胎盤(たいばん)

胎盤(たいばん)はなぜ必要?役割と重要性

おなかの中の赤ちゃんがへその緒を通じておかあさんから栄養をもらっていることは、広く知られていることですよね。では、そのへその緒はどこにつながっているのでしょう。それは胎盤という器官につながっています。胎盤とはどういうもので、どういう働きをしているのか、解説します。

胎盤とは?

胎盤というのは、最初から子宮の中にある器官ではありません。受精卵が子宮に着床してから形成されるもので、赤ちゃん側の器官ともいえます。妊娠5週ぐらいから、子宮の壁に張り付くように形成され始め、14週から16週ぐらいにはできあがります。妊娠の末期には、直径約15~20cm、厚さ2~3cm、重さ500gほどの円盤状になります。ちょうどホットケーキのような感じです。 ホットケーキ状の胎盤の中は、おかあさんの血液で満たされていて、その中に、絨毯の細かい毛のような絨毛に包まれた赤ちゃん側の毛細血管が、いくつも突き出しています。この絨毛を介して、お母さんの血液中から栄養分を取り込んだり、赤ちゃんの血液中の不要なものをおかあさんに引き渡したりしているのです。ちょうどフィルターのような働きです。このしくみのおかげで、おかあさんの血液と赤ちゃんの血液は、混じることなく隔絶され、おかあさんと赤ちゃんの血液型が異なる場合でも、大丈夫なのです。

胎盤ができる前は母体の血液中の物質はそのまま赤ちゃんに移行してしまいます。妊娠初期にとくに薬などに注意したいのはこのためでもあります。胎盤がしっかりと出来上がると、フィルター機能により分子量の大きいものは通過出来なくなります。ただし分子量の小さいものは通過してしまうため、やはり薬は医師の指示の元に服用しましょう。タバコによるニコチンやアルコールも分子量が小さいため通過してしまいます。

胎盤の重要性

胎盤ができあがる4か月頃は、安定期ともいわれるようになります。でも油断は禁物です。この妊娠中期から後期は、胎盤もどんどん充実していき、赤ちゃんにたくさんの栄養を送り込んでいきます。赤ちゃんも成長著しい頃。丈夫な胎盤を維持できるように、無理はしないようにしましょう。元気な赤ちゃんの胎盤はしっかりと大きく、発育不全の赤ちゃんの胎盤はやはり小さいことが知られています。

胎盤の健康に一番悪影響を与えるのは、妊娠中毒症です。胎盤の状態が悪くなると、お腹の赤ちゃんへの酸素や栄養も滞りがちになり、赤ちゃんの成長にも問題を引き起こす可能性がでてきます。

妊娠中毒症の予防には、体重管理が大切です。適度な運動やバランスの良い食事を心がけて、太りすぎないように気をつけましょう。塩分の取りすぎや過度のストレスも要注意です。

胎盤の衰えと出産後

胎盤は、赤ちゃんと共に成長し、正常な出産時期である正産期をすぎ、42週に入る頃から徐々に衰え始めます。胎盤の機能が衰えてくると、赤ちゃんへの栄養が不十分になったり、酸素が不足したり、へその緒の血管が詰まったりする恐れがでてきます。このため、出産予定日を大幅に過ぎるなどで赤ちゃんへの悪影響が考えられる場合は、帝王切開や陣痛促進剤で出産します。

赤ちゃんがおかあさんのおなかから出てきてへその緒を切ると、後産と言って、軽い陣痛が起こり、無事に役目を終えた胎盤が排出されます。後産を終えた段階で、出産が終了です。人によっては痛みを感じない場合もあるようです。


2015/11/20

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