ママサポーターズ(女性の仕事・働き方)

2016/04/15

ポジティブに女性活躍を応援するために。朝日生命×イクシル

この記事の監修/執筆

イクシル編集部

ポジティブに女性活躍を応援するために。朝日生命×イクシル

近年多くの企業が「女性の活躍」に向けて取り組んでいます。しかし実際にどのような制度があり、また働いているママ社員・女性社員は何を思っているのでしょうか?「ママサポーターズ」ではそのような疑問を解消してゆくべく、女性の活躍について先進的な取り組みをしている企業とその利用者の声についてご紹介をしていきます。

【今回の取材企業】
朝日生命相互会社
人事部/ダイバーシティ推進課長 今野(こんの)さん(写真左)
朝日生命相互会社
資産運用企画部 副主任 長谷部(はせべ)さん(写真右)
【インタビュアー】
イクシル編集部 薮大毅

今回はママサポーターズ企画第一弾として、朝日生命保険相互会社に女性の活躍推進の取り組みについてお伺いしてきました。全従業員の8割強が女性である同社は「朝日生命ポジティブ・アクション」を通して女性職員の「キャリア開発」「チャレンジ支援」と「ワーク・ライフ・バランスの推進」に取り組んでいます。

女性の活躍がお客様サービスの向上につながる「朝日生命ポジティブ・アクション」

薮:かなり早い段階から女性の活躍推進に取り組まれていますが、その背景はなんでしょうか?

今野:多くのお客様にご満足いただけるサービスを提供するためには女性の視点をもっと活かしていくことが重要です。当社は女性職員が多いので、その特長を活かして、女性が能力をより発揮できる環境づくりを目指したいと考えました。このような背景をもとに当社では、平成18年度より「朝日生命ポジティブ・アクション」として、社長を委員長とする「女性の活躍推進委員会」を中心に「女性のキャリア開発」と「仕事と家庭の両立支援」等に取組んできました。今後は「朝日生命ポジティブ・アクション」を経営戦略の中核として、女性が能力を発揮し活躍できるよう環境整備を更に進めていく方針です。また、働く環境を整えていくことで女性だけでなく男性も活躍できると考えています。

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毎週水曜日に社内全体で行われる「すぴいDay」とは?

薮:ワーク・ライフ・バランスを整えるために具体的にどのような施策を取り入れていますか?

今野:毎週水曜日に「すぴいDay」という「定時(17時)に仕事を終わらせて帰る」という取り組みをしています。その旗振り役である人事部では17時に消灯し残ってはいけないという状況をつくっています。効率的に業務を遂行する意識と行動につながるとともに、プライベートを充実させることに役立っています。

短時間でも活躍するには、本人の意識も大切

薮:育児休職から復職する際に「戻ってきたあとのキャリアはどうなるのだろう?」「短時間勤務は不利になるのではないか」という不安があると思いますが、それに対してはどういったフォローをされているのでしょうか?

今野:勤務時間の短縮制度を利用していても、評価に影響はありません。当制度を利用しているからといって活躍できないということはなく、限られた時間でもパフォーマンスを上げることが大切です。復職前のミーティングでも「時間内でどれだけ自分が活躍できるかを示すことが大切」と伝えています。

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休職中でも職場と繋がり続けることが出来るよう定期的なミーティングを実施

また、「仕事と出産・育児の両立」をサポートするため、マニュアルを作成しスムーズに職場に戻れるよう育児休職中に定期的な面談を実施しています。本人と職場の上司、所属内アドバイザーに加えて希望があれば、所属内の先輩等の同席も可能です。会社の様子を伝えるとともに、お子様の成長や家庭環境等を話してもらい、お互いに情報を共有することで不安解消につなげています。他にも、自宅のパソコンからインターネットを通して会社の情報(イントラネット)へのアクセスを可能としています。

頑張っている分、周りが「協力しよう」となる

薮:お話を伺ったところマインドセットをとても重要視されていますよね。アドバイザーとの面談以外にも何かやられていますか?

今野:復職後もアドバイザーに、働き方・育児の相談が出来る環境を整えています。アドバイザーでなくても育児経験のある先輩がいるので自分の働き方の参考になると思います。短時間勤務だからといって消極的にならず、短時間で効率的な「働き方」を見せることで周囲に良い影響を与えてほしいですね。フォローしてもらうだけでなく、自らもフォローし、リーダーシップを発揮することが大切です。

多様な人材の活躍推進に向けた育成プログラムも実施しています。勤務時間の短縮期間だからといって、研修への参加を対象外とすることはなく、事前にに研修の日程を知らせているので各自調整して参加できるようにしています。当人も研修参加したいと思っているので「短時間勤務だから」という理由で参加しないというケースは聞かないですね。もちろん、時間調整が困難な場合は、時間が許す範囲で出席することもできます。

