子宮頸がん

2016/04/29

20〜30代の女性に増えている「子宮頸がん」

この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部

20〜30代の女性に増えている「子宮頸がん」

「子宮頸部高度異形成」という病気を知っていますか。
あまり耳慣れない病名ですが、近年20〜30代の女性に増えているそうです。
症状や治療法について詳しくご紹介しましょう。

子宮頸部異形成とは?

近年、子宮の入り口の子宮頸部にできるがん「子宮頸がん」の原因として
知られるようになったのが「ヒトパピローマウイルス(HPV)」です。
女性であればだれでもかかる可能性がありますが、じつはウイルスの型は100種類以上もあり、
ほとんどの場合、感染しても一過性のもので自然排出されます。
しかし、なかには排出されずに子宮頸部の細胞に入り込んで持続感染するものが13種類程度あり、
これが遺伝子変異を起こし、およそ10年以上をかけて細胞をがん化させるのです。
「子宮頸部異形成」は、こうした子宮頸がんへ移行する前段階の病変です。
「軽度」であれば、体の免疫機能や粘膜上皮の再生能力によって自然治癒してしまうことが
ほとんどですが、ウイルスが粘膜の深部におよんで異形成(遺伝子変異)を起こす段階が
「中等度」、「高度」と進むと、がん化の可能性が高まるため、適切な治療が必要なのです。

子宮頸部異形成の治療

子宮頸部異形成は、まだがんではありませんが、高度異形成の場合は、
上皮内がん(もっとも早期=0期の子宮頸がん)の発症が混在しているケースがあるため、
進行してしまわないための予防治療や病理診断のために、現在では多くの場合、手術を行います。
軽度の場合は、自然治癒する場合も多いため、経過観察のため2〜3か月に一度
細胞診・コルポスポープを用いた内診・組織診などを行いながら様子をみます。
中等度の場合も、同様の検査を経て経過観察、もしくは状態次第で治療方針を決めます。

手術を行う場合

手術には状態によって以下のようなものが選択されます。
いずれも、がんに進行していなければ、子宮や卵巣は温存しますので、術後も妊娠は可能です。

レーザー

コルポスポープを入れて拡大鏡で病変を確認しながら、レーザー光線で焼いて蒸散します。
開腹しないので、手術時間も数十分で終わり、日帰りで受けることが可能です。

メスによる円錐切除術

こちらも開腹せずに、子宮頸部の病変部分を円錐状に切除する方法です。
高度異形成のほか、初期のがんで子宮の温存を希望する場合に行います。
状態や手術内容によって、日帰り〜1週間程度の入院で受けることが可能です。

LEEP法(高周波円錐切除術)

ループ型の高周波電気メスによって、病変領域を取り去る方法です。
こちらも開腹せずに、詳しい組織検査と治療とを兼ねて、より広い範囲の
組織を切除・採取することが可能です。切除術に比べて予後がよいといわれています。

年に一度は子宮頸がん検査を

子宮頸部異形成、子宮頸がんのもっとも初期では、出血や痛みなどの自覚症状は
ほとんどなく、子宮頸がん検診(細胞診)などを受けていなければ、まず発見されません。
子宮頸部異形成の、それも軽度であればあるほど治療は軽くてすみます。
20代になったら、定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。

<取材協力・監修プロフィール>
監修:岡本 良平(医学博士、東京医科歯科大学名誉教授)

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