離乳食 進め方

2016/11/22

【小児科専門医監修】時期別の離乳食の進め方と食べさせるときに注意したいこと。おすすめ食材&NG食材

この記事の監修/執筆

小児科専門医/女医プラス長谷川 友香

【小児科専門医監修】時期別の離乳食の進め方と食べさせるときに注意したいこと。おすすめ食材&NG食材

これまで母乳やミルクだけで育ってきた赤ちゃんが徐々に食べ物に慣れていくために必要なのが離乳食です。離乳食とひとくちに言っても、赤ちゃんの月齢で、食べさせる食材や調理方法が変わってきます。赤ちゃんにとって快適な食事にするためにも、正しい知識を身に着けて離乳食をスタートさせましょう。

目次

1. 離乳食って何?なんで必要なの?
2. 離乳食の時期
3. 離乳食の始めどきのサイン
4. 時期別離乳食の進め方:ゴックン期(5カ月~6カ月頃)
5. 時期別離乳食の進め方:モグモグ期(7カ月~8カ月頃)
6. 時期別離乳食の進め方:カミカミ期(9カ月~11カ月頃)
7. 時期別離乳食の進め方:パクパク期(1歳~1歳6カ月頃)
8. 離乳食の作り方
9. 離乳食に重要な栄養素
10. 離乳食の冷凍保存について
11. 離乳食を作る際の電子レンジ活用法
12. ベビーフードの利用について
13. 月齢別に見る離乳食のおすすめの食材とNG食材
14. 離乳食を食べさせるコツ
15. 離乳食を食べないときの対処法

1. 離乳食って何?なんで必要なの?

・離乳食とは
離乳食とは母乳やミルクの食事から幼児食へと変わっていく段階の食事です。離乳食は赤ちゃんの発達段階に応じて進めていきます。赤ちゃんによって発達の進み方や食欲、好き嫌いに差があり、地域の食文化や食習慣の違いもあります。発達時期ごとの目安はありますが、無理のないように個人のペースで進めていきます。

・離乳食の必要性
母乳やミルク等の水分を飲むことから噛んで食べるという練習をしていきます。母乳やミルク以外の栄養素を消化吸収する機能が成長に伴い少しずつ発達していくので、それに合わせて色々な食材を食べて消化機能を促していきます。また様々な食材から成長に必要な栄養素を摂取していきます。色々な味を知ることで、味覚も発達し、食事の楽しさも覚えます。日本人は特に、刺身などの生ものや、レンコン、ゴボウ等の繊維質のものを良く食べるため、消化機能の発達を促すために離乳食は大切な意味を持ちます。

2. 離乳食の時期

・離乳食はいつからいつまで?
厚生労働省によると離乳の開始は、首がしっかりすわっている、支えると座ることが出来る、食べ物に興味を示す、スプーンを口に入れても舌で押し返す反射が少ない等が目安となり、生後5.6カ月が適当とあります。離乳の完了は、食べ物を噛み潰すことが出来て、母乳やミルク以外のものから成長に必要な栄養素を摂れるようになった状態で生後12~18カ月頃とされています。(出典:厚生労働省 離乳編)

・ゴックン期
生後5~6カ月頃で、なめらかに潰した状態のものを、喉の奥に移動すると「ごっくん」という反射が起こることを覚える時期です。

・モグモグ期
生後7~8カ月頃で、色々な食べ物の味を覚え、舌やあごで食べ物を潰すことを覚える時期です。

・カミカミ期
9~11カ月頃で、歯ぐきで押し潰すことを覚える時期です。

・パックン期
12~18カ月頃で、歯ぐきで噛むことと、自分で量やペースを調節しながら食べることを覚える時期です。

3. 離乳食の始めどきのサイン

・生後5~6カ月になったら
なめらかにすり潰した液体状の食べ物を初めて与える時期です。咀嚼機能が発達し、母乳を飲むために生まれた時から備わっている哺乳反射が減弱・消失する時期のため、生後5~6カ月が離乳食を始めるのに適切であるとされています。

・首が座り、支えがあれば座れるようになったら
スプーンを受け入れられ、ごっくん出来る姿勢を保てることが必要です。赤ちゃんの首がすわり、支えれば座った姿勢を保つことが出来る頃が目安の一つです。

・食べ物に興味を持ち始めたら
大人が食べているものをじっと見る、口をもぐもぐ動かしている、よだれを垂らす、ごっくんする等が見られたら興味を持ち始めたサインです。

・生活のリズムが整ってきたら
1日1回決まった時間に離乳食を食べる時間を取るので、母乳やミルクを飲む間隔が空いて、リズムが作られてきた頃が目安になります。

・ミルクや母乳で足りなくなってきたら
ミルクや母乳だけではお腹がすいて泣く、他の物を欲しがる等、母乳、ミルクだけでは食事が足りない時も目安となります。

・スプーンを嫌がらなくなったら
スプーンを口に入れても舌で押し出さなくなる、嫌な顔をしなくなる時が目安です。

4. 時期別離乳食の進め方:ゴックン期(5カ月~6カ月頃)

