鉄欠乏性貧血

2016/05/23

妊婦の1/4が!鉄欠乏性貧血の原因とリスク、対処法は?

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妊婦の1/4が!鉄欠乏性貧血の原因とリスク、対処法は?

多くの妊婦さんに見られる鉄欠乏性貧血。
症状が進むと、胎児に悪影響を及ぼすことも!
鉄欠乏性貧血の症状は息切れや疲れやすさ。
予防のためには、日ごろから食事内容を気を付けるなど、注意が必要です。
鉄欠乏性貧血の症状や予防方法、治療方法などを知っておきましょう。

鉄欠乏性貧血とは

鉄欠乏性貧血とは、赤血球中のヘモグロビン(血色素)を合成するのに必要な鉄が
不足することにより起こる貧血です。
妊娠中に見られる貧血のほとんどは鉄欠乏性貧血。
実に1/4ほどの妊婦さんに見られるというデータも存在します。
そもそも貧血とは、血液中に含まれる赤血球中のヘモグロビン(血色素)が不足した状態。
貧血は目の前が暗くなるようなめまい感があるものだと思われがちですが、
低血圧時に起こる「立ちくらみ」の脳貧血とは全く別もの。
貧血の場合、初期には自覚症状が特にない場合もあります。

鉄欠乏性貧血のリスク

血液の働きは、酸素や栄養分などを全身に運ぶこと。
中でも酸素は赤血球が運ぶため、ヘモグロビンが不足すると酸素を体の隅々まで
運ぶことができず、体は酸素不足になってしまいます。
そのため、動悸や息切れ、めまいが起こったり、体がだるい、疲れやすい、顔が青白くなるなどの症状が現れます。 さらに、ママの血液中の酸素を使っている胎児に十分な酸素が運ばれなくなると、早産となり
低出生体重児になるリスクや赤ちゃんが貧血になるリスクも高まるため、注意が必要です。

妊娠中に鉄欠乏性貧血になりやすい理由

妊娠中は、ママの血液を通して胎児や胎盤などに大量の酸素を提供しなければなりません。
酸素を運ぶヘモグロビンを作るため、普段よりも多くの鉄が必要になります。
女性は男性に比べると多くの鉄が必要です。
毎月の月経で失われるため妊娠していないときで2倍、妊娠中は胎児に酸素を供給するため
3~4倍の鉄が必要となります。
そのため、女性の方が鉄欠乏性貧血になりやすく、特に妊娠中に多く見られるのです。

鉄欠乏性貧血の自覚症状

鉄欠乏性貧血の初期には、だるい、疲れやすいといった症状が起こります。
これは体への酸素供給量が減ったため。
さらに、早く歩いたりすると息切れ、動悸などの症状も起こりやすくなります。
めまい、頭痛、耳鳴りなどを感じる人も多いようです。
貧血がさらに進むと、少しの動作で息切れしたり、すぐに眠くなる、頭が重いなどの症状が起こってきます。

鉄欠乏性貧血の予防・対処法

鉄欠乏性貧血を予防するためには、日ごろから鉄分が多く含まれる食品を意識的に取るよう、
食事内容に気を付けることが大切です。
鉄分は植物性食品に含まれる非ヘム鉄より動物性食品に含まれるヘム鉄の方が
吸収されやすいとされています。
ヘム鉄を含むレバーや豚肉、牛もも肉などを積極的に取り、非ヘム鉄を含むヒジキや大豆、
卵などもバランスよく取っていくとよいでしょう。
ビタミンCを摂ると鉄分の吸収がさらに良くなるため、緑黄色野菜や果物も同時に取りましょう。
妊婦検診で鉄欠乏性貧血と診断されたら、鉄剤や漢方を処方してもらって治療します。
タンニンを含む紅茶などは鉄剤の吸収を妨げる場合があるので、鉄剤を服用した前後は
タンニンを含むお茶を飲まないようにします。
鉄剤によって胃腸障害が起こる場合は、漢方薬による治療を行うこともできます。
漢方薬は鉄の吸収を助ける働きがありますが、直接鉄を補うものではないため、鉄分を多く含む食事に併用して治療します。


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