黄疸

2016/11/29

子どもに現れる黄疸の原因と注意点

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子どもに現れる黄疸の原因と注意点

黄疸は全身に現れます。皮膚が黄色く変化した場合は体内で何らかの異常が起きている可能性があります。黄疸は新生児から高齢者まで年齢問わず現れるので、原因を確認しておきましょう。今回は、子どもに現れる黄疸の原因と注意点について解説します。

黄疸の原因

黄疸とは皮膚が黄色く染まる現象のことで、黄色人種である日本人は黄疸と健康な状態を区別することが難しいといわれています。赤血球が破壊される時に作られる黄色い色素のビリルビンが排泄できない場合に黄疸が現れます。ビリルビンは血液から肝臓に移行して胆汁の成分になり、最後には体外へ排出されます。しかし、次のような原因でビリルビンを上手く排泄できなくなる場合があります。

(1)急性及び劇症肝炎
急性肝炎は、主に肝炎ウイルスが原因で起こる肝機能障害で、黄疸や食欲不振などの症状が現れます。肝臓の機能を司る細胞が急激かつ大量に破壊されることで、劇症肝炎という状態に陥ります。

(2)閉塞性化膿性胆管炎
胆管結石が生じることで急性胆管炎を起こします。この状態が続くと細菌が胆管内に増殖し、黄疸や発熱、意識障害などが現れる閉塞性化膿性胆管炎になります。

(3)肝臓や胆のう、膵臓のがん

(4)自己免疫性溶血性貧血
赤血球に自己抗体が生じ、赤血球が急激かつ急速に破壊されることで起こる貧血です。

(5)体質性黄疸
遺伝的体質によりビリルビンが排泄されにくいために現れる黄疸のことを指します。

新生児にみられる黄疸

胎児は子宮動脈から酸素を補給します。この状態は呼吸による酸素補給と比べて効率が悪いため、赤血球を増加させて対応しています。新生児が呼吸により赤血球を使用すると、大量の赤血球が破壊され、ビリルビンが過剰に生産されます。それが原因で黄疸が現れます。生後約1週間からビリルビンが自然に減少するため治療は必要ありません。しかし出生時に低体重の赤ちゃんはビリルビン値があまり高くない場合でも、核黄疸の危険があります。体重が小さければ小さいほど、在胎週数が短ければ短いほどこの傾向は高くなります。これに感染や、呼吸障害、栄養障害など主々の原因が加わるとさらに、核黄疸を起こす確率が高くなるので、予防のために治療が必要になります。治療は「光線療法」を行います。それでも良くならない場合は血液を入れ替える「交換輸血」を行うことになります。

脳性麻痺の原因になる核黄疸

通常、ビリルビンはアルブミンという物質と結合するため脳に到達しません。しかし、ビリルビンが過剰になると、アルブミンと結合していないビリルビンが出てきて脳に到達する場合があります。脳にビリルビンが沈着した状態を核黄疸といい、神経細胞が破壊されると脳性麻痺を起こす恐れや、最悪の場合に死に至ることがあります。

<まとめ>
黄疸は、赤血球が破壊された時に生産されるビリルビンが過剰になることで現れます。ビリルビンが過剰になる原因としては肝機能障害や閉塞性化膿性胆管炎などが挙げられます。また、新生児は赤血球量が多く、呼吸により大量の赤血球が破壊されることでビリルビンが過剰になり新生児黄疸が現れる場合があります。


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