妊娠検査薬

2015/11/20

陽性だから正常妊娠とは限らない?妊娠検査薬の正しい知識

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陽性だから正常妊娠とは限らない?妊娠検査薬の正しい知識

生理予定日を過ぎても生理がこないから、「まさか!」と思って市販の妊娠検査薬を買ってきたあなた。陽性反応だった場合の自己判断による疾患の見逃しの危険性に関する知識を持っていますか?ここでは、妊娠検査薬の知識に不安のあるプレママに、陽性反応が出た場合の注意点を紹介していきます。

妊娠検査薬を正しく使用する時期は?

妊娠検査薬はいつから使用出来るのでしょうか?一般的に妊娠検査薬に反応が出るのは、次の生理予定日の1週間後が目安であると言われています。まれに、生理予定日の2〜3日前に反応が出ることもあるようですが、フライング検査は正確に結果を検出出来ない可能性もあるので、生理予定日が分かる方は予定日の1週間後、生理不順などで分からない方は性交渉した日から3週間後を目安に検査するようにしましょう。

妊娠が分かる仕組み

妊娠検査薬は、hCGというホルモン濃度に反応して妊娠しているかどうかを検査するものです。hCGとはヒト絨毛性ゴナドトロピンの略称で、受精卵が着床することにより胎盤のもとである絨毛という組織が作られてそこから分泌され、尿中でも検出されるようになります。
このhCGは受精卵着床後、2~3日後くらいに尿中から検出出来るようになりますが、この時期が生理予定日の1週間後であり市販の検査薬で反応が出る時期とされています。

陽性反応が出た時の注意点

陽性反応が出た時に正常妊娠以外で何らかの反応があることがあります。
正常妊娠以外で妊娠検査薬に反応が出る場合には以下の疾患の可能性があるので注意しましょう。

(1)子宮外妊娠・・・受精卵が卵巣もしくは卵管、筋肉など子宮以外の場所に着床してしまうこと。その後着床した組織が破裂し、激しい腹痛やお腹の中で出血を起こすことがあります。

(2)胞状奇胎・・・胎盤を形成する組織である絨毛組織が、子宮の中で増殖を起こしてしまうことを言います。胞状奇胎になった場合、胎内で赤ちゃんが育つことが出来ないので病巣を取り除かなければなりません。これも放置しておくと出血の起因になります。

(3)流産・・・流産している場合であっても、子宮内に胎盤が残存していることによって陽性反応を示すことがあります。残存している胎盤などは、早急に取り除かなければ感染症や出血の起因となります。
市販の妊娠検査薬の結果はあくまで参考であるため、自己判断せず必ず産婦人科を受診しましょう。妊娠の判定は腹部超音波検査での確認が必要です。子宮外妊娠などであった場合、危険な状態になる可能性もあります。正常妊娠の証でもある胎嚢と心拍の確認で、安心してマタニティーライフを送れるようにしてくださいね。

妊娠していなくても陽性が出る?

妊娠検査薬は、尿の中に含まれるhCGホルモンの濃度に反応することで陽性反応を示します。そのため、妊娠していなくても、なんらかの理由で尿に含まれるhCG濃度が濃くなっていた場合は陽性反応を示すことがあります。一般的な妊娠検査薬では、hCG濃度が50mIU/mL以上となったときに、陽性反応が出ます。
妊娠していないにもかかわらず陽性反応が出てしまうケースとしては、以下のようなものがあります。

(1)尿に血液やタンパク質が高濃度含まれている
例えば、高度の糖尿病や、タンパク尿、または血尿が出てしまっている状態などで、尿に糖やタンパク質、血液が高濃度で混ざってしまっていると陽性反応が出ることがあります。

(2)性腺刺激ホルモン剤を投与している場合
不妊治療のひとつとして、性腺刺激ホルモン剤の投与があります。特にhCGの性腺刺激ホルモン剤を投与している間は陽性反応が出やすくなります。

(3)hCG産生腫瘍がある場合
腫瘍の中にはhCGを産生しやすい腫瘍があり、「hCG産生腫瘍」と呼ばれます。卵巣がん、絨毛がん、子宮頸がんなどがhCG産生腫瘍にあたり、これらの腫瘍があると妊娠していなくても陽性反応が出ることがあります。

(4)閉経期
閉経期後、女性の体内では、妊娠とは無関係のhCGホルモンと似たホルモンが出ます。それに反応し、陽性となってしまうことがあります。

自分で行う妊娠検査薬は、あくまで参考程度にするもの。妊娠の確定には、産婦人科での診断が必要になります。とはいえ、市販の妊娠検査薬で陽性が出れば妊娠している可能性は十分に考えられます。早めに受診するようにしましょう。

妊娠しているのに陰性が出る?

