葉酸欠乏

2016/09/13

消化器症状も現れる葉酸欠乏性貧血の診断方法と治療法

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消化器症状も現れる葉酸欠乏性貧血の診断方法と治療法

葉酸欠乏性貧血が起こると貧血特有の症状以外にも様々な異変が現れます。葉酸は吸収率が低い上に、アルコールを摂取している方は葉酸が消費されやすいので注意が必要です。今回は、葉酸欠乏性貧血の診断方法と治療法について解説します。

葉酸欠乏性貧血の原因と症状

葉酸欠乏性貧血は巨赤芽球性貧血の一種で、葉酸が欠乏することが原因で起こります。巨赤芽球性貧血はビタミンB12などの欠乏が原因でDNA合成が阻害された結果、起こります。

葉酸欠乏性貧血では次のような貧血症状と消化器症状が現れます。

(1)貧血症状
頭痛、めまい、動機、息切れ、疲れやすくなる、目蓋の結膜が青白くなる

(2)消化器症状
胃酸が失われる無胃酸症、舌がしみたり痛むなどの症状が現れる舌炎、舌乳頭委縮

葉酸欠乏性貧血の診断方法

最初に巨赤芽球性貧血の有無が診断されます。血液検査で次のような結果が出た場合は巨赤芽球性貧血の可能性が高いといわれています。

(1)白血球や血小板が減少している

(2)平均赤血球容積が多い

(3)平均赤血球ヘモグロビン濃度は正常値~高値

貧血と診断され、MCV(平均赤血球容積)が高値の場合、大球性貧血と診断されます。大球性貧血の原因としてまずは巨赤芽球性貧血を疑うので、生化学検査でビタミンB12濃度および葉酸濃度を測定し、これらが低値でないか検査します。 乳酸脱水素酵素(LDH)やハプトグロビン低値(+間接ビリルビン高値)は、無効造血といって血球がちゃんと作られず壊れるときに見られる所見です。以上の検査でも大球性貧血の原因がわからなければ、骨髄異形成症候群を疑い骨髄検査をします。かなり太い針で骨に刺すため侵襲が大きい検査ですので、最後の診断手段です。

葉酸欠乏性貧血の治療法

葉酸欠乏性貧血の治療には、葉酸の摂取による補充療法が適応されます。医師に葉酸の含有量が多い食品の摂取について指導を受けることになります。葉酸は牛や豚、鶏などのレバーやほうれん草、モロヘイヤ、リンゴやバナナなどに多く含まれています。葉酸は水溶性のビタミンであるため、生で摂ることが推奨されています。葉酸の吸収率を高める働きがあるビタミンB12を含むサンマやカツオ、しじみや牡蠣などと併せて摂りましょう。

<まとめ>
葉酸欠乏性貧血は巨赤芽球性貧血の一種であるため、まずは巨赤芽球性貧血の診断が必要です。巨赤芽球性貧血の診断後にビタミンB12と葉酸の血中濃度を測定して確定診断されます。


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