塩分

2015/11/19

妊娠中の目標塩分摂取量と上手な減塩のポイント

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妊娠中の目標塩分摂取量と上手な減塩のポイント

妊娠高血圧症群の予防には、塩分の取り過ぎを防ぐことが大切だとよく言われます。妊娠は普段の食生活を見直す良いきっかけです。塩分の取り過ぎといわれても、実際のところあまりピンとこないもの。どの程度とればよいのか、そのためにどうするか、まとめました。

妊娠高血圧症候群と塩分

妊娠期間中は、普段の生活以上に様々な栄養分が余分に必要となります。カルシウムやタンパク質、鉄分、葉酸などは、積極的な摂取を推奨されます。しかし、塩分だけは別です。通常の食事から得られる分で、必要十分なのです。多く取る必要は全くありません。
妊娠高血圧症候群は、塩分の取り過ぎが一因といわれます。塩分を取りすぎると、人の体の中では水分を多く取り込み、排出を抑えて塩分濃度を下げようとする働きが起こります。その結果、血圧が上がったり、むくみが現れたりするようになります。妊娠高血圧症候群になると胎盤の機能が低下するため、赤ちゃんの発育や母体の健康に悪影響を及ぼします。

妊娠高血圧症候群を発症するのは妊娠中期以降ですが、妊娠初期から全期間において、塩分摂取量を控えることが大切です。

どのくらいの塩分なら大丈夫?

塩分の取り過ぎに気を付けるといわれても、どの程度塩分を取ったらよいのかピンとこないかもしれません。2010年の食品摂取基準によれば、1日に摂取してよい塩分量は、成人女性で7.5gとなっています。これは、小さじで2杯弱に相当し、意外なほど少ない量です。この値は生活習慣病を予防するための目安ですが、普通は、1日8g以下と指導される場合が多いようです。

意外と摂取している塩分

では、私たちは、普段はどのくらい塩分を摂っているのでしょうか。2008年の国民健康・栄養調査結果によれば、実際には、成人女性の一般的な塩分摂取量は、10.1gとなっており、推奨値よりもたくさん塩分を取っていることがわかります。特に塩辛いものを食べたつもりはなくても、市販の食品や外食には案外多くの塩分が含まれています。塩や醤油はもちろんのこと、マヨネーズやドレッシングなどの調味料や、かまぼこ、ハム、パン、麺、お菓子、飲料など、意外なものにも塩分が含まれています。偏った食生活をしていなくても、無意識に食事をしていれば基準値より多くの塩分を摂取してしまうのです。

減塩のポイント

減塩生活を実現するには、調理時の塩分を減らすほか、減塩調味料を利用したり、かけ醤油やドレッシングなどを少量にしたりするなどの工夫も大事です。また、レモン汁やポン酢などの酸味や、だしの味をうまく利用すると、控えめな味付けでも物足りなさを感じずに減塩できます。市販品や外食では、汁を残すように心がけましょう。

毎日減塩生活を続けるのは大変です。神経質になり過ぎて、逆に塩分が不足したり、ストレスでイライラしたりしてもいい影響はありません。塩分の排出を促す水分や、カリウムを多く含む食品を積極的に摂取するのも一つの手です。カリウムは、果物などに多く含まれます。バナナやキウイ、グレープフルーツなどの果物やトマトジュースなどは手軽にカリウムを摂取出来ておすすめです。もちろん体重増加につながるので食べ過ぎは厳禁です。

減塩は、素材の味を発見する絶好の機会でもあります。料理を工夫する楽しみを得ることもできます。プラスにとらえて、ぜひ積極的にチャレンジしてください。


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