妊娠を望んでいる場合、陰性が出ると「今回もダメだった…」とがっかりしてしまいますが、実は妊娠しているのに陰性が出てしまうケースもあります。

(1)検査時期が早すぎる
妊娠すると、体内ではhCGホルモンがつくられ、そのホルモンが一定の濃度に達すると、妊娠検査薬で陽性反応が出ます。陽性反応が出る濃度になるまでには一定の期間がかかるため、あまりにも検査する時期が早いと、ホルモン量がまだ達しておらず、陰性となってしまうことがあります。

(2)生理予定日の計算が間違っている
市販の妊娠検査薬は、早いもので生理予定日当日から、一般的なもので生理予定日の1週間後から検査が可能となります。生理周期が安定している人の場合、生理予定日は計算しやすいですが、乱れがちな人の場合は生理予定日と思っていたものがずれていて正確な反応が出ないこともあります。

(3)尿が薄まっていた
妊娠検査薬は尿に含まれるhCGホルモンの濃度で検査しますが、水分の摂り過ぎなどで尿が薄くなっていると、含まれるhCGホルモンも薄まって陽性反応が出ないことがあります。

(4)多胎児の妊娠
お腹の子供が双子や三つ子などの多胎児だった場合、尿に排出されるhCGホルモンも濃くなります。しかし、あまりに濃度が高いと検査薬の濃度の基準値を超えてしまい、陰性と出てしまうことがあります。

妊娠検査薬は、あくまで参考のひとつとするもので、妊娠検査薬だけで正確な診断はできません。妊娠検査薬で陰性と出てもなかなか生理が来ない…といった場合は、念のため産婦人科を受診し相談しましょう。

いつ病院へ行けばいいの・・・?

妊娠しているかどうかを自分で確認することができる妊娠検査薬。妊娠検査薬のみで妊娠の確定診断をすることはできませんが、大きな参考となります。妊娠検査薬で陽性が出た場合は、妊娠している可能性が十分になります。
妊娠検査薬を、生理予定日の1週間後に使用して陽性が出た場合はできるだけ早く病院を受診しましょう。この時期は妊娠の5週目にあたる頃。産婦人科でも妊娠の正確な診断が可能です。

妊娠検査薬のおすすめは?

妊娠検査薬とひとくちに言っても、メーカーもさまざま、それぞれ特徴も異なります。妊娠検査薬は大きく分けて「生理予定日当日から検査できるもの」と「生理予定日1週間後から検査できるもの」があります。ここでは、特におすすめの妊娠検査薬を紹介します。

(1)チェックワン
生理予定日1週間後から検査が可能。わずか1分で検査結果がわかり、99%以上の正確さという優れものです。

(2)チェックワンファスト
生理予定日当日から検査できるので、早めに調べたい方におすすめです。ただし、販売されている店は限られており、必要事項を記入してからの購入となります。また、購入頻度も月に1回までとされています。

(3)ドゥーテスト
生理予定日1週間後から検査できます。尿をかける部分が広く使いやすいのが特徴です。尿をかけて10分以上置いてしまうと蒸発線が出てくることもあるので注意が必要です。

(4)クリアブルー
多くの店で販売されており、手に入りやすい妊娠検査薬です。99%以上の正確な検査結果が出ます。

(5)デジタルP‐チェック
液晶画面に+か-が表示されるタイプのデジタル式の妊娠検査薬です。尿をかけるかひたすかし、3分後に検査結果が表示されます。

まとめ

生理予定日の約1週間後から市販の検査薬で反応が出ますが、尿に含まれるhCG濃度が50mlIU/mL以上となった場合、陽性反応が出てしまいます。一方、水分の過剰摂取などで尿の濃度が薄まっていた時や多胎児の場合、陰性反応が出ます。生理予定日の一週間後は、妊娠5週目にあたるので、不安に思われる方は、一度産婦人科で検査してもらいましょう。


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