病名・症状から探す

新生児壊死性腸炎の原因と症状

早期に低体重で生まれた新生児は、様々な病気や障害のリスクを持っている可能性が高いです。新生児壊死性腸炎もリスクが高い病気の1つです。進行すると死亡するケースもあるため、注意が必要です。今回は新生児壊死性腸炎の原因と症状について解説します。

新生児壊死性腸炎の症状

壊死性腸炎とは、腸への血流が障害された状態で細菌感染などを引き起こし腸が壊死する病気です。細胞または組織の一部が死ぬことを壊死といいます。

多くは産後7~30日の赤ちゃんにみられます。また、妊娠32週以下で生まれた場合出生体重が1500グラム未満の赤ちゃんは壊死性腸炎のリスクが高いといわれています。

新生児壊死性腸炎の原因

新生児壊死性腸炎の原因は解明されていませんが、次のような要因で起こるといわれています。

(1)腸が未熟
(2)血流障害
(3)細菌感染

腸の免疫や運動が未熟だと、腸内細菌が増殖します。そして、血流障害により腸の壁に傷が生じ、そこから細菌が侵入して壊死を起こすといわれています。また、妊娠中や出産時に次のような原因で酸素が少なくなることで、新生児壊死性腸炎のリスクが高まるといわれています。

(1)仮死
(2)呼吸の異常
(3)循環の異常
(4)先天性の心臓病

低酸素状態になると、脳や心臓など生命の維持に欠かせない器官に優先して血流が配分されるため、腸管の血流が減少すると考えられています。

新生児壊死性腸炎の症状

次のような症状が現れた場合は新生児壊死性腸炎が疑われます。

(1)腹部が張る
(2)母乳やミルクを飲む量が減る
(3)嘔吐
(4)便に少量の血液が混ざる

この段階では確定診断はできません。肉眼でわかる程の血便やお腹が強く張るなどの症状が現れると、X線写真で確定診断が可能になります。重症化すると、次のような状態に陥ります。

(1)眠りがちになる(傾眠;意識レベルの低下)
(2)体温の低下
(3)呼吸の一時的な停止を繰り返す

腸の壊死は粘膜から始まり、進行すると腸壁全層に及びます。そして、腸壁に穴が空き、腹膜炎を起こすこともあります。また、血液の流れに乗り全身に細菌が回る敗血症を患者の3分の1が発症するといわれています。

<まとめ>
新生児壊死性腸炎とは、血流障害や細菌感染が重なることが原因で起こる腸が壊死する病気です。特に妊娠32週以前に生まれた場合や1500グラム以下で生まれた新生児に多くみられます。腹部が張り、嘔吐や血便などの症状が現れます。治療が遅れると重症化する恐れがあるので注意が必要です。

敗血症の発症率
http://merckmanual.jp/mmpej/sec19/ch275/ch275e.html


2016/11/29

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の監修/執筆

専門家監修記事