子宮肉腫

2016/11/04

ステージに応じて選択される子宮肉腫の3つの治療法

この記事の監修/執筆

産婦人科専門医/女医プラス今井 愛

ステージに応じて選択される子宮肉腫の3つの治療法

子宮肉腫は悪性腫瘍であるため、早期に治療を開始しなければなりません。治療を怠ると、子宮以外の臓器に転移する可能性があります。治療には、外科療法や放射線療法などが適用されます。今回は、ステージに応じて選択される子宮肉腫の治療法について解説します。

子宮肉腫とは

子宮肉腫は、子宮の内側にある上皮細胞以外の組織から発生した悪性腫瘍で、子宮筋腫との判別が非常に難しいといわれています。不正出血や下腹部の違和感、おりものの増加など子宮筋腫や子宮体がんなどと同じ症状が現れます。

子宮肉腫の治療法

子宮肉腫の治療法はステージによってことなりますが、おおまかに以下の3つに分けられます。

(1)外科療法
子宮と卵管、卵巣を切除し、骨盤内と大動脈に沿うリンパ節を除去します。これは、転移を未然に防ぐための処置です。

(2)放射線療法
高エネルギーのX線を肉腫に照射します。開腹手術の必要は無く、機械を使用して身体の外部から放射線を当てます。

(3)化学療法
がん細胞を死滅させたり増殖を抑制する抗がん剤を内服したり、または静脈注射をします。通常、外科療法や放射線療法と組み合わせて適用します。正常な細胞も抗がん剤の影響を受けるため、白血球や赤血球、血小板などの血液成分の減少、吐き気や嘔吐、食欲減退、脱毛など様々な副作用があります。これらの症状を抑えるために、対症療法と併用します。

ステージに応じて治療が選択される

子宮肉腫は症状の進行に応じて1~4期まで分類されます。

(1) 1期
子宮内に肉腫が留まっている状態です。外科療法に加えて放射線療法を行うことがあります。

(2) 2期
子宮頸部まで肉腫が拡大している状態で、1期と同じ治療を行います。

(3) 3期
肉腫が子宮外へと拡大しているものの、骨盤内に留まっている状態です。1、2期と同じ治療を行いますが、その際には可能な限り肉腫を切除します。放射線療法、または化学療法を併用します。

(4) 4期
直腸、膀胱へと拡大しているか、骨盤を超えて拡大し、身体の他の部位へと転移している状態です。この段階では、がんの増殖を少しでも抑えることを目的として化学療法を適用します。

まとめ

子宮肉腫の治療には、外科療法と放射線療法、化学療法が適用され、進行状況に応じて治療法が選択されます。3期以降の子宮肉腫は、根本的な治療が困難です。急速に進行する可能性があるため、気になる症状が現れた場合はすぐに検査を受けましょう。


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