日本脳炎

推奨されず受けなかった日本脳炎の追加接種、どうすれば?

日本脳炎の予防接種については重篤な副反応が出た事例があり、一時期、接種の推奨が取り下げられていました。現在では改善されて再び接種が推奨されていますが、追加接種を保留にしたまま受けそびれてしまった場合はどうなるのか、看護師さんたちに聞いてみました。

ママからの相談:「日本脳炎の追加接種。かなり年数が経過してるが、まだ可能?」

子どもが生まれた頃、日本脳炎の予防接種の見合わせのようなものがあり、幼稚園の頃に2回接種した後、1期の追加から接種していません。毎年インフルエンザの予防接種を受けるときに思い出し、それが終わると「また今度でいいか」という感じで10歳になってしまいました。接種するにはまた最初から受け直す必要があるのか、また副反応の件も気になります。(40代・女性)

副反応のリスクは大幅に軽減

今は新しいワクチンが開発され、重篤な副反応のリスクは大幅に軽減されました。日本脳炎は死亡率が高く、どこにでもいる蚊に刺されることで発症するため、きちんと接種した方がよいでしょう。

日本脳炎は発症すると対処療法しかない上に死亡率も高く、重篤な後遺症を残すのが特徴です。平成17年にマウスの脳成分のワクチンで重篤な脳脊髄炎を発症した事例があり、一時期は接種を推奨しなくなりましたが、平成21年にアフリカミドリザルの腎臓から新しいワクチンが作られ、ワクチンを受けることによって脱髄性疾患を引き起こす可能性はほぼないとされています。(産科看護師)
重篤な副反応により積極的に推奨されない時期がありましたが、今は新たなワクチンが開発され副反応出現のリスクが大きく改善されました。副反応のわずかなリスクと日本脳炎を発症した際のリスクを比較すると、ワクチンを接種した方がよいのではないでしょうか。日本脳炎はどこにでもいる蚊が媒介するので、抗体がなければかかる可能性が高く、厚生労働省のホームページでも詳しく説明してあるので参照してください。(看護師)

取り下げ対象時期の子どもは公費で接種が可能

接種の推奨が取り下げられ機会を逃したお子さんは、定期接種の時期から外れていても公費で受けることができます。1~2回接種済みで抗体ができていれば、追加のみで大丈夫ですが、心配なら抗体の有無を調べてもよいでしょう。

日本脳炎ワクチンは生後半年から受けられますが、ほとんどの地域が3歳からの接種となっており、1回目の接種から4週間までの間に2回目、2回目から約1年後に3回目の接種を行います。地域により異なりますが、定期接種の期間にもかかわらず接種しなかった場合も、定期接種として追加接種ができるようになったようです。(産科看護師)
確実に免疫を作るためには通常の接種を行った方がよいですが、すでに抗体ができていれば接種する必要はありません。2度接種していれば抗体はできていると思いますが、不安でしたら抗体検査をしてはいかがでしょうか。(産科看護師)
10歳であればちょうど、重篤な副反応が起こったため接種を推奨していなかった時期にあたるようです。平成7年~平成18年度までに生まれた子どもを対象に、20歳未満までの期間いつでもワクチンを受けられるようになっています。(看護師)

接種の推奨取り下げ時期にあたる子どもに対しては、20歳未満の間は公費で接種できるように救済措置が取られています。抗体の有無については医師に相談し、必要なら検査をしてもらうとよいでしょう。


2015/11/06

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