妊娠中期の生活

2016/08/09

妊娠中期の胃痛のおもな原因と、危険な胃痛の見分け方

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妊娠中期の胃痛のおもな原因と、危険な胃痛の見分け方

体調の変化が比較的少なく、安定期とも言われる妊娠中期。しかし妊娠中の体はデリケートなので、ちょっとしたことでマイナートラブルが起こることもあります。今回は妊娠中期に起こる胃痛の主な原因と対処法、そして注意すべき胃痛の種類についてご紹介します。

妊娠中期の胃痛のおもな原因

妊娠開始と同時に増加するプロゲステロン(黄体ホルモン)は胃腸の働きを妨げることが知られており、つわりの大きな原因と考えられています。通常は胎盤完成とともにプロゲステロンの分泌量が減少しますが、何らかの原因でプロゲステロンが増えすぎると妊娠中期になってもつわりがおさまらず、吐き気や胃痛が続くことがあります。
また、妊娠中期~後期は大きくなった子宮に胃が押し上げられ、消化がスムーズにいかなくなる場合があります。そのため吐き気や胃痛が起こりやすくなり、さらに胃が圧迫されることで胃酸が逆流して逆流性食道炎になることもあります。
妊娠中は精神的にも敏感になり、ちょっとしたことでストレスがたまりやすくなります。胃腸はストレスの影響を受けやすいので、妊娠中のストレスによる胃痛も少なくありません。

妊娠中期の胃痛を予防・緩和するために

胃への負担を減らすため、消化がよく刺激が少ない食べ物を少しずつ食べるようにしましょう。食べるときによく噛むことで、唾液の分泌量を増やして消化しやすくなります。
お腹が重くなってくるとつい寝転がりたくなりますが、食べたものをしっかり胃から腸に送るために食後30分~1時間はできるだけ横にならないようにしましょう。
お腹や下半身を冷やすと胃腸の働きが低下しやすくなるので、夏でもできるだけ下半身を冷やさないようにしましょう。室温や服装に注意するのはもちろん、冷たい飲み物や食べ物も控えましょう。
そして、ストレスをためこまないことも大切です。仕事や家事はできるだけセーブし、リラックスして過ごしましょう。

思わぬ疾患が原因で胃痛が起こることも…

妊娠中の胃痛そのものは珍しくありませんが、なかには思わぬ疾患が原因で起こる胃痛もあります。

・妊娠高血圧症候群
発見が遅れると母子ともに危険な状態に陥ることもあるので、早期発見が大切です。胃痛に加えて急激な血圧上昇・ひどいむくみ・頭痛・目がチカチカするなどの症状があるときは、かかりつけの医師に相談しましょう。

・ウイルス性胃腸炎
胃痛に加えて発熱や強い下痢・嘔吐などの症状がある場合は、ウイルス性胃腸炎の恐れがあります。ウイルスそのものは胎児に直接影響しないものの、脱水症状などによって母体の体力低下につながります。また、ごくまれに切迫早産を引き起こすこともあります。
産婦人科で整腸剤を処方してもらえることもありますが、今のところウイルス性胃腸炎の特効薬はありません。水分をたくさん摂って安静に過ごし、ウイルスが体外に出て症状がおさまるのを待ちましょう。

・胃潰瘍
妊娠中は胃酸の分泌量が減るので胃潰瘍になることはさほど多くないものの、ストレスがもとで胃潰瘍になることもあります。胃潰瘍の症状とつわりはよく似ていますが、胃痛だけでなく背中にも痛みがある場合は胃潰瘍を疑ってみましょう。胃潰瘍の治療薬の中には子宮収縮作用を持つものもあるため、医師に妊娠していることをきちんと伝えるか、かかりつけの産婦人科で相談しましょう。

赤ちゃんがぐんぐん育つのは嬉しいことですが、赤ちゃんの成長と共に胃が圧迫されて胃痛を引き起こすこともあります。安易に市販薬が使えない時期なので、日ごろの生活習慣改善やツボで上手に症状を予防・緩和しましょう。胃痛以外にもいつもと違う症状がある場合は、疾患のサインかもしれません。放置せずに、早めに医師に相談しましょう。


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