臍帯血

2015/12/04

臍帯血は保存すべき?そのメリットとデメリットについて

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臍帯血は保存すべき?そのメリットとデメリットについて

産婦人科などで、臍帯血についてのパンフレットを目にすることがあります。子どもが白血病などの病気にかかってしまった場合、臍帯血を保存しておけば拒絶反応なく治療ができるようですが、看護師さんたちに詳しく話を聞いてみました。

プレママからの相談:「子どもの将来を考え、臍帯血の保存をしようか迷っています」

臍帯血の保存について産婦人科で話を聞き、子どもが万が一、病気にかかってしまい治療が必要となった場合、臍帯血を保存しておいた方がよいのか悩んでいます。臍帯血を残しておいた場合、骨髄移植よりも適合条件が緩いようですが、適合しない場合もあったり手術をしても治らない可能性はあるのでしょうか。費用も安くはないので、非常に悩みます。(30代・女性)

公的機関からの移植も可能

日本臍帯バンクネットワークという公的機関からも臍帯血の移植は可能で、近年保存される臍帯血の量も増えているようです。しかし本人の血液とは違うため、場合によっては拒絶反応が出ることもあります。

白血病などの疾患にかかり移植が必要になった場合、臍帯血移植が注目されており、日本では1999年に日本臍帯バンクネットワークが設置され、移植を希望する患者に対し公平にかつ適正に移植医療が提供されています。臍帯バンクでは臍帯血の保存が増加しており、万が一、移植が必要になった場合も充分に対応できるようです。しかし、白血球のHLAのタイプが一部違っていても移植できますが、拒絶反応が起こる場合があります。(産科看護師)

私的保存についてはよく検討を

臍帯血を私的に保存する場合、拒絶反応が起こる可能性は極めて低いようです。しかし、臍帯血を保存する民間業者の管理体制などを疑問視する声もあり、私的保存については慎重に検討する必要があります。

【メリット】

自身の臍帯血を保存しておけば、拒絶反応などの副作用は最少にとどめることができるようです。費用もかかるため、臍帯血の私的保存はその背景や現状をよく理解した上で、慎重に検討してください。(産科看護師)
臍帯血はお子さんの血液ですので、私的保存の場合は適合しないということはほとんどなく、万が一お子さんが白血病などになったときには拒絶反応なく移植ができます。また私的保存をすることで、試験段階ですが将来、水頭症や脳性麻痺の治療に役立つ場合もあるので、何に備えたいかを明確にして選択するとよいでしょう。(消化器科看護師)

【デメリット】

最近になり、有償で個人の臍帯血を保存する民間業者が発足されましたが、保存管理が適切でない、白血病の発生率は10万人に数人、そのうち移植が必要な患者は1人程度で、臍帯血を保存してもほとんど使用されないことなどが問題になっています。(産科看護師)
一般的な臍帯血の私的保存は10年ですが、その間の衛生管理を疑問視する声もあること、臍帯血の採れる量は個人差があるので保存したからといって十分な量を保存できるとは限らないことなどの理由から、実際に白血病などで移植することはほとんどなく、公的に保存された臍帯血を利用することが多いです。(消化器科看護師)

臍帯血の私的保存は拒絶反応が少ないというメリットがある反面、保存期間や管理体制、また保存した臍帯血の使用頻度などを考えると、賛否両論あるようです。その必要性について、再度ご家族でよく話し合ってみてください。


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