・ゴックン期ってどんな時期?
初めて母乳やミルク以外のものを口にする時期です。まずはスプーンに慣れさせて液体状のものが喉の奥に到達したら「ごっくん」することを覚えます。

・ゴックン期の食事の内容
お粥をなめらかに潰したものから始めます。最初はおもゆ(お粥の上ずみ液)で、慣れてきたら米をすり潰しておもゆと混ぜるというように徐々に段階を踏んでとろみを増していきます。お粥に慣れたら野菜をすり潰してあげます。野菜の次は、豆腐や白身魚なども試していきます。固さの目安は、ポタージュ状から始め、慣れてくればヨーグルト状の固さにします。

・ゴックン期の食事の量・回数
赤ちゃんの様子を見ながら1日1回、1さじから始めます。赤ちゃんが欲しがるようなら2さじ、3さじと増やしていきます。初めて与える食材は1さじにします。離乳食を食べる時間は、決まった時間にしたほうがリズムがついて良いでしょう。母乳やミルクは飲みたいだけ飲ませます。

5. 時期別離乳食の進め方:モグモグ期(7カ月~8カ月頃)

・モグモグ期ってどんな時期?
唇を閉じてスプーンの上の食べ物を取り込み、もぐもぐと舌と上あごで食べ物を潰す動きを覚える時期です。食事の回数も増え、食べる食材を増やして色々な味や舌触りに慣れていきます。

・モグモグ期の食事の内容
舌で潰せる固さのお粥(全粥)や野菜、果物、魚、豆腐、肉、卵黄、乳製品等で、卵白は卵黄で問題なく1~2か月過ごせた後に開始します。2~3mm程度のみじん切りにし、味付けは塩、砂糖をほんの少しだけにします。

・モグモグ期の食事の量・回数
赤ちゃんの様子を見て1日2回食にして、食事のリズムをつけていきます。全粥50~80g、野菜・果物20~30g、魚10~15g、肉10~15g、豆腐30~40g、卵黄1個、全卵1/3個、乳製品50~70gが目安量です。

6. 時期別離乳食の進め方:カミカミ期(9カ月~11カ月頃)

・カミカミ期ってどんな時期?
歯ぐきでカミカミして食べ物を潰すことを覚える時期です。食事のリズムを整え、自分で食べる意欲や家族と一緒に食事をする楽しみも育てられる時期です。

・カミカミ期の食事の内容
全粥から、7倍がゆ、5倍がゆ、軟飯と段階的に進めていきます。歯茎で潰せるバナナぐらいの硬さが目安となります。赤ちゃんの鉄分が不足しやすい時期のため、鉄分が多く含まれるレバーや赤みの肉、魚などもメニューに取り入れます。5~7mmの大きさのみじん切りにして、味付けは塩、砂糖、しょうゆをほんの少しにします。

・カミカミ期の食事の量・回数
1日3回食になります。お粥90g、軟飯80g、野菜・果物30~40g、魚15g、肉15g、豆腐45g、全卵1/2個、乳製品80gが目安量です。

7. 時期別離乳食の進め方:パクパク期(1歳~1歳6カ月頃)

・パクパク期ってどんな時期?
1日3回食のリズムと生活全体のリズムを整え、自分で口に入れる量やペースを作りながら、手づかみやスプーンなどの道具を使って食べることを覚える時期です。食べ物は徐々に大人に近いものが食べられるようになり、肉団子やゆで卵の白身等、歯ぐきで噛むことの出来る固さが目安となります。

・パクパク期の食事の内容
軟飯~ご飯に様子を見て変えていきます。1cmぐらいの大きさからはじめ、だんだん大きくしていきます。大人の取り分けも行える時期ですが、味付けをする前に取り分けて離乳食用の味は薄味にします。

・パクパク期の食事の量・回数
1日3回で生活のリズムを整えます。軟飯90g、ご飯80g、野菜・果物40~50g、魚15~20g、肉15~20g、豆腐50~55g、全卵1/2~2/3個、乳製品100gが目安量です。

8. 離乳食の作り方

・基本のおかゆの作り方
お米に対して10倍がゆでは10倍の量の水、7倍がゆでは7倍の量の水を入れて炊きます。最近では炊飯器に入れて家族のご飯と一緒に10倍がゆが作れる容器が販売されています。米や水の量のメモリもついているので便利です。マグカップでも代用出来ます。ごっくん期のお粥は、炊けたらすり鉢ですったり、裏ごし器でこしたりして、なめらかなとろみのついた液体状になるようにします。

