ビタミン

ビタミンDの人体での役割と赤ちゃんの成長にもたらす効果

ビタミンD は、妊娠中や妊娠後、そして生まれた赤ちゃんにも積極的に摂取してほしい栄養素です。では、ビタミン D の役割と赤ちゃんの成長にもたらす効果について解説します。

ビタミン D の人体での役割

妊娠中、ビタミンDは積極的に摂取したい栄養素のひとつです。なぜならビタミンDを摂ることで体に必要なカルシウムやリンを効率よく吸収できるからです。妊娠中は生まれてくる子供のためにも、骨や歯を丈夫にしたいものですね。しかし、カルシウムばかりをたくさん摂取しても、体の栄養としてそのまま役立つわけではありません。尿中のカルシウム排泄が増加してしまうからです。ビタミン D は、尿中のカルシウム排泄を減少させる役割があります。

また、その他の役割として、ビタミン D は、体内のカルシウムを調整しています。ちなみに体内でのカルシウムの存在は骨や歯だけではないのです。血液や筋肉にも存在しています。その血液や筋肉の収縮、神経伝達にの関与をカルシウムが関与しては担っているのです。

このカルシウムの役割に欠かせないのが、ビタミン Dです 。ビタミン D は、体内でバランスよくカルシウムが保たれるように、血液中のカルシウム濃度を調整します。たとえば、カルシウムの摂取量が少ないときは、骨からカルシウムを血液中に補い、摂取量が多いときは、骨に蓄えるのです。

体内のカルシウムの量
骨・歯… 99 %
血液・ 筋肉… 1 %

このように、筋肉にもカルシウムが含まれています。また、ビタミン D は、この筋肉が衰えないように強くする役割を担っているのです。特に妊婦さんは胎児を抱えているため、体が不安定な状態です。筋肉が強くなることにより、転倒を予防することができます

赤ちゃんの成長にもたらす効果

ビタミン D は、歯を丈夫にする役割があります。胎児の歯をつくるために大切なビタミンです。もちろん、生まれたばかりの赤ちゃんは歯がない状態です。しかし、キレイな歯並びになるためには赤ちゃんが胎内にいる時に摂取するビタミン D の量が大切なのです。ビタミン D を過剰摂取してしまうと、胎児の歯の形成に異常を起こすこともあります。通常の食事からビタミン D を摂取する分には大丈夫です。サプリメントやビタミン剤からビタミン D を摂取する場合には注意が必要です。

また、ビタミン D は、前述のとおり、過剰摂取をするのもよくありませんが、不足しても胎児に影響があります。妊婦さんがビタミン D 不足だと、胎児の中枢神経や免疫力の発育に影響することがあります。そして、骨が湾曲する“くる病”になる可能性も高まります。くる病の予防には、バランスの良い食事の他に日光浴も効果的です。

1 日の目標摂取量と上限

妊婦さんが1 日 に摂取したいビタミン D の目標摂取量は7.0 μgで、上限は50μgです。

過剰摂取によるリスク

ビタミンDを過剰に摂取すると、血中のカルシウム濃度が上昇して以下のリスクが伴うことがあります。
・食欲不振
・嘔吐
・腎臓機能障害
・高カルシウム血症

ビタミン D が多く含まれる食品と上手な摂取方法

・ビタミン D が多く含まれる食品
鮭…1 切れ ( 80 g )
イワシ丸干し…1 尾 ( 30 g )
シラス干し ( 半乾燥品 )…大さじ 2 ( 10 g )
干ししいたけ…2 コ ( 6 g )

・上手な摂取方法
ビタミン D は、脂溶性のビタミンです。そのため、調理中にビタミンD が損失することは、殆どありません。油で炒めても問題ありません。

不足の原因と不足させないために気をつけたいこと

・不足の原因
洋食が多い現在は、ビタミン D の摂取が難しい状態です。そのため洋食が中心になっている妊婦さんはビタミン D を不足しがちです。また、紫外線予防のために、強い日焼け止め化粧品を使うことも原因と考えられています。

・不足させないために気をつけたいこと

ビタミン D の不足を予防するには、日光浴をして紫外線にあたることです。紫外線といえば、シミや老化などの悪いイメージがあります。しかし、ビタミン D は、食品で摂取するよりも、日光浴をして紫外線にあたる方が、効率よく摂取できるのです。夏場は10 分程度、冬場は30 分程度の日光浴を心がけましょう。

とは言っても、黒く日焼けするほどの日光浴は、やはり、シミや老化の原因になります。また、逆にビタミン D の合成能力が低下してしまうのです。適度な日光浴で、上手にビタミン D を摂取しましょう。また、魚類やきのこ類などの食品からも摂取して、母子ともに丈夫な体を心がけたいものですね。


2015/11/26

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