離乳食

生後9ヶ月以降の離乳食の進め方は?離乳食後期の食事の量やポイント

何でも自分の手で触って口に入れたいお年頃の赤ちゃん。食卓で見守るママやパパもてんてこ舞いになりがちです。離乳食後期におすすめの食材や調理のポイント、注意点などをお伝えします。

生後9ヶ月の赤ちゃんの食への興味

つかまり立ちをする頃になると、目で見たものを自分でどうにかしたいという行動が目立ちます。食事も同じで、目についた食べ物を「大人と同じように自分で口に入れたい」という欲求が強くなります。スプーンで食べようとしたり、それが上手くいかないと手づかみで食べようとしたりします。食べ物で遊ぶこともあります。テーブルや椅子を汚したり、食材を握りつぶしたりして、保護者には大変な時期ですが、これは好奇心や自立心の表れであり、自分で食べられるようになるための練習です。大事な成長過程だという大らかな気持ちを持ち、遊び用の食べ物を用意したり、テーブルや椅子にシートを敷いたりして、汚しても片づけが楽になる工夫をしましょう。

生後9ヶ月は離乳食後期にあたる

離乳食の時期は4つの段階に分けられます。


初期:食べ始めてから1ヶ月間ほどで、母乳やミルク以外のものを「ゴックン」できる時期
中期:そのあと2ヶ月間ほど、舌と上あごで「モグモグ」できる時期
後期:そのあと3ヶ月間ほど、歯茎で「カミカミ」できる時期
完了期:そのあと1歳半頃まで、さらに噛む力がつき、自分で食べることにも慣れて「パクパク」と食べることができる時期

厚生労働省による「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳食を始める目安は生後5~6ヶ月とされています。その頃に離乳食を始めると、9ヶ月頃は中期から後期に移行する頃です。ただし、月齢はあくまでも目安で、お子さんの発達に合わせることが大切です。
この頃になると、母乳やミルクよりも離乳食から栄養を摂る割合が多くなります。そのため、食事回数も3回にして、家族と一緒の食事時間で生活リズムをつけていく時期になります。

離乳食初期・中期との使用する食材や形態の違い

歯茎で「カミカミ」する後期には、それに合った食材や形態にしてあげることが大切です。

食材
必要な栄養素の多くを食事から摂るようになるため、いろいろな食材を取り入れることが理想的です。主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良い献立を基本にしましょう。難しく考える必要はありません。お皿の数ではなく、穀類(ご飯やパンや麺類)、たんぱく質食品(魚や肉や卵や大豆製品)、野菜や海藻を組み合わせるようにします。スープにいろいろな食材を入れたり、具だくさんのあんかけご飯にしたりするなど、無理なく食材を増やす工夫をしてみましょう。

形態
歯茎で噛むことができる硬さは、スプーンの背で簡単につぶせるバナナくらいの硬さです。お粥は5倍粥から、慣れてきたら徐々に水分を減らして硬くしていきましょう。また、具材の多い汁ものは、とろみをつけてあげると口の中にとどまりやすく、カミカミしやすくなります。

手づかみ食べ
自分で食べたいという意欲が出てきて、前歯が生えてくると、ひと口大に噛みとることもできるようになります。この時期になったら、手づかみ食べをさせてあげましょう。スティック状にした野菜をやわらかく茹でるのもよいですし、おやきは検索するとレシピがたくさん出てきますので、作り方の参考にしてみるとよいでしょう。バナナや市販のやわらかいパンなども手間なく出せるので、忙しい朝にはおすすめです。

一回にあげる離乳食の量は?

一回の食事全体で、子ども茶碗1杯分くらいが目安です。
ただし、食べる量には個人差がありますし、日や時間帯によって食欲にも違いがあります。お子さんの食欲に合わせて無理なく食べられる量をあげましょう。
急激な体重増加や長い停滞がないか、母子手帳に載っている成長曲線でときどきチェックすると安心です。

離乳食後期にあげたいおすすめの食材とメニュー

おすすめの食材や栄養素
体重が増えて活動量も多くなり、必要な栄養素が増える時期です。とくに体内の鉄分は不足しがち。
いろいろな種類の食材を使用し、鉄分の多いマグロやカツオ、赤身肉、レバー、小松菜、高野豆腐などを積極的に摂りましょう。ビタミンCは鉄分の吸収率を高めてくれるので、キャベツや大根、果物なども一緒に摂るのがおすすめです。
毎日3回の食事となると、少量しか食べない離乳食を毎回特別に作るのは大変ですし、メニューにも困ってしまいますよね。ぜひ、鍋や味噌汁など大人の献立を上手に活用して取り分けたり、冷凍保存や便利なベビーフードも活用したりしながら、メニューのバリエーションを増やしていきましょう。ちょっと手抜きをするくらいの気楽さが、離乳食づくりをするときのコツです。

食事の味つけを調整する方法
大人の料理の取り分けの際に気をつけたいのは味つけ。赤ちゃんの身体の機能は未熟なので、塩分は控えめの薄味にすることが必要です。味の目安は「大人の半分」。だし汁などで半分に薄めたり、調味料を半分入れて取り分けてから、大人の味に調整したりするのもよいですね。

離乳食であげてはいけない要注意の食材は?

栄養バランスを考えると、いろいろな食材を食べさせてほしいのですが、次の食材は注意が必要です。


ハチミツ・黒糖
乳児ボツリヌス症の原因となるボツリヌス菌が含まれている可能性があります。発達によって耐性ができるのですが、1歳未満の子どもは避けましょう。

生もの
免疫機能が未熟な赤ちゃんには生ものは避け、食材はよく加熱調理をしてください。

初めての食材
食べたことがない食品を与える際にはアレルギーがないかどうか、食後の体調に気をつけてあげてください。とくに、大人の料理を取り分けるときには注意が必要です。ソバ、エビ、カニ、ピーナッツなどはアナフィラキシーショックを引き起こす場合もあり、市販品の原材料に含まれていることがあるため注意しましょう。

食卓は身体と心に栄養を与えて、楽しく過ごす場です。とくに離乳食は、食べる力を引き出してあげることが大切です。成長とともに、食べられるものや食べ方が変化していきますので、お子さんのペースに合わせて見守ってあげましょう。

執筆者:山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・母子栄養指導士・サプリメントアドバイザー。株式会社 とらうべ 社員。妊婦や子育て世代へ向けた食の講習や、働く人への食生活指導を行う。一児の母。

監修者:株式会社 とらうべ
助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの医療職や専門家が在籍し、医師とも提携。医療や健康、妊娠・出産・育児や女性の身体についての記事執筆や、医療監修によって情報の信頼性を確認・検証するサービスを提供。

2019/01/01

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この記事の監修/執筆

保健・衛生・妊娠・育児コンサルタント株式会社とらうべ