感染症

検査では陰性なのに診断は溶連菌感染症…どういうこと?

兄から弟に感染症がうつることは、よくあることです。検査で反応が出ていないのに兄が溶連菌だからと、同じ診断がついたことに不信感を持ったママから相談が寄せられました。看護師さんたちは何とアドバイスしているでしょうか。

ママからの相談:「検査では陰性なのに、溶連菌に感染したと診断された」

兄が溶連菌を発症した次の日、下の子がいつもよりごはんを食べず、翌朝口の中を痛がって泣きました。兄が検査を受けた日に念のため下の子も受けたときには反応がなく、口の痛みが出てから病院に行った日にも検査では陰性でした。ただ口の中の状態と兄が溶連菌だからとのことで診断されましたが、反応が出ないことなどあるのでしょうか。先生もまれだとはいっていましたが、赴任されたばかりで信用できません。(20代・女性)

簡易検査では陰性に出ることも

検査が陰性の場合、考えられるのは同じ口の中の痛みでも溶連菌ではない可能性です。また、簡易検査では菌が少ないなどの原因で、陰性に出る場合もあるようです。

子どもが口の中の痛みを訴えるのは様々な原因があります。咽頭痛や単純ヘルペスでも小さいお子さんの場合は「口の中が痛い」と表現します。溶連菌に感染した場合は、39度から40度の高熱を伴う咽頭痛や頭痛、また舌が苔のように白くなり数日後に赤いボツボツとした舌(いちご舌)になることがあります。潜伏期間は2日から4日で、感染者の咳やくしゃみなどから飛沫感染します。(内科看護師)
簡易検査キットは溶連菌のみに反応し、検査前に抗生物質などを内服していると正しく反応しません。また病原体やウィルスの量が少ない場合、迅速検査では約10%の確率で陰性に出ることがあります。そのため、確実に診断するには喉を綿棒のようなもので拭い取り、細菌培養をすることが望ましいとされています。しかし、結果が出るまでに3日ほどかかります。(内科看護師)

家族間の感染を防ぐ方策を

問題の症状が本当に溶連菌なのか、それともその他の感染症なのかにかかわらず、家族間の感染を避ける手段を講じましょう。直接、あるいは物を介しての接触を避ける、除菌や手洗いを励行する、汚染されたゴミに注意するなどの方策があります。

ほとんどの感染症が、接触感染や飛沫感染ですから、家族内に感染者がいる場合は、なるべく接触しないよう注意し、タオルや食器などの共用は避けてください。ドアノブ、リモコン、水道のレバーなど、複数の人が触れる部分は、除菌シートやスプレーで除菌してください。外出後や食事の前には、手洗いやうがいを励行し、感染を予防してください。(産科看護師)
鼻水や唾液がついたティッシュなどは、ビニール袋に入れてしっかり口を閉じて捨ててください。すぐにゴミ出しができない場合は、蓋つきのゴミ箱で保管してください。主治医が信頼できないのでしたら、他の病院で診てもらってよいですので、信頼できる機関で治療を受けてください。(産科看護師)

兄が溶連菌にかかっており、弟にも類似の症状が出ているが検査が陰性であるという場合、溶連菌でない可能性もあります。また、溶連菌であるにもかかわらず陰性が出ることも、1割ほどの確率でありえます。原因が溶連菌であるかないかにかかわらず、接触を避けることや除菌など、家族間での感染を防ぐよう心がけましょう。


2015/12/16

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