人工授精の基礎

2016/10/30

体外受精を勧められるのはどんなとき?

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

体外受精を勧められるのはどんなとき?

不妊治療の基本ステップはタイミング法、人工授精、体外受精の順といわれています。タイミング法以降、人工授精から体外受精へのステップアップは、どのように進められるものなのでしょうか。

不妊治療に関する相談:「人工授精の回数と体外受精について」

人工授精の回数が病院によって違うようです。一般的には6回程、精子の所見や状況によってはいきなり体外受精に進むこともあるようですが、人工授精は何回するのがよいのでしょうか。また、年齢のこと以外で体外受精をすすめられるケースにはどのような場合が考えられるのか教えてください。(30代・女性)

人工授精とステップアップ

不妊治療のプロセスやチャレンジする回数は、人によってまた病院によっても違ってきます。なぜ人工授精の回数に違いが出てくるのでしょうか。

人工授精にチャレンジする回数が異なるのは、基本的には医師の考えによるものだと思います。6回という回数は、6回程度行うことで1度は妊娠に至るという過去のデータや統計などを踏まえての回数と考えてください。6回を超えて行っても、残念ながら妊娠に至らないケースもあります。(看護師)
人工授精を6回以上行っても妊娠に至らないケースが多いため、患者さんの負担を考えると可能性の低い方法にかけるよりは次なるステップとして体外受精へのステップアップを提案することが多いと思います。その方が結果的には患者さんの負担が少なくなると考えているのではないでしょうか。(看護師)
人工授精は1回目の成功率が5%~10%程度で、2回目以降は徐々に数値が下がります。回数を重ねていき妊娠する方もいらっしゃいますが、年齢が上がるにつれて成功確率は低くなるというのが実情です。ちなみに、体外受精の数値については、32歳くらいまでは約38%、40歳くらいになると約20%まで成功率が下がります。(看護師)
何回目で体外受精に進むかは、患者の意見や年齢などのほか、医師の経験や考え方などを合わせて検討されます。目安としては、6回人工授精をして成功しなかった場合、次のステップである体外受精に進む場合が多いでしょう。不妊治療は経済的、精神的に負担がかかりますので、医師やコーディネーター、ご主人などとよく相談し、納得のいく方法で進めるようにしましょう。(看護師)

体外受精をすすめるケース

人工授精も体外受精も、年齢とともに成功率が下がるようです。では、すでに行った人工授精の回数や年齢以外で、体外受精にステップアップする際の基準は何があるのでしょうか。

体外受精は体外で授精させたものを再び体内に戻します。精子の質以外に、女性側が器質的に卵管が閉塞している、子宮内膜症であるなどの通過障害などがないかという点も基準になってきます。(看護師)
人によっては抗精子抗体と呼ばれるものがあります。その場合、自然に妊娠が成立しないため、状況により体外受精を提案する場合があります。(看護師)

治療のプロセスについては、数値データでの判断のほか、なるべく患者さんの負担が少ないことを基準に進められます。また、個々のカップルの体調や状況によっても変わってくるようです。


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