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スマホ病? 「ストレートネック」の原因と対策

パソコンやスマートフォンが普及し、作業中に前傾姿勢をとることが増えてきました。
前傾姿勢をとることで問題となっているのが、「ストレートネック」と呼ばれる状態。
これが原因でさまざまな不調を引き起こす人が増えています。
今回はこのストレートネックについて、どういった状態を指すのか、その対策もあわせて詳しくご紹介いたします。

ストレートネックはどういう状態?

人はまっすぐに立った時に、背骨から頭までS字を描くような形をしています。
具体的には、首で前に湾曲、背骨で後ろに湾曲、また腰で前に湾曲、そして骨盤あたりで軽く前傾になることでS字が作られています。
正常な首には30~40度の前湾角度があります。
ところが、ストレートネックの状態になると、その角度が30度以下になってしまいます。
病院でレントゲンやMRIをとると、首がまっすぐになった状態に見えます。
ストレートネックを引き起こす例として、冒頭ではスマートフォンやパソコン作業をご紹介しました。
ただ、ほかにも前傾姿勢をとる作業は私たちの生活に隠れています。
たとえば、読書や手芸などの趣味でも、長時間前かがみの姿勢をとることがありますよね。
このような作業が原因となってさまざまな不調を引き起こしている人もいます。
ストレートネックは、老若男女問わず、多く見られます。
とくに最近では、子どもの間でも増えてきていて、全世代で注意が必要な問題です。

なぜストレートネックになると湾曲がなくなる?

頭の重さは、体重50キロくらいの人で5キロ程度あります。
これを体重比でみると、8~13%に相当するようです。
頭は重たいというイメージを持つ人は多いでしょう。
実は頭を前に傾ける角度が大きくなると、首にかかる負担はさらに増大してしまいます。
首の角度が大きければ、約30キロ近くの負担がかかることもあり得るのです。
前傾姿勢でかかる大きな負荷を首の筋肉が支えるため、首の生理的な湾曲が失われてしまいます。

ストレートネックと姿勢不良の関係

実は、頭の重さだけが問題でストレートネックになるわけではありません。
猫背の状態や姿勢不良も首・肩の筋肉に大きな負担をかけます。
また反り腰や骨盤の傾斜によって姿勢が傾くと、骨盤も傾いてお尻が後ろ、頭が前に出ます。
これによっても、ストレートネックになることがあります。
さらに、O脚、X脚、外反母趾、浮き足(足の指が地面から浮いている)などの足の問題がストレートネックになることもあります。
足の問題によって、腰が傾き、頭が前に出ることがあるからです。
このような姿勢不良の状態が長時間続くと、椎間板に持続的な圧迫が加わります。
そのため、ヘルニアや頸椎症などのリスクにもつながってしまいます。

ストレートネックが引き起こす症状とは?

ストレートネックによって、次のような症状が現れることがあります。

・頭痛
・肩こり
・肩が上がらない
・眼精疲労、目のかすみ
・首の痛みや首が動かない状態、上を向きにくい・向けない、
・めまいやふらつき
・手のしびれ
・寝違いを繰り返しおこす
・腰痛
・頸椎症や椎間板症
・逆流性食道炎、吐き気、胸焼けなど

このように、ストレートネックが原因でさまざまな不調をきたすことがあります。
それではこれらの症状を防ぐために、どのようなことに気をつければよいのでしょうか?

ストレートネックにならないための対策とは?

その1. 全身の姿勢を見直す

まずは、次の方法を参考にしながら、正しい姿勢を意識しましょう。

・立っているときの正しい姿勢
立っているときには、両肩、腰骨の出っ張りがそれぞれ左右同じ高さになり、耳・肩・股関節・外膝・くるぶしが一直線になるようにします。
骨盤は立てた状態にしましょう。

・座っているときの正しい姿勢
股関節・膝関節・足関節が90度になるようにし、かかとは浮かせずしっかりと地面につけます。
足は組まず、内ももを閉じて骨盤を立てます。
パソコン作業をしている場合、画面から40cm以上離れて、目線はやや下になるようにしましょう。
この時も耳と肩、股関節は一直線になるように意識してください。
いすの背もたれに背中がフィットしない場合には、小さなクッションを骨盤の後ろに挟んでみましょう。
良い姿勢がとりやすくなります。
骨盤の立て方がわからないときには、次の方法を試してみましょう。

<骨盤の立て方>
(1)親指と人差し指で二等辺三角形を作ります。
(2)人差し指が恥骨のあたりに来るようにします。
恥骨の場所を確認する場合には、おへそからまっすぐ下に向かっておなかを触っていきます。
股の上あたりで触れた硬い骨が恥骨です。
(3)(2)で出来た三角形の面が、床と垂直になるようにします。これが骨盤を立てた状態になります。

その2. ストレートネックの体操を行う

胸のストレッチや肩甲骨の体操、首の体操を行いましょう。
ここでは簡単な方法として、バスタオルを使った体操と、テニスボールを使った体操をご紹介します。

・バスタオルを使った体操
(1)仰向けに寝た状態で首の下にバスタオルを1~2枚まるめて入れます。
(2)軽く頭が浮くような状態をつくり、左右に顔を10~20回ゆっくり振りましょう。
2~3分実施するだけでもいいですし、そのまま朝まで眠っても問題ないようです。

・テニスボールを使った体操
(1)2個のテニスボールをくっつけてテープで固定します。
(2)後頭部のでっぱりの下にある左右どちらかのくぼみに、テニスボールを縦に押し当てます。
(3)圧力をかけて押しながら、ゆっくり顔を持ち上げます。

左右のくぼみでそれぞれ1回ずつ、20~30秒程度から開始することで首がリラックスできるようです。

その3.体幹を鍛える

姿勢をよくするためにも、体幹を鍛えましょう。
腹式呼吸やストレッチなども効果的です。
ヨガやピラティスなどの体幹を鍛える運動も向いていますね。

<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士
株式会社とらうべ社員
産業保健(働く人の健康管理)のベテラン

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この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部