感染症

胎内感染の危険も!妊娠検診で梅毒検査を受ける理由とは

妊娠検診の時に必ず梅毒検査をします。なぜ?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
梅毒はお母さんの体から胎内感染をすることのある病気です。
胎内感染で赤ちゃんが梅毒にかかってしまうと、出生後の赤ちゃんにさまざまな影響が
でてしまいます。

なぜ妊娠健検診で梅毒検査を受けるのか

母子健康手帳には梅毒の検査項目があり、誰もが妊娠初期に梅毒の検査を受けると思います。
これはお母さんの胎内にいる赤ちゃんが胎内感染で梅毒にかかるのを防ぐためです。
赤ちゃんが胎内感染で梅毒にかかってしまうと、先天梅毒になってしまったり、
胎児の発育不全や最悪の場合赤ちゃんが死亡してしまうことがあるからです。
また早産や流産の危険性もあります。

胎内感染して先天梅毒になってしまったときの症状は?

お母さんが梅毒に感染していた場合、胎盤から胎児に病原菌が入ってしまうことがあります。
最悪の場合出生してもすぐに赤ちゃんが死亡してしまう確率も40%にもなります。
妊娠中梅毒の治療をしなかった場合や妊娠34週を過ぎてから梅毒の治療を行った場合、
赤ちゃんが梅毒に感染している先天性梅毒になる確率は40~70%にもなります。
出産後の赤ちゃんへの影響ですが、出生直後はまだはっきりとした症状はでません。
先天梅毒は早期と晩期があります。
早期の場合は出生後3か月頃に発症し、肝臓や膵臓が大きく腫れてしまいお腹が膨らむ肝脾腫や、
紫斑黄疸など等の症状が見られます。
晩期の場合乳幼児期に症状がなく7~14歳ころに難聴や角膜炎、のこぎり状の歯などの症状を発症します。
遅発性の先天梅毒は日本ではほとんどみることはありません。

梅毒の検査をする時期と検査方法は?

母子手帳に梅毒の検査項目があり、妊娠4~12週の間に受けます。
検査費用は母子健康法によって無料です。
これは公費負担となりますので母子健康手帳をもらった方が対象になります。
必ず婚姻届けを現住所の自治体に出して、母子健康手帳と一緒に助成券を受け取ってください。

梅毒の検査方法は血液検査です。
妊娠初期の検査で陰性でも妊娠後期や出産時に再検査をする病院があります。
この時は一部料金を負担することがありますので、確認しておくと良いですね。

「梅毒血清反応」という検査方法で梅毒の病原菌の「トレポネーマ・パリドム」に感染しているかどうかを調べます。 カルジオリピンを抗原に使用するSTS検査とトレポネーマ・パリドムを抗原に使用するTPHAという検査があります。

梅毒の治療方法

妊娠中に梅毒と診断された場合、病気診断を行って治療不要と考えられる陳旧性梅毒以外の症状に治療を行います。梅毒にはペニシリンが高い効果があるため、ペニシリンの大量投与を行います。基本は内服で治療を行います。
お母さんがペニシリンを服用すると血液や胎盤を通してお腹の赤ちゃんにもペニシリンが届き、母子ともに治療することができます。しかし、中にはペニシリンアレルギーの方もいると思います。その場合には別の抗生物質を投与します。 梅毒検査で陽性が出た場合には高次医療期間を紹介されることが多いと思いますが、確定診断のための検査や梅毒の治療費は助成金が受けられます。

そもそも梅毒ってどんな病気?

梅毒は、梅毒トレポネーマ・パリダムという病原体によって起きる性感染症(性病)です。
粘膜や皮膚の傷から病原菌が体に入り血液によって全身に運ばれます。
梅毒患者との性交渉でうつる病気です。
梅毒の症状は1~4期に分けられ、感染力が強いのは始めの2年の1期、2期です。
この期間を早期梅毒と言います。その後は感染力がなくなる時期で晩期梅毒と言われています。
感染してから3週目を第1期といい、感染した場所に固いしこりができて、
痛みのない潰瘍となりますが、症状がない場合もあります。
感染してから3~12週目を第2期といい、手のひらや全身に赤いバラ疹が出たり
発熱や扁平コンジローマなど診断の付きやすい症状がでます。
感染してから3年以上経つ第3期は結節性梅毒疹やゴム腫形成などがみられます。
そして第4期には大動脈苑や大動脈瘤、脊髄癆や神経症状がみられます。

母子ともに健康で安全なお産をするために、梅毒検査は受けておきたい検査の一つです。
費用も援助されるため、必ず受けておきましょう。


2016/05/18

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の監修/執筆

専門家監修記事