子宮肉腫

2016/10/31

他の臓器に転移することがある悪性腫瘍「子宮肉腫」の原因や症状、ステージについて

この記事の監修/執筆

産婦人科専門医/女医プラス今井 愛

他の臓器に転移することがある悪性腫瘍「子宮肉腫」の原因や症状、ステージについて

子宮肉腫は悪性腫瘍の1つで、放置すると他の臓器に転移して生命に危険が及ぶ可能性があります。自覚症状に乏しく、良性の子宮筋腫との判別が困難です。今回は、他の臓器に転移することがある悪性腫瘍の子宮肉腫の原因について解説します。

子宮肉腫とは

子宮肉腫とは、子宮の内側の壁を覆う上皮組織以外の組織から発生する悪性腫瘍で、子宮筋腫と同じく子宮筋層から発生する場合があります。子宮筋腫は良性の腫瘍ですが、子宮肉腫は悪性の腫瘍であるため、速やかに治療しなければなりません。しかし、発生部位が共通していたり、外見が似ているなどの理由により判別できないことが多いようです。

子宮肉腫の症状

子宮肉腫が発生すると、不正出血(月経以外で起こる出血)や発熱、下腹部の違和感や腹痛などの症状が現れることがあります。これらの症状は子宮体がんや子宮筋腫など他の腫瘍と共通しているため、症状から子宮肉腫と断定することはできません。

子宮肉腫のステージ

子宮肉腫の進行に応じて次のように分類されます。

(1)1期
子宮内に肉腫が留まっている状態

(2)2期
子宮頸部にまで拡大している状態

(3)3期
子宮の外部にまで拡大しているが、骨盤内に留まっている

(4)4期
膀胱や直腸まで拡大しているか、身体の他の部位にまで転移している

子宮肉腫の原因

子宮肉腫が発生する原因は解明されていません。過去に放射線療法を受けたことがある場合に発症しやすいといわれています。他にも、生活習慣や電磁波、添加物など様々な要因でがんのリスクが上がると考えられていますが、詳しいことは解明されていません。

がん発生のメカニズム

人間の体は膨大な数の細胞で構成されています。細胞の増殖は、細胞に含まれる遺伝子によって制御されています。この遺伝子に異常が起こると、増殖してはいけない場合に増殖するようになることがあります。身体には、異常が起きた遺伝子の修復や排除などを行う機能が備わっています。しかし、その機能が上手く働かないことで、異常な細胞が少しずつ蓄積されていきます。そして、身体に悪影響を及ぼす悪性腫瘍を形成します。子宮肉腫は数年かけて少しずつ大きくなっていきますが、ある程度の大きさになると急速に増大し始めることがあります。

まとめ

子宮肉腫の原因は解明されておらず、リスクを高める要因についても詳しいことは判明していません。子宮肉腫は数年かけて大きくなりますが、前触れもなく急速に増大し始めることがあります。早期発見して治療を受けることが大切であるため、1年に1回は検査を受けましょう。


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