働き続けたい!を叶える「配偶者の転勤による同行制度」

薮:配偶者の転勤による同行制度について教えてください。

今野: 当社のエリア総合職は転居を伴う異動がない職種です。しかし、配偶者の転勤により転居が必要となっても仕事を続けられるように、配偶者の転勤先から出勤できる所属への転居を伴う異動が可能です。
また、女性総合職の継続就労や、出産・育児と仕事の両立・介護と仕事の両立を支援する観点から「総合職(首都圏型)」(異動範囲を首都圏内とする職種)や「エリア総合職」への職種変更も平成28年度から導入しています。

「一人前になるまで育休をとっちゃいけない」なんていうことはない

薮:今回社内制度活用の体験者として、長谷部さんにインタビューに参加してもらいました。まずは長谷部さんご自身のキャリアについて教えてください。

長谷部:私は最初、営業としてキャリアをスタートしたのですが、今は資産運用を担当しています。どちらもとてもやりがいがあって、それぞれ働きやすい部分があります。営業は女性が多く、営業職員は子育て経験者が多いので、子育てをしながら働いていることに対して、とても理解してもらえて良かったです。現在の所属では、業務上、最新の情報を常に仕入れなければならないということもあり、女性活躍推進などの新しい取り組みについても意識の高い方が多いです。

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私は「入社してすぐに子供が欲しい」と思いました。人それぞれにいろいろな考えがあると思いますが、仕事ができるようになってから妊娠、出産で休みを取るとその方がもったいないのではないかと思いました。「新人だから育児休職制度を活用してはいけない」ことはないので、むしろ早いうちに出産と子育てを終わらせて「仕事を頑張ろう」と、考えていました。「社会人として一人前になるまでは育児休職制度を活用してはいけない」と、思っている人がいたらいろいろな考え方があると伝えたいですね。

「その人にしかできないこと」を減らす

薮:仕事と育児を両立しているなかで、苦労された点や会社のこういう制度が良かった、などの体験談をお聞かせ頂ければと思います。

長谷部:大変な点としては、「仕事を頑張りたい」と思っていても毎日のお迎えや、子どもが急に熱を出した場合など、時間に制限がかかり、思うようにいかないところです。
仕事が上手くいかないことが続いて「自分はダメなんじゃないか」って落ち込んだりすることが結構ありましたが、その時にとてもありがたいと思ったのが、「働く時間が短くなることで仕事が上手くまわらなくなる業務は見直そう」と周囲の皆さんが考えてくれたことです。その結果、「その人にしかできない仕事から減らしていこう」ということになりました。

例えば、今の所属では毎日の決まった仕事を「全てマニュアル化」する取組みを行なっています。変則的なことがあったらきちんとメモを残しておく等、全てにおいてマニュアルを作ることによって、自分が急に休むことになっても、仕事が回らないということが減りました。

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また、会議などは時間内に終わるよう配慮してくださり、長引きそうだと声をかけてくださるのでとてもありがたく思っています。
精神的な部分についてはアドバイザー制度で先輩からアドバイスや共感をしてもらえるので、同じ立場の人と話ができるのはとても助かっていますね。最近も育児休職中の先輩達と、子育て中の職員で集まることも計画しています。所属の中では育児中は私だけですが、社内の各部署に仕事と育児を両立されている方がいるので集まって話していく中で共感でき、解決方法が見つかることがあってとても助かっています。

効率の良い仕事と濃い育児をしているポジティブな自分

薮:育児と仕事に悩んでいる女性に対してメッセージをお願いします。

長谷部:両立していくと言っても、会社には迷惑をかけているように思えるし、保育園に預ける時間が長いから子供には愛情をかけてあげられていないのではと思ってしまう。両方ともマイナスなことばかり目についてしまいがちですが、実は一歩引いてみるとそうではなくて、育児をしながらで働いていると時間に制限のあることが功を奏して仕事がどんどん効率化していって、周りにプラスの影響を与えていることもいっぱいあることを実感しましたので、そこは自信を持っていいと思います。育児も、時間が短くてもその分濃い育児が出来ればプラスになると思いますし、マイナスだけでなくてプラスもいっぱいあるよということを強く伝えたいと思います。

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育児も仕事も、周りと繋がりながら

薮:さいごに、今野さんから育児と仕事に悩んでいる女性に対してメッセージをお願いします。

今野:お子様のことや保育園の状況等を日頃から話していると、周囲の理解もより深まると思います。また、自分だけで抱え込まず、自ら協力を求めることや提案することも必要です。そして、時間に制限があるからこそ得られる「気づき」を活かしてほしいです。コミュニケーションを取りながら、受け身にならずに積極的に活躍してください。

編集後記

育児で大変な中でも、「効率の良い仕事」と「濃い育児」ができると捉えられるポジティブ思考、チャレンジ精神が印象的でした。そのようなマインドを醸成するためにも仕事を一人で抱え込まないようにマニュアル化を指導する、仕事や育児の相談をできるアドバイザーと話せる環境をつくるなどの取り組みが重要だと感じます。

また、朝日生命保険相互会社のように研修制度や配偶者の転勤による同行制度などは育児をしていても仕事を諦めないチャレンジ精神を応援していくことで女性が活躍し続けられる企業が多くなっていくのではないでしょうか。

(インタビュアー:イクシル編集部 薮大毅 / 編集:イクシル編集部 福井菜緒)


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