葉酸欠乏

葉酸欠乏が認知症のリスクを高める理由とメカニズム

葉酸は貧血や動脈硬化を予防するといわれており、妊娠中も積極的に摂取することが推奨されています。葉酸が欠乏すると全身に様々な症状が現れると共に、認知症のリスクを高めるといわれています。今回は、葉酸欠乏が認知症のリスクを高める理由とメカニズムについて解説します。

葉酸欠乏が認知症のリスクを高める

認知症とは、記憶力や思考能力が低下する障害のことで、血管性認知症とアルツハイマー型認知症が一般的に知られています。血管性認知症は脳出血や脳梗塞などで発症します。アルツハイマー型認知症の原因は不明で、脳の一部が萎縮するといわれています。

重度の葉酸欠乏が起こると、認知症のリスクが高まるといわれています。これは、動脈硬化を引き起こすホモシステインという物質の代謝に葉酸が関係しているためです。葉酸やビタミンB12が欠乏すると、ホモシステインを代謝できず血中濃度が基準値を超えてしまいます。そして、過剰なホモシステインが悪玉コレステロールと結合し活性酸素により酸化されると、それが血管壁に沈着し、動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は脳出血や脳梗塞などの原因になるため、葉酸欠乏が認知症のリスクを高めると考えられています。

ただし、より深く追求した研究については結果が出ていないため、必ずしも葉酸欠乏が認知症のリスクを高めるとは言い切れません。

認知症の治療

認知症を完全に治す治療は確立されていません。認知症を悪化させる原因となるうつ病を発症している場合は、抗うつ薬の投与やカウンセリングによる治療を行うことで一時的に症状を回復、もしくは進行を遅らせることができる場合があります。脳機能に影響を及ぼす可能性がある薬の投与の中止や禁酒も、効果的といわれています。葉酸は胎児の神経系の正常な発達を促すことから認知症の治療への効果が期待されていますが、実際の効果については不明です。
また、記憶力の低下が起こる「軽度認知障害」の段階で治療を開始することで、進行を遅らせることができる可能性があります。

葉酸欠乏を防ぐための食生活

葉酸欠乏を防ぐためには、レバーやほうれん草、モロヘイヤ、柑橘類などから葉酸を継続的に摂取する必要があります。葉酸は水溶性のビタミンであるため、できるだけ水に晒さず生で摂ることが望ましいです。また、アルコールの摂取は葉酸の消費を促進させるため、控えましょう。

<まとめ>
葉酸欠乏を起こすと、動脈硬化のリスクを高めるといわれています。認知症については原因や治療法などが確立されておらず、葉酸との関係性についても研究の余地があるようです。しかし、葉酸が身体に必要な栄養素であることに変わりはありません。


2016/09/15

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