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2016/04/19

手術した方がいい?卵管水腫が不妊の原因に

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手術した方がいい?卵管水腫が不妊の原因に

卵管水腫とは卵管の疾患ですが、いったいどのような病気なのでしょうか。また、卵管水腫という病を抱えていることが不妊の原因になってしまうというのは、本当のことなのでしょうか。

卵管水腫についての相談:「人工授精前の卵管水腫の手術について」

今度、人工授精を受けます。以前、自然妊娠したものの流産して手術を受けた際、左卵管水腫と診断されました。急いで手術する必要はないとのことですが、インターネットに卵管水腫は着床の妨げになり、不妊の原因となるという記載があります。人工授精前に卵管水腫の手術を受けた方がよいでしょうか。(30代・女性)

卵管水腫ってなに?不妊の原因になるの?

これから人工授精を受けるという相談者さん、卵管水腫と診断されているとのこと。まずは、卵管水腫という疾患について、また妊娠に与える影響について、専門家の方々にうかがってみました。

卵管水腫とは、卵管の通過障害が起きたときに卵管液が貯留し、卵管が拡張する疾患です。海外の報告ですが、一般的に卵巣水腫がある方の着床、妊娠率は、ない方に比べると4分の1以下といわれています。(産科婦人科看護師)
卵管水腫の方は体外受精しても結果はよくないというデータがあります。理由は、おっしゃるように、着床の障害になるという説や、貯留した卵管液が胚に対して毒性があるという説があり、妊娠しても化学流産や子宮外妊娠のリスクが高まるからといわれています。(産科婦人科看護師)

卵管は子宮と卵巣の間にある通り道で、卵巣水腫とはその部分に水がたまった状態です。卵巣水腫が不妊の原因となる理由は2つあります。

1つは通常妊娠の場合、精子と卵子は 卵管のなかで出会うのですが、その部分が水浸しになっているため受精しにくいという理由です。ただし排卵は通常左右の卵巣から毎月交互に1個ずつ排卵されるので、左卵管水腫の場合、右から排卵されたときには特に問題ありません。ただし、人によっては排卵が片方からしかされないこともあるので、注意が必要です。

もう一つの理由は水腫から子宮内に水が流れ出てくることがあります。ひどい場合には常にパットが必要になるほど水のようなおりものが続きます。この水は子宮内を洗うように流れるので受精卵が子宮に着床しにくくなってしまうのです。(内科医師)

手術を受けた方がよい?

専門家によると、確かに受精卵が子宮に着手しにくくなるなど、妊娠に与える影響はあるようです。それでは、すぐにでも卵管水腫の手術を受けた方がよいのでしょうか。

不妊治療を受けている主治医からはこのまま人工授精をするといわれているのでしょうか。医師が問題ないと判断されたのでしたら、慌てて手術する必要はないでしょうが、心配でしたら、もう一度よく話し合った方がいいでしょう。(産科婦人科看護師)
不妊治療中で卵巣水腫がある場合の扱いは、病院によって異なるようです。積極的な病院では体外受精で受精卵を子宮に返す際に水腫内の水を抜いています。卵管水腫そのものの治療は手術になりますが、妊娠率が上がる理由は病気を取り除いたからではなく、水が流れなくなったためと考えられています。そうであれば、わざわざ手術を受けなくても水を抜く処置だけでよいと考えられます。手術のリスクやAMHなどを考慮して治療を選択されてはいかがでしょうか。(内科医師)

卵管水腫がある場合は、医師の方でもいろいろな可能性を考慮して不妊治療をすすめていくようです。今後も続いていく治療のことを考えると、一度、率直に医師の考えを確認しておくのがよいでしょう。


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