妊娠初期と葉酸

2016/08/12

妊活中・妊娠初期に葉酸を摂るべき理由と、1日の必要量

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妊活中・妊娠初期に葉酸を摂るべき理由と、1日の必要量

ママのおなかの中で赤ちゃんが成長するうえで、葉酸はどのような役割を果たすのでしょうか。また、具体的に1日にどのくらいの葉酸を摂取すればよいのでしょうか。今回は、妊活中・妊娠初期に葉酸を摂るべき理由と1日の葉酸必要量について解説します。

細胞分裂において、重要な役割を果たす葉酸

葉酸は細胞の中にある核酸の合成を助け、細胞分裂をうながす作用を持っています。核酸の中には遺伝子情報が格納されたDNAがありますが、さまざまな要因で不完全なDNAが作られることがあります。不完全なDNAは一度分解されて再度作られますが、DNAの修復を助けるのも葉酸の重要な役割です。

葉酸は、赤ちゃんの先天的障害予防に役立つ

赤ちゃんの体は、妊娠成立直後から作られ始めます。多くのママが妊娠に気付く7~8週ごろまでに、脳・脊髄などの重要な器官がほぼ完成します。妊活中~妊娠初期に葉酸を十分摂ることで、DNAの損傷によって起こる神経管閉鎖障害・ダウン症・口蓋裂などの先天的障害のリスクを下げることができます。

ママの貧血予防にも役立つ葉酸

葉酸は、妊娠中に多い貧血の予防にも役立ちます。葉酸が欠乏して細胞分裂がうまく行われなくなると、赤血球が巨大化して正常に働きにくくなります。いくら鉄分を摂取しても、十分な葉酸がなければ健康な赤血球は作られません。赤ちゃんだけでなく、ママの体にとっても葉酸は重要な役割を果たします。

妊活中・妊娠初期の葉酸の必要量

妊娠していない成人女性の葉酸必要量は約240μg/日ですが、妊娠中は約480μg/日の葉酸が必要になります。さらに、妊娠前1カ月から妊娠初期(12週まで)の葉酸必要量は約640μg/日に上がります。

葉酸は、緑色の野菜・果物・大豆製品などに多く含まれます。特に多いのは菜の花(100gあたり340μg)、枝豆(100gあたり177μg)、モロヘイヤ(100gあたり250μg)などです。しかし葉酸は加熱すると大部分が壊れてしまうので、必要量の葉酸をすべて食事から摂ろうとすると大量に食べなければなりません。サプリなどを併用して、上手に摂取しましょう。

摂取量の上限に注意しましょう

妊娠の有無に関わらず、1日の葉酸摂取量の上限は1000μgとされています。妊娠中長期間にわたって1000μg/日を超える葉酸を摂取し続けると、赤ちゃんが先天的ぜんそくになるリスクが上がるといわれています。

つわりで思うように食事が摂れない時は

妊娠初期は、つわりで食事が思うように摂れなくなることが多いです。葉酸不足が心配なときは、葉酸サプリで補いましょう。海外製サプリは成分が強すぎる場合があるので、国産のサプリがおすすめです。錠剤を飲むのが辛いなら、水なしで摂取できるタブレットタイプがよいでしょう。

つわり中でも比較的食べやすい、葉酸の多い食品

つわり中は、ほどよく酸味があってさっぱりしたものを食べたくなることが多いでしょう。「つわり中は栄養を気にするより食べたいものを食べましょう」と言われますが、少しでも食べ物から葉酸を摂りたいならいちご(5粒で約68μg)やトマト(中1個で約44μg)がおすすめです。

葉酸は細胞分裂を促し赤ちゃんの先天的奇形を防ぎ、ママの貧血予防にも役立ちます。妊活中~妊娠初期における葉酸の必要量は、非妊娠時の3倍近くになります。しかし必要量の葉酸を全て食事で補うのは大変ですし、妊娠初期はつわりで思うように食事が摂れないことが多いです。サプリなどを活用して、上手に葉酸を摂りましょう。


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