人工授精の基礎

2016/10/28

人工授精からのステップアップはいつがよい?

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

人工授精からのステップアップはいつがよい?

なかなか赤ちゃんを授からず、病院で不妊治療を受けるのは今や珍しいことではありませんが、その方法や治療の流れは多岐にわたり最初はわかりにくいものです。人工授精からステップアップする理由や、そのタイミングはどのように考えたら良いのでしょうか。

人工授精に関する相談:「人工授精からステップアップする理由とタイミング」

妊活3年目の40歳です。精子にも子宮にも問題がないとのことで、2回人工授精しましたが結果が出ません。医師は年齢のこともあるので、人工授精を続けるより早くステップアップした方が良いといいますがそうなのでしょうか。40歳の人工授精の成功率や、ステップアップのタイミングなどを教えてください。(40代・女性)

40代での人工授精

年齢が上がるにつれて妊娠する確率は下がってくるといわれています。また、成功率は選択する方法により異なりますが、40代での人工授精による妊娠の確率はどの程度期待して良いのでしょうか。

40歳での人工授精の妊娠成功率は約4.4%で、新鮮胚移植で15.7%、凍結胚移植で33.1%といわれています。さらに41歳、42歳と年齢があがると妊娠率は低下し、45歳になるとそれぞれ0.8%、2.9%、6.3%まで減少します。(産科婦人科医師)

タイミングを見計らうキーポイント

数値データ上、現在40歳という相談者さんがこれから妊娠する確率は下がってくるのが実情のようです。では、次のステップアップのタイミングは、どうやって見計らうと良いのでしょうか。

年齢や経済的な事情により変わってきますが、一般的には5~6回の人工授精で成功しなかった場合、体外受精に踏み切る方が多いようです。体外受精は選ばれた受精卵を子宮に送り込みますし、新鮮胚移植より凍結胚移植の方が妊娠の確率は高いとされています。(産科婦人科医師)
人工授精も自然妊娠も、年齢が高くなるにつれて妊娠する確率は低くなります。2、3回と回数を重ねれば成功することはありますが、5回目以降は成功率が低くなるといわれています。(看護師)
年齢や回数を考慮するとステップアップをしてもよいと思いますが、回数ではなくご主人や医師とよく相談したうえで決めるのがよいと思います。(看護師)
他の方法で妊娠の可能性があるのなら、年齢が若いうちにチャレンジしてもよいかもしれません。早く赤ちゃんを授かりたいという気持ちは理解しますが、ストレスは妊活によい影響を与えません。焦らず落ち着いて取り組みましょう。(看護師)

早い妊娠が良い理由

一般的には5~6回ほど人工授精に挑戦するようですが、医師が2回の失敗でステップアップをすすめるのにも理由があるようです。専門家の意見を聞いてみましょう。

不妊治療は経済的、身体的、精神的に負担を伴うものです。40歳という年齢は高齢出産の枠に入りますので、無事に赤ちゃんを授かることができても流産する可能性も考えられます。年齢のことを考えれば、42歳~43歳くらいまでに結果が出せるのが望ましいといえるでしょう。(看護師)
体外受精により妊娠したとしても、その確率はあくまでも妊娠の確率であって出産率ではありません。高齢になってくると、妊娠したとしても流産や早産、奇形児や障害児の確率も高まってきます。そのため医師は早い時期での妊娠をすすめているのだと思います。(産科婦人科医師)

妊娠しても流産などのさまざまなリスクがあることを考えると、早い段階での妊娠が良いと考えられているようです。最終的には当事者であるご夫婦の判断が決め手になるので、一度じっくりご主人と相談してみましょう 。


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