人工授精の基礎

30歳、いきなり人工授精からスタートできるの?

不妊治療には段階別に色々な治療法が選択されます。2人目妊娠のために、できれば初めから人工授精を希望したいママからの相談に、お医者さんと臨床心理士さんはどのように答えているでしょうか。

ママからの相談:「2人目不妊が心配で不妊治療を検討していますが、いきなり最初から人工授精をすることは可能ですか?」

私には今、2歳3カ月になる娘がいます。娘は自然妊娠でしたが、妊娠するまでに2年以上かかりました。生理が不順で、周期は平均50日くらいです。インターネットで調べて、2人目不妊というケースがあると初めて知りました。今不妊治療を始めるとしたら、やはりタイミング療法からになるのでしょうか。35歳までにあと2人産みたいと思っているのですが、いきなり人工受精からスタートできるのか知りたいです。(30代・女性)

タイミング法からステップアップしていく方法が一般的

一般的な不妊治療のステップアップの仕方について教えてくれました。

一般的に不妊治療は、排卵日に合わせてセックスをするタイミング法から、精液を子宮に注入する人工授精、卵子と精子を採り出し培養液のなかで受精させ、受精卵(胚)として子宮に戻す体外授精-胚移植、卵子の中に直接精子を送り込む顕微授精、とステップアップしていくという流れがあります。しかしこの流れには治療を進めるうちに、多くの月日が流れてしまうというデメリットがあります。(臨床心理士)
一般的な不妊治療は、子宮や卵巣に問題がなければ、基礎体温や排卵誘発剤を使ってタイミング法から始め、半年くらいを目処にステップアップしていきます。ただし30代前半になると自然妊娠の確率は約60%になりますし、さらに生理不順の場合は、タイミングが図りづらいので自然妊娠は難しくなります。(産科・婦人科医師)

希望や状況次第では、体外受精からのスタートも可能

治療の初期段階から体外受精による治療を受けることも可能なようです。条件や、順番どおり不妊治療を進めるデメリットについて教えてくれました。

精子や卵子の状態や、本人の希望や年齢、経済的な事情がある場合は、一通りの検査は必要ですがいきなり人工授精することもできるでしょう。(産科・婦人科医師)
タイミング法を1年行った後、人工授精を5、6回行うと、あっという間に2年ぐらいの歳月が流れてしまいます。月日の経過以外にも、薬剤の弊害というデメリットもあります。排卵誘発を長期間続けていると女性ホルモンのバランスを崩し、妊娠し難い状況を作り出すこともあるのです。このようなデメリットを回避する方法として、タイミング法から人工授精を経ずに体外受精を選択する方法もあります。(臨床心理士)
不妊治療は年齢や不妊の原因を考慮しながら、妊娠に最も近づく方法を選択することが大切です。(臨床心理士)

基礎体温の測定を

治療を受ける前に準備しておくものや、家族のサポートについてアドバイスがありました。

不妊の原因は女性側だけとは限りませんから、不妊治療をお考えでしたら、ご主人も一緒に受診してください。治療にあたって基礎体温が必要になるので、今からでも基礎体温をつけておきましょう。(産科・婦人科医師)

一般的な不妊治療ではタイミング法からステップアップしていきますが、結果が出るまでに時間がかかりすぎるなどのデメリットもあります。本人の希望や卵子と精子の状態によっては、体外受精からスタートすることも可能なようです。


2016/10/28

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