人工授精の基礎

妊活3年の27歳、人工授精の金銭的負担が厳しい!

不妊治療を行うにあたり、金銭的な負担が気になります。人工授精を勧められたものの、金銭的な負担に悩む女性からの相談に、看護師さんと臨床心理士さんはどのように答えているでしょうか。

女性からの相談:「人工授精を毎月行うのは金銭的に厳しいです。適した月を知ることは可能ですか?」

現在妊活3年になる27歳です。タイミング法で妊娠できないため婦人科で調べたところ、血液検査や卵管造影検査の結果すべて正常でした。医師からも奥さん側には問題がなく、自然に妊娠できると言われました。夫も調べてもらうと、精子の運動率が悪くて自然に妊娠しにくいとのことで、人工授精を行った方がいいと言われました。しかし、毎月行うのは金銭面で厳しいです。人工授精に適している月を知ることはできますか?(20代・女性)

9割が6回以内の人工授精で妊娠

人工授精を試みるカップルのうち、約9割が6回以内の施術で妊娠に至るというデータがあるようです。人工授精を行う月を選ぶのではなく、6回という回数を目処に考えてみるようアドバイスがありました。

人工授精はタイミング法と同様に、排卵前日あるいは当日に精子を洗浄・濃縮して注入します。他にも超音波を用いて子宮内膜の状態をみたり、卵胞の状態を確かめつつ時期を評価します。回数的には1度で妊娠する可能性は10%に満たないので、複数回は行うことになるでしょう。(看護師)
統計上6回以内に妊娠することは考えられるので、金銭的な負担をどうするかはパートナーであるご主人と相談することをおすすめします。夫婦で考え方が異なると、あとあと後悔してしまうこともあります。年齢も20代のようですが、30代、40代と上がるごとに妊娠成立が難しくなるので、しっかりと話し合ってください。(看護師)
人工授精1回で妊娠する確率は、5~10%程度と言われています。これは排卵日に性交して自然妊娠する確率に比べて半分程度です。従って人工授精は必ず妊娠できる方法ではなく、妊娠を目指して複数回行うのが一般的です。(臨床心理士)
人工授精をした約9割の人が4回目までに妊娠したというデータもありますが、回数を重ねるごとに妊娠率は落ちていくとも言われています。6回目以降は人工授精での妊娠見込みは低いようです。もちろん個人差がありますが、タイミングというよりは、このデータを参考に人工授精にチャレンジする回数を考えてみてはいかがでしょうか。(臨床心理士)

精子の状態はその時々で変化する

精子の状態に影響を与える要因について教えてくれました。

男性の精液の状態は、その時々で大きく変動します。検査前の禁欲期間の長さ・採取場所・そして心身の様々な状態に大きく影響されます。相談者の方のご主人は精子の運動率が悪かったとのことですが、一度の検査結果でしたら、何度か検査することをお勧めします。精子の運動率が高まるとき・場所・心身の状態で精子を採取できるときが、人工授精によいタイミングかと考えます。(臨床心理士)

およそ9割のカップルは6回以内に妊娠が成立するようなので、月でタイミングをはかるよりは、6回という回数を目処に試してみるといいようです。また精子は様々な要因で状態が変化するので、できるだけよい状態にできるよう場所や心身の状態を整えましょう。


2016/10/31

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