・離乳食のマンネリを防ぐには
離乳食を始めて間もない頃は、ママも慣れないため、同じ食材を使ってメニューも同じになってしまいがちです。赤ちゃんが食べられるものが増えてきたら、なるべく食材を変えながらメニューの幅を広げるようにしましょう。離乳食が始まったばかりでまだ食べられる食材が少ない時期は、お粥にしらすや野菜等を加えて味の変化をつけてみましょう。

・大人の料理から取り分けるときは
大人と同じ味付けでは赤ちゃんには濃すぎるので、味付けをする前に取り分けて赤ちゃんの物は薄味に仕上げましょう。

9. 離乳食に重要な栄養素

・炭水化物
体や脳を動かすエネルギー源です。ご飯、パン、うどんやパスタ等の麺類、ジャガイモやサツマイモ等の芋類に含まれています。コーンフレークやオートミールも炭水化物です。

・タンパク質

肉や血液をつくり、赤ちゃんの成長を促します。肉、魚、卵、豆腐、納豆等の大豆製品に含まれています。

・ビタミン・ミネラル
炭水化物やタンパク質の働きをサポートし、体調を整えて、ばい菌やウイルス等と闘う免疫機能の働きを促します。緑黄色野菜や果物、海藻類に含まれています。

10. 離乳食の冷凍保存について

・離乳食を冷凍保存するメリット
離乳食はすり潰す、こすなど手順が多く、毎回その度にいちから作るとなると時間がかかり大変です。離乳食を始めた頃は1回分の量も少なく、まとめて作った方が美味しく作れます。時間を取れる時に野菜を茹でて潰したものや、お粥をまとめて作っておき、製氷機や専用の容器に入れて冷凍しておくと、調理時に食材を合わせて味付けするだけで済むので便利です。

・離乳食を冷凍保存するコツ
なるべく新鮮なものを使って加熱調理してから、均一に素早く冷凍出来るように、薄く平たい容器に入れて冷凍しましょう。使う時に取り出しやすい容器を選ぶのもポイントです。

・離乳食を冷凍保存する際の注意点
使用する時は加熱調理してから使用し、1週間以内に使い切るようにしましょう。

11. 離乳食を作る際の電子レンジ活用法

・電子レンジ活用のメリット
冷凍しておいた食材や生の野菜や肉、魚等を少量調理する場合は、電子レンジが手軽に加熱出来て便利です。

・電子レンジを使う際のポイント
加熱し過ぎると水分が蒸発し過ぎて焦げ付いてしまったり、固くなってしまったりするのでやや短めに時間を設定して加熱し、固さを見ながら時間を追加するようにしましょう。水分を足して加熱すると食材が加熱によって固くなることを防げます。加熱する際の食器は、電子レンジ対応のものを使いましょう。

12. ベビーフードの利用について

・ベビーフードを利用するメリット
家で作るとなると下ごしらえが大変なレバーや魚等の食材を与えられること、外出時や旅行時、時間が取れない時にも栄養面を考えられたメニューを与えられること、味付けを変えたり、一品増やしたり、メニューの幅が広がることがメリットとして挙げられます。

・ベビーフードはいつからOK?
離乳食を始める5~6カ月頃から使用出来る単品の食材やお粥、味付けに使うスープやソース等があります。お粥や野菜に慣れてきた頃に、家では調理にしにくいものをベビーフードで取り入れたり、味付けのバリエーションを増やすために使ったり出来るでしょう。

・ベビーフードの選び方
赤ちゃんの月齢、食材の固さに合ったものを選ぶようにしましょう。赤ちゃんに与える前にはママが一度食べて味や固さを確かめて、赤ちゃんに適切であるかをみるようにしましょう。1日2回食になったら、主食(炭水化物)、主菜(タンパク質)、副菜(ビタミン、ミネラル)が揃うようにバランスを考えて選びましょう。開封した後は一回で使い切るようにし、量が多い場合は食べる前に小分けして冷凍保存しましょう。その際はベビーフードに記載されている注意事項をよく読んで従うようにしましょう。

13. 月齢別に見る離乳食のおすすめの食材とNG食材

・5カ月~6カ月頃
初めはアレルギーが出ることの少ないお粥からはじめましょう。お粥に慣れてきたらじゃがいも、さつまいも、かぼちゃ等の芋類、ほうれん草、にんじん、かぶ等の野菜、りんご等の果物、さらに慣れてきたらシラス、たら等の白身魚や豆腐というように、順番に種類を増やしていきましょう。パンやうどん、そうめん等のアレルギーを引き起こしやすい小麦を使った食材はもう少し月齢が大きくなってからがお勧めです。離乳食開始前の果汁も母乳やミルクの摂取量が減ることから推奨されていません。

