鉄分

2015/11/26

妊娠中に鉄分が不足しやすい理由と上手な摂取方法

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妊娠中に鉄分が不足しやすい理由と上手な摂取方法

妊娠すると、ママは自分と赤ちゃんのために通常時より多くの栄養素を積極的に摂取する必要があります。葉酸とカルシウムの摂取の重要性はよく聞きますが、鉄分はつい忘れがちになる栄養です。妊娠中に鉄分が不足しやすい理由と上手な摂り方について説明します。

妊娠すると貧血になりやすい理由

妊娠時は、赤ちゃんに必要な酸素と栄養を送るために血液量が増えるのですが、赤血球の数はそれに比例して増えません。限られた鉄分は赤ちゃんに優先して送られてしまうため、ママが貧血になりやすくなります。

妊娠時の鉄分の摂取推奨量は、初期で通常時の約1.4倍、中期と後期で約2倍になります。それだけ赤ちゃんが鉄分を必要としているのです。

ヘム鉄と非ヘム鉄

食品から摂取できる鉄分は、ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分けられています。ヘム鉄は、動物性鉄分とも呼ばれ、肉類や魚介類といった動物性のものに多く含まれています。体内への吸収率は、約10~20%と高いのが特徴です。非ヘム鉄は、植物性鉄分とも呼ばれ、野菜や穀物、海藻類に多く含まれています。体内への吸収率は、約1~6%と低いのが特徴です。しかし、ビタミンC やたんぱく質と同時に摂取することによって吸収率を高めることができます。

非ヘム鉄を積極的に摂取したい理由

一見、ヘム鉄のほうがママと赤ちゃんにとって良いように見えますが、動物性食品を多く摂り過ぎると、健康に良くないこともあります。鉄分を効率的に摂りたいときにレバーを食べる人が多いのですが、レバーにはビタミンAも多く含まれています。ビタミンAは過剰摂取すると赤ちゃんに良くない栄養素なので注意が必要なのです。

非ヘム鉄の摂取は、野菜、穀物、海藻類といった植物性食品からですので、他の栄養素やカロリーの過剰摂取を気にせずに摂取できます。

非ヘム鉄を効率的に摂取できる食物

菜食中心のママが摂取する鉄分は、85%以上が非ヘム鉄です。伝統的な和食メニューには海藻類や野菜がふんだんに使われているので、和食中心のママは無意識に非ヘム鉄を摂取していることになります。

和食に使われる定番の野菜と言えば小松菜とほうれん草です。ほうれん草は鉄分が豊富に含まれているとよく言われますが、実際にはそれほど含まれていません。重要なのは、非ヘム鉄の摂取を助けてくれるビタミンCです。ほうれん草にはこれらがバランスよく含まれているのです。

海藻類の代表的な食材はひじきです。非ヘム鉄が豊富な健康食ですが、調理方法が限られているのが難点です。納豆は植物性たんぱく質と非ヘム鉄が豊富に含まれた食材です。伝統的な和食メニューにはタンパク質が不足しがちですので、欠かせない食材です。

妊娠中の食事はママ自身だけでなく、赤ちゃんの体を作るものです。バランスのよい食事を心がけたいものですね。


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