妊娠中の病気・身体の悩み

股関節に問題あり…出産時に大きく開脚して脱臼の怖れは?

赤ちゃんを出産する際は、分娩台に乗って足を大きく開脚するのが一般的なスタイルです。しかし中には股関節に問題があり、無理に足を開いたりすると脱臼の恐れがあるという人もいるようですが、看護師さんたちは何といっているのでしょうか。

プレママからの相談:「股関節が人より浅いといわれたが、自然分娩はできる?」

20歳の頃に、「股関節が人より浅く負担がかかりやすいから、出産時は気を付けて」と整形外科医にいわれました。ドラマなどで足を長時間開いた状態での出産シーンをよく目にしますが、それで股関節が外れることはないのでしょうか。出産自体が激しい痛みを伴うため、たとえ股関節が悲鳴を上げても気付かないのではないかと不安です。足を極力広げない出産方法というのは、あるのでしょうか。(20代・女性)

股関節の状態によって変わってくる

股関節の異常には様々なものがあり、その状態によって出産時に脱臼を起こすかどうかのリスクは変わってきます。しかし出産といっても、それほど無理に足を開かないといけないわけではなく、通常は普段、医師が内診するときと同じ程度の開脚です。

分娩時は当然、足を開くことになりますが、股関節が外れるほど180度に近い開脚をするわけではなく、普段の内診のときと同じぐらいです。あぐらがかけるのなら大丈夫だと思います。しかし元々、股関節が弱いのでしたら、散歩や妊婦体操で少しでも股関節を鍛えて難産にならないよう急激な体重増加を避け、妊娠後期に入ったらなるべく身体を動かすようにしてください。(産科看護師)
一言に股関節脱臼の可能性があるといっても、骨盤の関節部分の形成不全なのか先天性股関節脱臼があるのか、くぼみがどの程度浅いのかなどで出産時の股関節脱臼のリスクの大きさは変わってきます。20歳で脱臼しやすいと指摘されたのでしたら、骨盤の股関節部分のくぼみが浅いのだろうと思いますが、その場合は自然分娩でも問題ないでしょう。しかしくぼみが極端に浅い場合は、絶対大丈夫とは言い切れません。(看護師)

今後の経過によっては股関節に痛みが出ることも

妊娠中は、ホルモンの影響や大きなお腹に周囲の筋肉などが引っ張られ、恥骨や股関節などに痛みが出ることもあります。股関節に負担をかけない出産法はいくつかありますが、どの産院でもできるわけではありませんので、事前に調べる必要があります。

妊娠すると、ホルモンの影響や大きくなった子宮に引っ張られて、股関節や恥骨周囲の痛みが起こる方は多いです。分娩時の体位については整形外科や産科の主治医とよく相談し、どうしても心配な場合や自然分娩が無理なようなら、帝王切開での分娩になる可能性があります。(産科看護師)
整形外科医の意見をもらって、かかりつけの産婦人科の医師としっかり相談して自分にとって一番よい方法を話し合ってください。病院によっては、股関節脱臼のリスクがあれば通常分娩を選ばせてくれないこともあるようです。股関節に負担が少ない分娩法としてはフリースタイル法や水中出産などがありますが、それをできる病院から探さなければなりません。(看護師)

股関節が浅いといってもどの程度かわかりませんので、産科の主治医と相談した上で一度、整形外科で診てもらうとよいかもしれません。難産になって出産自体を長引かせないため、急激な体重増加には注意してください。


2015/11/30

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