットは?〉

1種類だけを毎回食べさせるといったように、極端に野菜の種類が少ない場合は栄養が偏りやすくなります。同じメニューが続きそうなときは、もう一種類でも野菜の種類を増やすなどして、栄養価が偏らないように気をつけると良いでしょう。

また、1種類の野菜を食べさせ続けると、子どもがその味に飽きてしまう可能性もあります。1回の離乳食で使う野菜の種類は少なくても良いので、できれば毎日種類を変えて、なるべくたくさんの種類の野菜に触れさせてあげるようにしましょう。

野菜を食べさせる頻度・調理のポイント

〈野菜を食べさせる頻度は?〉

■離乳食初期(生後5~6ヶ月頃)

にんじん、かぼちゃ、玉ねぎ、キャベツ、かぶ、白菜、じゃがいもなどの癖やアクが少ない野菜から少しずつ食べさせてみましょう。1週目は1品目を小さじ1程度から始め、2週目には1~2品目を合計小さじ2程度、3週目には合計小さじ3程度、というように徐々に種類を増やします。

■離乳食中期(生後7~8ヶ月頃)

離乳食の回数が2回食へと増えます。1回の離乳食での野菜や果物の目安量は20~30gです。

野菜は離乳食初期に食べていた食べやすいものに加え、ピーマンやパプリカなども食べることができるようになります。この頃には、食事のバランスを考えて離乳食をとることが重要になってきます。 なるべく毎回の食事で野菜をとるようにしましょう。

■離乳食後期(9~11ヶ月頃)

離乳食の回数が3回食になります。1回の離乳食での野菜や果物の目安量は30~40gです。

食べられる野菜は今までのものに加えてもやし、オクラ、なすなどが増えます。野菜の堅さはバナナ位であれば食べられるようになります。

大きさもみじん切りくらいから徐々に大きくしていきましょう。

■離乳食完了期(1歳~1歳6ヶ月頃)

離乳食の回数は3回食ですが、より大人に近い食事がとれるようになります。1回の離乳食での野菜や果物の目安量は40~50gです。

野菜はほとんどの種類が食べられるようになりますが、基本的に消化吸収がよいものを食べさせるようにしましょう。

野菜の調理ポイントは?

赤ちゃんは野菜独特の舌触りや触感が苦手な場合があります。慣れるまでは出来るだけ柔らかくすりつぶして食べさせてあげましょう。

また、同じ味付けを続けていると飽きてしまうこともあります。同じ食材を使う場合でも、味付けを和洋中と色々変化させると食べやすくなります。

そして、慣れてくるとやりがちですが、一度に食べる量を増やしすぎてしまうと食べてくれないことがあります。様子を見ながら、食べられるだけの量を与えることもポイントです。

注意が必要な野菜

ごぼう、きのこ類などは消化吸収に負担がかかりやすいので注意が必要です。また油分が多いアボカドや、かぶれやすい山芋にも注意して、食べさせる場合は少量にしましょう。

そして、刺激が強いしょうがやにんにくも、食べさせるのはやめておいた方が良いでしょう。また、野菜の種類に関わらず、生ものは細菌感染の恐れがあり危険です。

食べさせる場合はしっかり火を通して食べさせてあげましょう。

離乳食で使う食材のバリエーションを増やすポイント

〈1食で必要な食材・栄養〉

離乳食で必要な食材や栄養バランスは、3つの色に分けて考えると分かりやすいでしょう。


■黄色の食材 米、うどん、さつまいもなどの炭水化物源
これらは力や体温となります。

■赤色の食材 肉、魚、大豆製品などのタンパク質源
身体を作る血や肉となります。

■緑色の食材 野菜、海藻などのビタミン、ミネラル源
身体の調子を良くし、整えます。

これらの3色が毎回整っている離乳食がおすすめです。

〈献立の数〉

献立は離乳食を食べさせる時期によって変わります。食材を単品から食べさせて、徐々に栄養バランスが整ったメニューにしていくことが基本です。

ご飯などの主食は、初めのうちはおかゆにして柔らかくして食べさせましょう。

■離乳食初期(月齢5~6ヶ月頃)

10倍がゆを小さじ1程度から始めます。そこから徐々に炭水化物、ビタミンミネラル、たんぱく質という順番で1品ずつ増やし、慣らしましょう。新しい食材はひとさじずつ、量を増やします。

■離乳食中期(月齢7~8ヶ月頃)

2回食に慣れたら、主食+主菜+副菜を意識します。1回の離乳食に3色の栄養素が入るように意識しましょう。

■離乳食後期(月齢9~11ヶ月頃)

3回食となり、主食+主菜+副菜(1~2品)で合計3~4品が目安です。

■離乳食完了期(1歳~1歳6ヶ月頃)

味や食感に変化をつけて、3~4品が目安になります。また、おやつは1~2回牛乳とおにぎりなどの軽食が良いでしょう。

離乳食は徐々に食事の回数と品数が増えていきます。毎日の食事の献立を考えるのは大変なものです。

毎回手作りにしようと頑張りすぎず、大変なときはベビーフードなどをうまく使いましょう。また、料理したものを小分けにしてフリージングパックなどで保存しておき、レンジで温めて食べさせてあげる方法もおすすめです。

初めての食品は少しずつ、症状が出ないか様子見を

初めて食べさせるものは少量からはじめましょう。そして食後にアレルギー症状が出ないか、少なくとも食後24時間は様子を見てください。

アレルギー症状は軽度なものから重篤なものまで様々です。そして、すぐにアレルギー反応が起こるものや、時間が経って症状が出るものもあります。

症状としては、じんましん・皮膚の赤み・かゆみが代表的です。重篤になると、アナフィラキシーショックを起こし、呼吸困難や意識障害を伴い、命の危険があります。(内科医師)

初めての食品を食べた後に症状のようなものが出たら、医師の診察をうけるようにしましょう。

食品以外の注意点とアレルギーへの心構え

子どもが過ごす場の環境衛生にも気をつけましょう。もしアレルギー症状が出ても、成長とともに改善することもあります。心配なら自己判断せず受診を。

気温の変化や服などの外部からの刺激、ホコリや花粉でもアレルギーを起こす場合がありますので、子どもが過ごす部屋の環境を整えることも念頭に置いてください。(産科看護師)
もし0歳でアレルギーが起きたとしても、その後、腸管免疫などが発達して食べられるようになることもあるので、落ち込まなくて大丈夫です。ただアレルギーが疑わしいときには、自己判断をせずにお医者さんに行くようにしてください。(内科医師)

5大アレルゲンと呼ばれる食品については適量を守りつつ、できるだけ多種の食品をバランスよく食べることが、アレルギー予防や適切な栄養摂取の観点からよいようです。また、子どもの様子を観察し、症状があるといった心配なことがあるときは、受診することも一案です。

離乳食は食事のバランスとアレルギーのリスクを考えて

離乳食を赤ちゃんに食べさせるときは、栄養面を考慮してなるべく多くの食材を使うことが大切です。また、アレルギーのリスクを考えて、初めて食べさせる食品は一品ずつ少量から始め、5大アレルゲン食品を食べさせるときは適量を心がけましょう。

また、離乳食はその時期の赤ちゃんに合った量や品数の目安がありますが、実際に赤ちゃんに食べさせるときは、目安通りにいかないこともあるでしょう。そのようなときは、赤ちゃんの様子をよく見ながら、無理のない範囲で楽しく食事を取らせてあげるようにしましょう。


2018/11/19

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