・7カ月~8カ月頃
主食は全粥、またはパンをミルクやスープで煮たものやうどん、そうめん、パスタ等の麺類を軟らかく煮たもの、芋類を軟らかく煮てスープでのばしたものがお勧めです。野菜や海藻類は、玉ねぎやトマト、ブロッコリー、大根、キャベツ、白菜、わかめ等少し繊維質のものも食べられるようになります。軟らかく煮てから刻んで与えましょう。タンパク質は白身魚の他にも脂身の少ない鶏肉のささみや納豆等もお勧めです。卵も食べられるようになりますが、初めは卵黄のみを使用しましょう。卵はアレルギーが出やすい食材なので、家族にアレルギー体質の方がいる場合は与える前に医療機関で検査をする方法もあります。ヨーグルトも食べられるようになりますが、砂糖の入っていないプレーンタイプを使いましょう。赤みの肉や青魚はもう少し待ちましょう。

・9カ月~11カ月頃
主食は米、パン、うどん、そうめん、パスタ、芋等、軟らかく炊いて、ある程度形のある大きさのものでも食べられるようになります。ゴボウやレンコン等の繊維質の多い野菜も軟らかく煮ることでほとんどの野菜、果物は食べられるようになります。タンパク質は鉄分補給のためにも赤身の魚や肉、レバー等がお勧めです。いわしやさんま、あじ等の青魚も十分加熱すれば食べられるようになります。卵は卵黄から進めて卵白も食べられるようになればマヨネーズも調味料として使用出来ます。塩分や脂肪分の少ないチーズも食べられるようになります。牛乳、はちみつは1歳まで待ちましょう。

・1歳~1歳6カ月頃
ほとんど大人と同じ食材が食べられるようになりますが、生魚や生卵等生ものは与えないようにしましょう。ハムやソーセージ等の加工品は塩分や添加物の少ないものがお勧めです。ピーナッツやアーモンド等のナッツ類は窒息の恐れがあり、アレルギーも出やすい食品なので避けましょう。からしやわさび、トウガラシ等の刺激物も良くありません。初めて食べるものは加熱して少量から始めましょう。1歳を過ぎると牛乳も飲めるようになります。牛乳もアレルギーが出やすい食品なので、初めての時は温めてひとさじから始めましょう。

14. 離乳食を食べさせるコツ

・スプーンを入れるときは赤ちゃんが口を開けてから
離乳食を食べさせるときは、今から食事をすること、何を食べるかを意識させるために「今から○○を食べるよ」と声を掛け、スプーンに乗った食べ物を見せてから赤ちゃんが口を開けるのを待ちましょう。

・離乳食の熱さに注意する
加熱して作るので中まで冷めているかどうか、また冷たすぎないかをママが温度を確かめてからあげるようにしましょう。ミルクと同じように人肌の温度が適切です。

・お腹が空ききっていないときに食べさせる
赤ちゃんはお腹がすき過ぎてしまうと、機嫌が悪くなって泣いて食べてくれないこともあります。食事と食事の時間が空き過ぎないように、生活のリズムを整えていきましょう。

15. 離乳食を食べないときの対処法

・離乳食を食べないときに考えられる原因
食べること自体にまだ慣れず、興味が持てない、お腹が空いていない、苦手な食材や味付けがある、食感が苦手、食べ物の固さが飲み込みの発達に見合っていない、スプーンが口に合っていない、食事に集中出来る環境が整っていない、眠たくて機嫌が悪い等が考えられます。

・離乳食を食べないときはどうすればよい?
まず、食べるための環境が整っているかどうかを見直してみましょう。テーブル、椅子の高さ、スプーンの大きさや形状等が赤ちゃんに合っているかどうか、赤ちゃんの気が散るようなもの(テレビやおもちゃ)等が周りにないかを確認してみましょう。また、食べるタイミングも大切です。昼寝や散歩、食べる時間を変えてみるのも一つの手です。食に興味が持てない赤ちゃんもいるので、赤ちゃんと一緒に食卓に座り、ママが食べているところを見せながら食べさせたり「おいしいね」「今から食べるよ」等の声かけをして、食事は楽しいものだと赤ちゃんが感じるようにすることも大切です。同じ味や食材ばかりが続かないように、アレンジを加えたり、違う食材を使ったりしてメニューのバリエーションを増やすようにしてみましょう。食材の固さが赤ちゃんの飲み込みの発達に適しているかも見直し、軟らかくしたり、少し固めにしたり、大きさを変えたり、とろみをつけたりして赤ちゃんが食べやすい固さをみつけましょう。


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