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2016/04/29

「不妊治療」に、最も必要なサポートとは?

この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部

「不妊治療」に、最も必要なサポートとは?

「不妊治療」と聞くと、皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか。
「身体的、精神的にツラそう」、あるいは「治療費が高額」などといった問題が
思い浮かぶかもしれません。
ここでは、2つのアンケートを元に、不妊治療を経験した人の悩みの実態に迫ります。

治療してみて気がつく大変さ

まずは、山梨県が行ったアンケート調査(*1)。
受診前と受診後(治療中)に、それぞれどのような不安・悩みがあるのか見ていきましょう。

【受診前の悩み】
・どこの医療機関へ行ったらいいかわからない(57.3%)
・治療や検査への不安(53.1%)
・診察への抵抗感(46.3%)
・原因を知ることへの不安(45.3%)
・検査や治療にかかる費用(43.3%)

【受診後(治療中)の悩み】
・先が見えない、いつ妊娠できるのか不安(91.3%)
・周囲からの期待などのプレッシャー、無神経な言葉(56.6%)
・費用がかさむ(51.5%)
・仕事との両立(治療や検査のために休みが取りにくいなど)(39.4%)

上の結果を見ると、「仕事と治療の両立」についての不安は、受診前にはあまり見られず、
治療を始めた後に気づく人が多いことがわかります。

仕事と治療の両立の難しさはどこにある?

次は、仕事と治療の両立の大変さについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
NPO法人Fine(ファイン)が、不妊治療に関心のある2265人(うち95%が不妊治療経験者)を
対象に行ったアンケート調査(*2)の結果を見てみます。
不妊治療経験者の90%以上が「仕事と治療の両立が難しいと感じた」と回答しているほか、
4割以上の人が「退職や転職などの勤務状況の変更に至っている」と答えたそうです。
また、勤務状況が変わった理由については、「通院回数が多い」「診察・通院に時間がかかる」
という回答が6割を超えています。
また、職場に不妊治療をサポートする制度などがありますか?」という質問に対して、
「はい」と答えた人はわずか5.9%で、約80%の人が「いいえ」と答えています。
これらの結果から、仕事と治療の両立を難しくしている背景には、
不妊治療の「通院回数の多さ」をカバーできない職場のサポート不足があるようです。

多様な働き方を認める

続いて、「職場からどのようなサポートが欲しいですか?」という質問に対して、
最も多かったのは、「休暇・休業制度(75.5%)」と「就業時間制度(74.2%)」という回答でした。
特に、不妊治療を行う人が増える30代は、責任のあるポジションに移行していく世代でもあるため、
これらのサポートへのニーズが高くなるようです。
このような結果を踏まえると、求められているのは、「有給休暇を取りやすい」「時短・フレックス制度」「長時間労働の是正」など、すでにある制度を状況に応じて運用できる態勢と言えるでしょう。
「制度があっても、利用できる雰囲気ではない」のでは意味がありません。
つまり、本当に求められているのは、制度を活用するための風土づくりや、
多様な働き方を受け入れる職場環境と言えるでしょう。

<取材協力・監修プロフィール>
●井上 愛子(保健師)

<参考>
*1)山梨県「不妊に関する調査結果」(PDFファイルへの直リンク)
https://www.pref.yamanashi.jp/kenko-zsn/documents/41116170602.pdf

*2)NPO法人Fine「仕事と治療の両立に関するアンケート」(PDFファイルへの直リンク)
http://j-fine.jp/prs/prs/fineprs_ryoritsu1508.pdf

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