出生前検査

赤ちゃんの病気がわかる!出生前検査の種類やリスクのこと

「出生前検査」という言葉を聞いたことはありませんか?出生前検査にはいくつかの検査があり、中にはリスクを伴うものもあります。検査を受けるかどうかは選択が可能です。その為、検査を受けるかどうかを判断しなければなりません。出生前検査のことをもっとよく知っておきましょう。

出生前検査って?

出生前検査とは、出生前診断とも呼ばれています。妊娠9週くらいから18週くらいまでの間に行なわれる検査で、出産前に赤ちゃんの先天性の病気や染色体異常などの可能性を調べる検査です。

出産前検査の種類と注意点について

出生前検査には4種類の検査方法があります。

・超音波検査
妊娠9週から11週に経膣超音波を使い、胎児のNT(後頸部肥厚)の測定を行なう検査です。赤ちゃんの首の後ろのむくみを超音波で測り、一定以上の厚みがあった場合に染色体異常の可能性があると判断されます。出生前診断という定義で超音波検査が開始されたのは最近のことで、検査結果はあくまで「確率が高めである」
とされ、確実なものではありません。また、20週近くに赤ちゃんの心臓に大きな異常がないかなどの成長の様子を調べる際にも用いられています。

・母体血清マーカーテスト
妊娠16~17週くらいに、お母さんの血液をとって血液中のタンパク質やホルモンなどを測って調べる検査です。費用は2~3万ほどで、クアトロテストとトリプルマーカーデストがあります。もしも赤ちゃんに異常があった場合は、検査結果の値に特徴がでます。ただ、この値は最終的に同年齢の人と比べた時にリスクが高いかどうかを判断するものなので、赤ちゃんに異常があるかないかをはっきりと診断する検査ではありません。あくまでも確立やリスクの高さをみる検査であり、結果をどう解釈するかは非常に難しい検査とも言えます。また高年齢の人は陽性になりやすいという特徴があります。

・羊水検査
妊娠16週くらいに行なう検査で、羊水に含まれる赤ちゃんの皮膚の細胞をとって、先天性の病気や染色体異常などを調べるものです。費用は10万円ほど、結果がでるまでは3週間くらいかかります。すべての染色体を調べる方法が一般的ですが、早く結果を出すために特定の染色体だけにしぼって調べることもあります。40歳以上の妊婦さんが受けることが多い傾向にあります。この検査により流産を引き起こす危険性が約0.3%あるため、検査前に医師から説明を受け、納得したうえで受けることが大切です。

・絨毛検査
妊娠9週から11週に胎盤のもととなっている絨毛組織をとり、細胞を調べる検査です。膣から管を入れる方法とおなかに針を刺す方法がありますが、羊水検査の約10倍も流産の確率が高くなるため、どうしても必要と考えられる場合以外はあまり行なわれていない検査となります。

新型出生前検査(NIPT)について

妊婦の血液中にある微量の胎児のDNAを分析し、ダウン症など3つの染色体の病気の可能性を調べる検査です。おもに35歳以上の妊婦が対象で、全国約50施設で受けることができます。費用は約20万と高額ですが、血液だけで検査ができるので希望者は多くなっています。ただ、多くの重い病気が調べられないといった欠点もあり、そのことを理解したうえで検査を受ける必要があります。

新型出生前検査に義務付けられている「遺伝カウンセリング」について

妊婦が出生前検査の意義や遺伝性の病気について正しく理解し、落ち着いて結果を受け止めることができるように体制を整えるのが「遺伝カウンセリング」です。日本産婦人科学会では、新型検査の指針で実施を義務付けています。しかしながら多くの人が新型出生前検査を希望しているため、実際は流れ作業のようになっており、検査内容の確認のみで10分程度で終了してしまうなど、カウンセリングにまで至っていないという実情があります。

出生前検査や新型出生前検査を受ける際はよく検査内容を理解し、夫婦で話し合ったうえで受けることが重要です。赤ちゃんになんらかの病気があった場合にどう受け止めるのかといったことも考えておかなくてはなりません。「遺伝カウンセリング」があまり機能していない実情がある今、自分自身で調べて理解を深め、考えをまとめていく必要があるのです。


2015/11/20

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