産後の肥立ち

2016/09/28

産後の体と心に起こるさまざまなマイナートラブル

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産後の体と心に起こるさまざまなマイナートラブル

産後は赤ちゃんのお世話で疲労がたまるうえ、妊娠・出産で体に受けたダメージも残っています。産後の体と心にはさまざまなマイナートラブルが起こるため、きちんと対処できるよう出産前から知識をつけておきましょう。

おもに上半身に現れる症状

産後は赤ちゃんを1日中抱っこするため、肩や腕に大きな負荷がかかります。特に初めてのお産では赤ちゃんの抱っこそのものに慣れていないので、余計な力が入ってしまうこともあります。その結果、腱鞘炎や肩こりに悩まされるママが少なくありません。

□母乳関連のトラブル
産後の体のトラブルで特に多いのが、乳房のしこり・痛みや発熱を伴う乳腺炎です。母乳が乳腺に詰まって起こる急性うっ滞乳腺炎、乳腺の細菌感染によって起こる化膿性乳腺炎に大きく分かれます。乳腺の詰まりやすさは個人差がありますが、詰まりにくく質のよい母乳を作るために甘いもの・油っこいものを控えたヘルシーな食事を心がけましょう。
また、断乳・卒乳などで授乳を止めると母乳が余って乳腺炎になることがあります。赤ちゃんとママ双方の心身をいたわりつつ、少しずつ回数を減らしていきましょう。

□ホルモンバランスの変化によるトラブル
妊娠中~産後の体では、ホルモンバランスがめまぐるしく変化します。それが原因で一時的に抜け毛が増えることがありますが、しばらくすると元に戻るのでそれほど心配する必要はありません。
またシミ・そばかすができやすくなるので、いつも以上に紫外線対策をきちんとしましょう。

おもに下半身に現れる症状

腹筋のゆるみや会陰切開跡の痛みでうまくいきめない、母乳育児による水分不足、赤ちゃんのお世話で忙しくてゆっくりトイレに行けないなどが原因で、便秘に悩まされるママは少なくありません。妊娠中からひどい便秘だった人は産後も便秘が続くことが多いので、注意が必要です。
また、妊娠中の血行不良やお産のいきみで痔になることも多いです。妊娠前後の痔は珍しいことではないので、恥ずかしがらずに産婦人科で相談しましょう。

□骨盤のゆるみが原因で起こるトラブル
お産のときに赤ちゃんの頭を通すため、骨盤を固定する靭帯がゆるくなります、このゆるみが元に戻るのに約2~6カ月かかりますが、骨盤が開いたまま固まってしまうと尿漏れ・腰痛・下半身の体型崩れなどさまざまなマイナートラブルを引き起こします。産後の体型戻しをしっかり行いたいなら、妊娠中~出産直後から体の回復にあわせて骨盤ベルトやエクササイズなどでしっかり骨盤をケアしましょう。

精神面に現れる症状

産後の体だけでなく、精神面にもしばしばトラブルが起こります。
産後3日目~2週間頃に起こる気分の落ち込み・イライラ・集中力低下などの軽い抑うつ症状は、マタニティブルーと呼ばれます。マタニティブルーの最大の原因はホルモンバランスの変化であり、多くの場合は時間の経過とともにおさまります。

□マタニティブルーと産後うつの違い
産後うつのおもな症状として、イライラ・不安・涙もろさ・無気力・集中力低下・不眠などが挙げられます。マタニティブルーと似ていますが、産後うつは産後数週間~数カ月後に起こることが多く、2週間以上症状が続きます。多くのマタニティブルーが自然に治るのに対し、産後うつは心療内科などで治療する必要があります。
産後うつは育児疲れや周囲からのプレッシャー・無理解・孤独感などが原因で起こることが多く、真面目で責任感が強い人ほどなりやすいといわれています。

産後の体と心に無理をかけすぎると、後でさまざまなマイナートラブルが起こることがあります。自分の不調を後回しにせずきちんとケアすること、やるべきことや悩みを一人で抱え込まず周囲に相談・協力することを心がけましょう。


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