風疹

2016/05/19

赤ちゃんを守るために。妊娠前の風疹(ふうしん)予防接種

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赤ちゃんを守るために。妊娠前の風疹(ふうしん)予防接種

妊娠中に風疹(ふうしん)にかかると、お腹の赤ちゃんに先天性風疹症候群という障害が起こることがあります。妊娠初期ほど障害が重くなりやすく、防ぐためには妊娠前の予防接種が重要です。ここでは、妊娠中に風疹になった場合の赤ちゃんへの影響や予防方法等について解説します。

妊娠中に風疹になった場合の赤ちゃんへの影響

風疹の免疫のない人が妊娠初期の20週前後までに風疹にかかった場合、胎児が先天性風疹症候群になる可能性が高くなります。その確率は、妊娠4週までにかかると約60%、5週~8週で30~40%、9週~12週で10~20%。妊娠初期は赤ちゃんの内臓などさまざまな器官を作る時期です。そのため、風疹にかかる時期が早ければ早いほど、先天性風疹症候群の症状が重くなる傾向があります。一方、妊娠20週以降に風疹にかかった場合は、赤ちゃんへの影響はほとんどないとされています。

先天性風疹症候群とは

風疹ウイルスが胎盤を通して赤ちゃんに感染し、障害などさまざまな影響を引き起こすのが先天性風疹症候群。先天性風疹症候群の症状は、先天性心疾患や白内障、緑内障、網膜症などの視覚障害、難聴などの聴覚障害、精神や身体の発達の遅れなどです。 感染した時期によって現れる症状は異なり、妊娠9~12週までは白内障、16週までは先天性心疾患が起こりやすくなります。難聴は妊娠16週以降でも起こることがあります。

風疹がはやりやすい時期と感染経路、主な症状について

風疹がはやりやすいのは、春から夏にかけての時期です。咳などの飛沫感染によって広まります。主な症状は、赤く小さな発疹と発熱、リンパ節の腫れや関節痛などで、首や顔に赤い発疹が出た後、全身に発疹が広がります。風疹の症状はそれほど重いものではなく、「3日はしか」と呼ばれるように多くの場合は3日ほどで落ち着きます。

妊婦の風疹予防法は?

風疹を予防するには、予防接種を受けて抗体を作っておくことが最も効果的です。ただし、風疹の予防接種は妊娠中には受けられないため、妊娠前に受けておかなければなりません。予防接種後の2カ月間は避妊を推奨されていますが、万が一妊娠しているのに気付かずに予防接種を受けても、現在のところ障害などの報告はありません。幼少期に予防接種を受けていたり、小さい頃感染したりしていても、体内の抗体が少なくなっていると再び感染する可能性もあります。今後妊娠の希望があれば抗体検査を受け、抗体がなければ予防接種を受けることをおすすめします。

妊娠すると風疹の抗体検査を行いますが、もし抗体がなくても予防接種を受けることができないため、風疹にならないよう注意して生活する必要があります。風疹が流行っている時期は人混みを避け、どうしても外出する場合はマスクをしましょう。手洗いとうがいも忘れずに。また、家族から風疹がうつるのを防ぐために、同居する家族にも予防接種を受けてもらいましょう。


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