薬(処方薬・市販薬)

2015/11/26

母体、赤ちゃんへの影響は?妊娠中の薬(処方薬・市販薬)の服用について

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母体、赤ちゃんへの影響は?妊娠中の薬(処方薬・市販薬)の服用について

妊娠中に体調が悪くなったとき、薬を飲みたくても赤ちゃんへの影響が気になりますよね。私たちの身近で手に入れられる風邪薬や胃腸薬は、規定の使用量であれば赤ちゃんに影響を及ぼす心配はありません。しかし、中には気をつけたい薬もあります。ここで薬について解説しましょう。

妊娠中に薬を服用しても大丈夫?

妊娠中に何らかの理由で薬を服用することもあるかと思います。大切な赤ちゃんに何か影響があるのでは?と不安になる妊婦さんもいるかもしれませんね。現在、ほとんどの薬は赤ちゃんに悪い影響を及ぼすことはないとされています。しかし、中には慎重に使いたいものや、禁忌とされている薬もあることを知っておきましょう。

妊娠中に禁忌とされている薬

・抗菌薬・抗ウイルス剤など
リバビリン、キニーネ
・抗高脂血症薬
プラバスタチン、シンバスタチンなど
・抗ガン剤
・麻薬
・睡眠薬
フルラゼパム、トリアゾラムなど
・抗潰瘍薬
ミソプロストール
・抗凝固薬
ワーファリン
・ホルモン剤
ダナゾール,女性ホルモン
・ワクチン類
麻疹ワクチン,おたふくかぜワクチン,風疹ワクチンなど

その他にエルゴメトリン、ビタミンAなども気を付けたいです。

妊娠中に慎重に使用したい薬

・抗菌薬・抗ウイルス剤
アミノグリコシド系,テトラサイクリン系
・降圧剤
βブロッカー,ACE 阻害剤,アンギオテンシン II受容体阻害剤など
・抗けいれん剤
フェニトイン,フェノバルビタール,バルプロ酸など
・抗うつ剤
イミプラミンなど
・非ステロイド抗炎症薬
アセトアミノフェン以外の抗炎症薬
・向精神薬
リチウム
・利尿剤

すぐに服用をやめたほうがよい?

持病があって医師から薬を処方されている場合は、自己判断で服用を中止してはいけません。薬の服用を中止することで危険が及ぶこともあります。妊娠に気づかずに服用した場合は、主治医に相談をしましょう。薬を飲んで赤ちゃんに及ぶ影響よりも、飲まないことのほうが体へのリスクが大きいと医師が判断した場合は服用を継続することもあります。また、妊娠を希望している人はあらかじめ医師と相談をして、安全性の高いものに変更するなどの工夫をしましょう。

妊娠週数と薬剤の影響について

・妊娠4週未満
胎児の器官形成が始まっていないため、受精卵に影響を及ぼす可能性があります。着床しないことや流産することがあるか、完全に修復されて妊娠が継続するかのいずれかです。しかし、体内に残るタイプの薬には注意が必要です。

・妊娠4週から7週
胎児にとっては器官形成が始まる時期です。この時期に妊娠に気づいている人は稀ですが、薬による奇形への影響は最も高くなります。妊娠を望んでいるのであれば必ず事前に医師へ相談しておきましょう。

・妊娠8週から15週
重要な器官の形成は終わっており、奇形への影響が高い過敏期は過ぎています。しかし一部では細胞の分化が進んでいるため引き続き注意が必要です。

・妊娠16週から分娩
胎児の奇形には影響がありませんが、多くの薬は胎盤を通って胎児に移るため、胎児の機能発育へ影響を及ぼす可能性があります。また、子宮内胎児死亡や分娩後の新生児適応障害にも注意したいところです。

服薬に対する心構え

禁忌とされている薬を服用しても、それが必ずしも赤ちゃんの異常に繋がるわけではありません。しかし、赤ちゃんに何らかの異常が見られたときに「自分が薬を飲んだせいでは?」と後悔しがちです。薬の服用は医師と相談の上、本当に必要なときだけにとどめておきましょう。


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