不規則抗体検査

不規則抗体検査ってなに?検査方法と妊娠中に行う目的

妊娠中に行なわれる不規則抗体検査。健診で調べられる検査ですが、この検査はどんな検査で、その結果から何がわかるのでしょうか?また、この検査はどんな方法で行なわれるのでしょうか?不規則抗体検査について、詳しく解説していきたいと思います。

不規則抗体検査とは?

血液型のABO型には血液の中に「規則抗体」という自然にできた抗体があり、A型は「抗B抗体」、B型は「抗A抗体」、O型は「抗A抗B抗体」がある状態といいます。ちなみにAB型には規則抗体はありません。そして、これ以外の血液型分類、たとえばRh式などは「不規則抗体」といわれます。そして不規則抗体検査とは、名前の通り、血液の中に「不規則抗体」があるかどうかを調べる検査なのです。この検査は妊娠(4~12週)または必要に応じて妊娠中期や後期にされます。

妊娠中に行なう目的とは?

検査目的は2つあります。1つめは、出産で出血量が多くなった場合の輸血に備えるためです。輸血は同じ血液型を輸血するのが大原則なので、あらかじめ正確な血液型を判定しておく必要があります。また、輸血をした時に副作用が強く出る可能性があるため、そのリスクを把握しておく必要があります。2つめは、母体とおなかの赤ちゃんとの間に「血液型不適合」という問題が起こる可能性があるかどうかを判断するためです。

血液不適合とは?

お母さんとおなかの赤ちゃんの血液型が違うことで起きる様々な問題が「血液不適合」です。お母さんとおなかの赤ちゃんは別の人間であり、赤ちゃんはお父さんの遺伝子情報を半分もっているので、血液型がお母さんと違うということはよくあります。その為、ABO型の血液型の違いはあまり気にすることはありません。不適合が起こる可能性はありますが、それはとても低い確率であり、もしも起こったとしても症状は軽くてすむからです。

ただ、お母さんがRh(-)で、赤ちゃんがRh(+)の場合は注意が必要で、この場合は「Rh式血液型不適合」といいます。妊娠中期から後期、また出産時に赤ちゃんの血液がお母さんに移行してしまうことがあるのです。その結果、お母さんに「抗D抗体」ができ、次に妊娠した時におなかの赤ちゃんの赤血球を破壊してしまう可能性があります。その場合おなかの赤ちゃんは重い貧血になったり、誕生後に重い貧血や黄疸を起こしたりすることがあります。また、不規則抗体「抗D抗体」は異なる血液が入ってきてできるものなので、流産(自然流産、人工妊娠中絶も含む)、子宮外妊娠、早産などによってもできることがあります。

注意が必要な検査結果とその対策について

検査結果がRh(-)あるいは不規則抗体検査(+)と出た場合は注意が必要です。Rh(-)の人は日本人では0.5%と少数派であり、輸血が必要になった場合に備えて設備の整った周産期専門の病院での妊娠・分娩・新生児管理が推奨されます。また、先ほどお話したように赤ちゃんとの血液型不適合の恐れがあるので、胎児管理が必要となります。

お母さんと赤ちゃんとの血液型が違うことで、様々な問題が起こるのですね。そのためにもこの検査はとても重要で欠かせないものとなっています。健診では多くの血液検査がありますが、1つ1つ何のためにしている検査なのかを知っておきましょう。


2015/11/20

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