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点滴の投与で防げる?新生児GBS感染症とは

妊婦さんがGBS、すなわちB群溶血性連鎖球菌を保有しているまま出産に至ったとき、生まれてくる赤ちゃんに感染してしまい重い病気を引き起こしたり、赤ちゃんの命の危険に及したりすることもあります。そのようなことにならないための検査や治療法について説明致します。

GBS感染症とはどんな病気でしょう

GBSとはGroup B Streptococcusの略で、日本ではB群連鎖球菌と呼ばれている細菌です。妊婦さんの約10 % が保有していると言われ、膣内に常在している比較的弱い菌です。しかし生まれてくる赤ちゃんの鼻や口などを通って赤ちゃんの体内に入り感染してしまうと、血液中に菌が入り込んで重篤にもなりかねない敗血症や肺炎、髄膜炎などを引き起こしてしまいます。髄膜炎によって視力あるいは聴力を失ってしまったり、運動障害や学習障害に繋がったりすることもあり、最悪の場合は死亡してしまうこともあります。

このGBS感染症の発症は、特に生まれてから数時間〜24時間以内が最も多く、1週間以内に発症するケースもあります。これらの「早発型」と呼ばれる場合は、上記の感染症のほか呼吸不全もみられることがあります。生後1週間以上経ってからの発症する「晩発型」の場合は特に敗血症と髄膜炎が多く見られ、肺炎や呼吸不全は少ないとされています。さらには関節炎、筋膜炎や眼・鼻・耳などに炎症が起きていることがあります。

GBSを保有しているかどうかはどうやって調べるのでしょう

妊婦さんへの検査は妊娠後期、つまり33〜37週目におこなわれます。膣や肛門の周辺を綿棒のような検査器具でこすり、検体を培養し、GBSが存在しているかどうか調べます。陽性であっても慌てることはありません。この時の赤ちゃんは卵膜で守られており、感染してしまうとすれば卵膜が破れて産道を通る時だからです。ですから、陽性という結果が出たら赤ちゃんに感染しないような措置がとられます。この検査が陰性でも、前回のお産で陽性の結果が出ていた場合も同様に措置がとられます。

検査結果が陽性だった場合、どのようにするのでしょうか

検査が陽性でも必ず赤ちゃんに感染するわけではありません。母体が持っている抗体を赤ちゃんも引き継いでいるはずだからです。しかし、抗体を持っていない、極めて少ない量の抗体しかないという場合もあり、その時には感染のリスクが高くなります。

赤ちゃんへの感染を防ぐために、一度でもGBSが検出されたことがある妊婦さんは、分娩時に抗生物質を使用します。薬剤は陣痛が始まってから、分娩が終わるまで数時間ごとに妊婦さんに点滴をして注入されます。主にペニシリン系の抗生物質を用いますが、アレルギーのある妊婦さんには他種類の抗生物質を使用します。この方法でほぼ感染が防げると言われています。
また、GBS感染があっても、必ず帝王切開による出産になるとは限りません。

もしも赤ちゃんに感染してしまったら

赤ちゃんがGBS感染症であると診断された場合、出生時の体重や状態、菌の様子などによって治療法が決定されます。主には抗生物質の投与がおこなわれますが、他の薬と併用する場合もあります。重い病状になることも考えられるので迅速に対応していきます。

大切な赤ちゃんのために

大切な赤ちゃんが感染症にならないように、検査はきちんと受けるようにしましょう。妊娠中はどのような検査があるのか、あらかじめ質問してみると良いでしょう。


2015/11/20

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