授乳中の食事

2014/11/24

授乳中の食事。食べてよいもの・悪いものを教えて!

この記事の監修/執筆

産婦人科専門医、医学博士/女医+(じょいぷらす)巷岡 彩子

授乳中の食事。食べてよいもの・悪いものを教えて!

なにかと気になることの多い母乳育児。ママが口にした食べ物の成分が母乳に影響を与えることを考えると、何を食べてよいか迷ってしまいますね。授乳中に食べた方がよいもの・悪いものについての質問に、産婦人科専門医の巷岡先生がアドバイスします。

授乳中の食事についての相談:「授乳中は、どのような食事を心がければよいの?」

最近出産をし、母乳で子供を育てています。授乳により、子供に多くの栄養がいくのではと思っているので、授乳中の食事については自分だけではなく子供のことも考えたいです。授乳時期の母親の食生活について、これは気をつけた方がよい・これは食べない方がよいといったものがあれば教えてください。(30代・女性)

そもそも何故、授乳中には食事に気をつける必要があるの?

授乳中のお母さんの食事は、母乳を通して赤ちゃんにも影響します。母乳の成分として、たんぱく質や脂質、糖質、ビタミン、ミネラル、免疫物質などが含まれています。そのため、赤ちゃんに安心して母乳をあげるためには、お母さんの食事内容が大切です。

お母さんが健康でなければ、赤ちゃんが飲むおっぱいも作られませんし、育児も十分に行えませんよね。そのためにも、お母さんが食材をバランスよく摂取することが重要です。授乳中は、1日に2300kcal ± 300 kcal ほどのエネルギーが必要と言われています。主食、主菜、副菜、乳製品などからバランス良くとれると良いですね。
『脂っこいものを食べると乳腺炎になりやすいのでは?』と心配される方もいらっしゃるでしょう。食事内容と乳腺炎の関係を調査した研究結果はなく、はっきりしていないのが現状ですが、脂っこい食事や糖分の多い食事により乳腺炎になりやすいと感じる方もいます。乳腺炎になりやすい方は特に摂り過ぎに気をつけた方が良さそうです。
アルコールの接種や喫煙は、母乳中に移行します。授乳中はやめましょう。カフェインも赤ちゃんが興奮しやすくなります。1日1-2杯程度にした方が良いでしょう。

基本は和食中心で、バランスのよい食事を

和食中心で、バランスのとれた食事を心がけるとよいでしょう。

和食中心でバランスよく食べていれば基本的には問題ありませんが、意識して摂取した方がよいものとして、鉄分とカルシウムが挙げられます。どちらも成長に必要な栄養素ですが、授乳中のお母さんに不足しがちになります。
授乳中はカルシウムを補うため、乳製品(牛乳・ヨーグルト)や豆腐、鉄分を多く含むレバー・卵黄などがよいです。乳製品は赤ちゃんのアレルギーを防ぐために食べない方がよいと言う方もいますが、これは科学的根拠がなく、授乳中は色々な食物を偏りなく食べた方が、将来的に子供がアレルギーになる可能性は低いという研究結果もあります。

食事に加えて、水分をしっかり取りましょう

バランスの良い食事に加えて、水分をしっかり取ること、身体を冷やさないことが薦められています。

水分は1日1.5L~2Lを目安に摂りましょう。身体を冷やさないように、ジュースではなく常温や暖かいお茶などがよいでしょう。また身体を温めるのには、鍋や汁物、温野菜を摂るのも効果的です。

食べる時間を考えて

一日の育児や家事が一段落して、ほっとするのは夜…という方も多いかと思います。そんなホッとした時間に甘いものを食べたくなるかもしれませんが、食事を摂る時間にも気をつけてみましょう。

食べたい物を少量午前中に食べれば、日中活動することでエネルギー消費できます。一方、夜は基礎代謝が落ちてくる上にあとは寝るだけという状況ですので、寝る前に食事を摂るのは胃腸に負担をかけたり、睡眠の質に影響したり、と身体に様々影響します。我慢のし過ぎはストレスが溜まりますので、食べ過ぎないように気をつけましょう。夜中にお腹がすく人は、消化の良いものを少しだけ食べて寝ると良いでしょう。

授乳中の食事には気を遣いますが、極端な摂りすぎに注意すれば、基本的には何を食べても問題はないようです。バランスのよい食事に加えて、しっかり水分をとることを心がけましょう。


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