男性不妊

不妊の原因はパートナーのおたふく風邪?

妊娠を望む20代の相談者ですが、なかなか授かりません。過去にパートナーがおたふく風邪にかかったことが不妊の原因ではないかと疑い始めています。実際、おたふく風邪と男性不妊とはどのような関連があるのでしょうか。

20代女性からの相談:「おたふく風邪と男性不妊の関係」

今妊活中ですが、なかなか子どもができません。私一人で一通りの不妊検査を行ったのですが、異常は見つかりませんでした。夫にはまだ検査をしてもらっていないので確証はないのですが、高校生の頃におたふく風邪にかかったことがあると言っていました。おたふく風邪は男性不妊の原因になると聞いたことがあるのですが、本当でしょうか。また、子どもの頃よりも思春期以降におたふく風邪にかかると危ないという話は根拠があるのでしょうか。(20代 女性)

おたふく風邪は精巣にダメージを与える場合があります

子どもの頃にかかっても予後は良好な場合が多く、それほど心配はいらないおたふく風邪ですが、思春期以降の男性が罹患すると、合併症である睾丸炎を引き起こす場合があります。これが原因で精巣がダメージを受け、精子の量が減ったり、精子を作れなくなったりすることもあるのです。

男性側の不妊の原因には、無精子症・勃起不全・射精不全・生殖器の疾患などがありますが、無精子症の原因のひとつにおたふく風邪が考えられます。子どもの頃には問題ありませんが、15歳以上の男性が罹患すると約30%が睾丸炎を発症すると言われています。(医師)
おたふく風邪は小児の頃はそこまで高熱にはならないのですが、成人男性となると熱が40℃以上にまで上昇してその期間も長期間続くのが特徴です。高熱が出ることにより精巣にダメージを受ける事があるのですが、特に怖いのがおたふく風邪の合併症です。おたふく風邪になると、成人では睾丸が炎症を起こしてそこが発熱の原因となる事があり、その場合、特に精巣がダメージを受ける可能性が高くなります。つまり精子をつくる機能が低下する、もしくは精子をつくる機能を失うことにもなりかねません。このため成人になっておたふく風邪になると不妊症になると言われているのです。(看護師)

しかし、おたふく風邪が原因で完全に精子が作れなくなる無精子症になることは稀であると専門家は言います。不妊の原因をパートナーのおたふく風邪と決定するには時期尚早のようです。

多くの場合が片側だけで、左右の睾丸がダメージを受けて無精子症になるのは稀で、おたふく風邪が不妊症の原因にはならないとも言われています。成人になった男性がおたふく風邪にかかって、睾丸炎を起こせば不妊症になるリスクが高まりますが、全員が不妊症になるわけではありません。(医師)

まずは検査して今後の対応を決定しましょう

不妊治療に踏み切るにしても、このまま自然妊娠を待つにしても、まずは検査してパートナーの状態を正しく把握することが必要となってくるでしょう。そのうえでよく話し合われることをお勧めします。

無精子症と診断されても、不妊症治療が発達していますから、精巣の中にわずかでも生きた精子がいれば、体外受精で妊娠は可能です。(医師)
成人のおたふく風邪と言いましたが、思春期からそのリスクがあると言われているので、出来れば検査を受けてみると良いでしょう。(看護師)

確かに妊娠しにくい原因の一つは、パートナーのおたふく風邪かもしれませんが、それで全ての道が閉ざされたわけではありません。現状を正しく把握し、しかるべき処置や治療を行えば妊娠の可能性は十分あると言えるでしょう。


2016/10/24

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