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2016/11/29

赤ちゃんが呼吸困難になったときの原因と対処法

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赤ちゃんが呼吸困難になったときの原因と対処法

赤ちゃんは肺や呼吸器が未発達のため、呼吸困難を起こしやすいです。呼吸困難が長期化すると生活への不安も出てくるため、症状を理解しすぐに対処出来るようにしておきましょう。ここでは、赤ちゃんの呼吸困難に見られる症状や原因、対処法を解説します。

赤ちゃんの呼吸困難に見られる症状

呼吸困難の症状には様々あり、はっきりした症状が現れずお母さんが気付かない場合もあるので注意が必要です。赤ちゃんは苦しさや症状を自己申告出来ないため早めに気付いてあげる事が大切です。症状が出た時にすぐ対処出来るよう、まずは赤ちゃんの呼吸困難が疑われる以下の症状を把握しておきましょう。

<呼吸困難が疑われる症状>
・鼻水が大量に出る
・呼吸の度に胸からゼーゼー、ヒューヒューと音がする
・咳き込む
・元気が無く泣かない
・おっぱいやミルクを十分に飲めない
・呼吸のたびに小鼻がヒクヒクする
・喉元や肋骨がへこむような陥没呼吸をしている
・痰がからんだ咳が出る
・声がかすれている

呼吸困難の原因(1)熱性痙攣

赤ちゃんの肺や呼吸器は十分に発達しておらず、呼吸困難を起こしやすいため、症状だけで原因を特定することは簡単ではありません。しかし、何らかの異常や病気が原因で起こるケースも多く注意が必要です。呼吸困難に気付いたら、その他の症状に目を向け、病気の疑いがあるかどうか確認しましょう。呼吸困難を引き起こす一つに、熱性痙攣があります。

【熱性痙攣とは】
熱性痙攣は生後6カ月~3歳までに初めて発症するケースが多く、小児の3%は熱性痙攣を起こすといわれています。

<症状>
・38度以上の発熱
・嘔吐
・発作
・痙攣

<応急処置>
・赤ちゃんの周囲にある危険物を取り除く
・衣類のボタンを外し緩める
・赤ちゃんを横向きにし、吐いた物を取り除く
・痙攣がおさまっても熱がある場合は解熱剤を飲ませる

熱性痙攣の疑いがある場合は熱を測り、痙攣がどのくらいの時間続いているかを確認し病院で医師に伝えましょう。熱誠痙攣の症状の多くは2~3分で治まります。しかし発作が5分以上続く、または発作がおさまっても意識の戻りや顔色が悪い時は、救急車を呼ぶ必要があります。

呼吸困難の原因(2)喘息様気管支炎・気管支喘息

【喘息様気管支炎とは】
1~2歳の乳幼児に起こる、喘息に似た症状が出る気管支炎の一種です。通常の気管支炎と異なり呼吸困難を起こす、風邪をひくと治りにくい、再発しやすいなどが特徴で、以下の症状が現れます。

<症状>
・呼吸の度にゼーゼーやヒューヒューという音がする
・発熱
・風邪に似た症状
・鼻水が大量に出る
・痰がからんだ咳が出る


【気管支喘息とは】
1~2歳の発症が特に多く、気管支に慢性的な炎症が起こる事で発作的な呼吸困難が繰り返し起こる病気です。気管支の平滑筋が収縮して気道が狭くなり、さらに粘膜のむくみや痰の増加も重なることで呼吸困難を引き起こします。

<症状>
・呼吸の度にゼーゼーやヒューヒューという音がする
・頻回に風邪を引く
・風邪が治るのに時間がかかる
・夜間や明け方に咳が出る
・運動をすると喘鳴や咳が出る

喘息様気管支炎や気管支喘息は慢性化すると治りにくくなるため、発作による呼吸困難に気付いたら出来るだけ早く対処し病院を受診することが大切です。

呼吸困難の原因(3)ウイルスや細菌による呼吸器感染症

赤ちゃんは免疫力が弱くウイルスや細菌に感染しやすいため、呼吸器感染症にかかるリスクが高くなります。赤ちゃんの年齢によって発症する感染症が異なりますが、以下の病気に注意が必要です。

1.かぜ症候群
一般的な風邪のことです。発熱や咳、鼻水などの症状が出ます。

2.クループ症候群
細菌やウイルスなどに対し免疫反応があり、のどの奥が炎症で腫れて、呼吸困難を起こす病気です。犬が吠えたような咳が特徴で、「ケン、ケン」と咳き込みます。クループ症候群の咳は、犬の遠吠えのような「ケンケン」という乾いた咳や、オットセイの鳴き声のような咳と表現されます。3カ月~6歳までの子どもに見られますが、特に1~3歳ぐらいまでの幼児に多く、女児より男児にかかりやすい傾向があります。秋~冬にかけて多く見られます。乳幼児の場合は症状が悪化しやすいので注意深く観察することが必要です。昼間は大丈夫でも夜間になると症状が悪化することがよくあります。主に咳をおさえるための吸入を行う事で軽快しますが、急激にのどが腫れて呼吸ができなくなる場合は気管を切開して呼吸を助けてあげる処置をしなければならない事もあります。ですので、夜間など急に症状が悪化した時は、できるだけ早く救急外来に受診する必要があります。

3.肺炎
B群連鎖球菌や大腸菌等の腸内細菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌などへの感染から起こります。発熱、咳、多呼吸などの症状が出ます。

4.急性気管支炎
ウイルス感染によるものが多く、気管支に炎症が起こる病気です。発熱や乾いた咳、痰がからむ咳などの症状が出ます。高熱で膿状の痰が出ることもあります。

5.百日咳
流行性のある感染症の一種で、特徴的な咳や長引く咳が出る病気です。

<応急処置>
呼吸器感染症は長引く咳が特徴です。呼吸困難になるのを防ぐため、症状に気付いたら以下の処置を行ないましょう。

・加湿器を使い部屋の湿度を上げる
・空気清浄機で空気を綺麗にする
・室内でタバコを吸わない
・水を少量飲ませる
・寝ている時は上半身を起こす

まとめ
赤ちゃんの呼吸困難には症状にいくつかの特徴があります。原因となる病気によって症状が異なるため、乳幼児や小児に起こりやすい病気を知っておきましょう。症状が現れた時は慌てず落ち着いて応急処置をしてあげることで、赤ちゃん自身も安心出来ます。しかし、原因が分からない時はそのまま放置せず早めに病院を受診しましょう。


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