出産費用

2016/08/23

出産費用を払った年は医療費控除を!

この記事の監修/執筆

ファイナンシャルプランナー永尾 三奈

出産費用を払った年は医療費控除を!

多額の出産費用を支払った方は、その年の確定申告で医療費控除制度が利用できるかもしれません。ここでは、出産費用と医療費控除のポイントを解説しています。医療費控除を上手に使うことで、納め過ぎた税金の還付を受けてみませんか。

医療費控除ってどんな制度?

出産した年は、医療費控除の手続きをしたほうが良い思われた方が多いかもしれません。医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費が10万円(その年の総所得金額などが200万円未満の人は総所得金額など×5%)を超えた場合、確定申告をすることで、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。

10万円の医療費と聞くと難しく感じるかもしれませんが、生計を共にしている家族全員分の医療費を合算できるので出産した年は超えやすいといわれています。多額の出産費用を支払った方は、利用するとよいでしょう。

医療費控除の対象になる出産費用

医療費控除の対象になる出産費用は、妊娠がわかってから受けた定期検診や検査、通院費用、入院中に病院に支払った食事代などです。出産で入院するときにやむを得ず利用したタクシー代も医療費控除の対象になります。反対に、入院中に使用した寝間着や洗面用具・日用品の費用は医療費控除の対象になりません。差額ベッド代は、医師が必要と認めた場合は医療費控除の対象になります。自分や家族の都合だけで個室を希望した場合は、医療費控除の対象になりません。これらと家族にかかった医療費を合算して1年間に支払った医療費を算出します。

医療費控除の対象になるのはいくら?

医療費控除の対象になる金額は以下の式で求めることができます。

・医療費控除の対象になる金額=1年間に支払った医療費の合計額-保険金などで補てんされる金額-10万円(所得額などが200万円未満の人は所得額などの5%)

健康保険などから支給される出産育児一時金は、「保険金などで補てんされる金額」に含まれます。加入している生命保険から支払われた給付金などもここに含まれます。以上をもとに、所得金額が300万で年間80万円の医療費がかかったケースを計算すると以下のようになります。

<年間の医療費が80万円で出産育児一時金の支給があったケース>

・80万円-42万円(出産育児一時金)-10万円=28万円

このケースでは、28万円が医療費控除の対象になる金額となります。総所得金額の300万のうち28万円が所得控除として税金がかからないことになるので、ここに所得税率をかけた金額が過払い分として還付されます。

確定申告(還付申告)をすればOK

医療費控除は、住民票のある税務署に確定申告書と医療費を証明する領収書などを提出することでできます。還付申告は翌年の1月1日から5年の間に行なうことができます。医療費控除を受けたい方は、出産した年の領収書やレシートなどを残しておきましょう。領収書などが発行されない通院費や交通費は、家計簿などに記載したメモで代用できます(説明できれば医療費控除の対象になります)。わからない点がある方は、税務署で相談するとよいでしょう。

まとめ

出産すると多額の費用が掛かります。出産費用と家族が支払った医療費の合計が10万円を超えるときは医療費控除の申請を検討しましょう。納めすぎた税金が戻ってくるかもしれません。確定申告をすればよいだけなので、手続きはそれほど難しくないといわれています。


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