早期母子接触

2016/05/05

カンガルーケアでは、何に気をつければいいの?

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

カンガルーケアでは、何に気をつければいいの?

出産直後に行われる母子のケア方法の一つに、カンガルーケアがあります。カンガルーケアを希望しているママからの相談に、お医者さんと看護師さんはどのように答えているでしょうか。

ママからの相談:「カンガルーケアをしたいのですが、できない場合や注意点を教えてください」

無事にお産が終わったら、カンガルーケアをぜひしたいと思っています。私の匂いやぬくもりで、赤ちゃんがこの世に出てきた瞬間を迎えさせてあげたいです。母乳の出もよくなるなどのメリットがあるそうですが、赤ちゃんが呼吸困難になってしまったり、転落してしまうなどの危険性も少なからずあると聞きました。どのような状態のときはカンガルーケアをしない方がいいのか、また気をつける点も教えてください。(30代・女性)

親子の絆が深まるなどのメリットが

カンガルーケアには、さまざまなメリットがあり、取り入れる病院も増えているようです。

カンガルーケアはコロンビアで始まったもので、出産後すぐに赤ちゃんをお母さんの胸に抱かせ、直接肌にふれあうことで親子の絆を深める、乳首をくわえさせることで母乳栄養を成功させやすくする、産まれたての赤ちゃんに安心感を与える、お母さんが出産の疲労から癒されるなどの理由から、とり入れている病院も増えています。(産科・婦人科看護師)
カンガルーケアについてはまだ安全性の面から賛否両論のようですが、10カ月お腹に抱えていた赤ちゃんを一刻も早く抱っこしたいというのが母親の気持ちですよね。私もカンガルーケアをしましたが、やはりよかったと考えています。(医師)

スタッフの付き添いや、さまざまな注意が必要

カンガルーケアのやり方や、実施中の事故を避けるための注意点について、教えてくれました。

病院の方針もありますが、通常、母子共に問題がなければ、約30分~2時間ほどのカンガルーケアが行われます。行う場合は、お母さんが上向きで横になっている状態で、胸の上で赤ちゃんを抱きますが、この時に赤ちゃんの口や鼻を塞いで窒息させたり、呼吸状態が不安定な赤ちゃんが胸を圧迫されることで呼吸困難になったり、胸から赤ちゃんを転落させてしまう事故も起こっています。(産科・婦人科看護師)
行う場合は、必ず医師や助産師が付き添い、部屋中を充分に温めて、常に赤ちゃんの体温や呼吸状態に注意しなければなりません。また、赤ちゃんが低出生体重児ですぐに保温が必要な場合、赤ちゃんに呼吸障害がある場合などはカンガルーケアはできません。希望されるのでしたら、主治医とよく話し合ってから行うようにしてください。(産科・婦人科看護師)
生まれたての赤ちゃんはまだ呼吸が不安定なので、出生時に赤ちゃんを充分診察してもらって、口の中に羊水や異物がなく、呼吸がしっかりしていて問題ないと判断してからでないと危険だと考えます。お母さんが長時間のお産の直後で体力を消耗しきっている場合も無理しないほうがいいでしょう。また新生児は低体温になりやすいので、抱っこした上から毛布をかけるなどの対処も必要です。(医師)

事故を避けるために、カンガルーケア中はスタッフの付き添いなどの注意が必要です。また、赤ちゃんの呼吸が安定していない場合など、母子の状態によっては実施できないこともあるようです。


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