葉酸の効果

2016/09/15

妊娠中に葉酸を摂取することで得られる胎児とママへの嬉しい効果

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妊娠中に葉酸を摂取することで得られる胎児とママへの嬉しい効果

葉酸とは核酸の生成や赤血球の生成に関わる成分で、生命維持に欠かせない栄養素です。厚生労働省では妊娠1カ月前から葉酸の積極的な摂取を推奨していますが、なぜ葉酸が妊娠中に必要なのでしょう。今回は葉酸による胎児とママへの嬉しい効果について解説します。

妊娠中の必須栄養素、葉酸とは?

葉酸とはビタミンB群の一種であり、水溶性の栄養素です。1941年、ほうれん草の葉から発見されその名が付きました。核酸や赤血球の生成を助ける、細胞分裂を助ける、動脈硬化を予防するなどの働きがあります。

1991年に複数の国が参加し実施された臨床実験により、妊娠前後に葉酸を摂ることで胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを約72%軽減する効果があると発表されました。これに伴い1992年、アメリカの疾病管理センターが妊娠できる年齢の女性に対し1日400μgの葉酸摂取をするよう勧告し、日本でも2000年から厚生労働省による積極的な葉酸摂取が勧められています。

日本で推奨されている1日の葉酸摂取量はアメリカと同じく1日400μgで、食事ではなくサプリメントや強化食品などから摂ることを特記事項として設けています。

特に妊娠前から妊娠初期に摂ると効果的

葉酸を摂ることで予防できる胎児の神経管閉鎖障害には二分脊椎症と無脳症があります。これらの障害に関わる脳や脊髄などの神経管は妊娠7週目までに出来上がります。この時期は妊娠に気付かない人がいる時期でもあるため、妊娠に気付いてから葉酸を摂取するのではなく、妊娠を意識し始めた段階で葉酸の積極的な摂取を始めることが大切です。

早い段階から葉酸を摂取することで受精卵が着床しやすい状態にすることができる他、胎児の発育を助けることもできます。厚生労働省では妊娠1カ月以上前から妊娠3カ月までの間を、葉酸の積極的な摂取が必要な期間と定めています。

ママの身体にも嬉しい効果が

妊娠中の葉酸摂取により得られる効果は胎児の発育に関するものだけではありません。ママの身体にも以下のような様々な効果が期待できます。

(1)貧血予防
葉酸には赤血球を生成する働きがあるため、巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)を予防する効果が期待できます。ビタミンB12も一緒に摂取することで予防効果が高まります。

(2)免疫機能を高める
細胞分裂を助ける効果が期待できるため、葉酸を積極的に摂ることで免疫力を高めることができます。これにより口内炎や舌炎の予防効果が期待できます。また、消化管機能にも関わりがあるため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防効果もあります。

(3)循環器系の病気や高血圧のリスクを軽減
葉酸には動脈硬化の原因といわれているホモシステインというアミノ酸の血中濃度を低下させる作用があります。これにより、動脈硬化が原因で起こる循環器系の病気や高血圧の発症リスクを抑えることが期待されます。

葉酸は胎児の健やかな成長だけでなく、ママの身体を健康に保つ効果も期待できます。妊娠を意識し始めたらまずは葉酸を積極的に摂りましょう。


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