腸重積

2016/11/29

子どもが腸重積に。原因と予防法について

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子どもが腸重積に。原因と予防法について

腸重積は出生半年から2歳頃までの子どもに多く発症する病気です。突然激しい腹痛を訴え、病院に駆け込むこともあり、原因が分からない場合もあります。腸重積は原因を特定し予防することが出来るのでしょうか?ここでは、子どもの腸重積について詳しく解説します。

9割が2歳以下で発症する腸重積

腸重積とは、腸の中に腸が入り込むようにして重なってしまう病気です。腸重積の8割~9割が2歳児以下で発症するといわれ、特に男児に多く、新生児や乳幼児の病気として知られています。生後半年を過ぎると発症率が上がります。腸重積で腸が重なった部位は血液の循環が悪くなり、酸素が十分に届かなくなるため腸が壊死したように腐ってしまいます。さらに悪化すると出血の恐れがあるため、早期発見と早期治療が重要です。

なぜ子どもに腸重積が起こるのか?原因は不明

腸重積がなぜ起こるのか、はっきりとした原因は分かっていません。しかし、腸重積を発症した子どもの状態から以下のような腸内の異常が関連していると考えられています。

<腸重積が起こる原因と考えられているもの>
・腸に起こるけいれん
・腸内に出来たポリープ
・悪性リンパ腫
・腸のリンパ節が腫れて腸にはまり込む
・病原性大腸菌などの胃腸炎

これらの異常が原因として注目されているものの、腸重積に繋がるメカニズムははっきりしておらず原因不明の病気といえます。また、腸重積は突然発症する特徴があるため、明確な予防法は無く、症状の早期発見と悪化を防ぐ事が重要です。

子どもの腸重積の症状を見極めるポイント

腸重積は突然発症するため、子どもの様子がおかしいと感じたら症状をよく観察し、早期発見に繋げることが大切です。腸重積は症状が出ては消えを繰り返す特徴があり、症状が落ち着くと子どもが元気になることから、発見が遅れてしまう場合があるため注意が必要です。以下の症状が現れた場合は腸重積を疑い、早めに病院を受診しましょう。

<腸重積の症状>
・約15~20分おきに激しい腹痛を訴える
・腹痛が無くなると元通り元気になる
・イチゴゼリー状の粘血便が出る
・腹部にしこりがある
・急に泣き出したり泣きやんだりを繰り返す
・火がついたように泣く
・顔色が蒼白になる
・ぐったりとする

腸重積かどうかを見極めるポイントは、いつもと違うお腹の痛がり方をするということです。気になる泣き方をする、お腹をそっと触るだけで激しく痛がるなどの症状が見られる場合にも、腸重積が疑われます。

腸重積は原因不明でも治療で治せる病気

腸重積は原因不明のため予防が難しい反面、早期発見が出来て適切な治療が受けられれば治せる病気です。特に発症から24時間以内に治療が出来ると著しい回復が見られます。治療では高圧浣腸と呼ばれるチューブを肛門から腸に挿入し、水圧や空気圧を利用して腸内を洗浄する治療法が行なわれます。発症から2~3日経って血便が出るなど重症化している場合や、高圧浣腸で改善が見られない場合は開腹手術が行なわれます。また、腸重積は再発しやすい特徴があり、何度も腸重積を繰り返す子どもは、ポリープなど腸の病気が潜んでいる可能性があります。その場合は手術で疾患部を切除する必要があります。

まとめ
腸重積は原因不明の病気のため早期発見が重要です。子どもはお腹を壊しやすいため症状が軽いと異変に気付きにくく、発見が遅れる場合があり注意が必要です。腸重積はいつもと違う腹痛が特徴です。そのため、普段から異変にすぐ気付けるように、子どもの様子をよく観察しましょう。また、腸重積は一度発症すると再発しやすい特徴があるため、治療後も様子を見る事が大切です。


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