血管腫

【症状と治療法】子どもに出来る赤あざの原因は血管腫

新生児や乳幼児の肌に生まれつき見られる赤や紫のあざは、血管腫と呼ばれます。ほどんどの場合は良性で自然治癒することが多い反面、様々な種類があるため症状を理解していないと不安になる場合も。ここでは子どものあざの原因になる血管腫について詳しく解説します。

生まれつき見られるあざはほとんどが良性の血管腫

血管腫とは、皮膚や皮膚の下、その他の皮膚以外の場所に血管が太く広がり集まることであざが出来たり、あざが増えていく症状です。生まれつき血管に奇形の形を持って現れることがありますが、ほとんどが良性で悪性のものは極めて稀です。赤ちゃんの成長とともにあざが小さくなり自然と消えていくものも多く、あまり心配する必要はありません。血管腫が出来る原因は不明で、血管腫の種類によって治療法が異なります。

治療が必要無い血管腫の種類とは?

血管腫は自然治癒するケースが多く大きな心配はありませんが、種類によってあざの症状が大きく異なるため原因が分からず悩むことがあります。以下の3つはほとんどが自然治癒し、治療が必要無い血管腫です。

1.サーモンパッチ
周りの健康な皮膚との境目が曖昧なあざができる、単純性血管腫の一種です。額の真ん中や目の上、眉間の上唇の上などに薄いあざができ、子どもが泣いたり力んだりすると一時的に色が濃くなります。新生児に多くみられ、1歳を過ぎる頃から1~3年をかけて自然治癒するので治療は特に必要ありません。

2.ウンナ母斑
平たく赤身を帯びたあざができる血管腫で、首の後ろやうなじ、後頭部に多く現れます。新生児にできやすく3歳頃までに自然治癒し、約9割が治療を必要とせず治るといわれています。

3.いちご状血管腫
小さな赤い斑点が出来て、急速に大きなこぶのようになる血管腫です。新生児に多く見られ、生後1~3カ月で大きく拡大します。生後6~12カ月頃になるとあざの大きさが最大になり、学齢期にかけて徐々に消えて無くなるため治療が必要無いケースが多く見られます。

サーモンパッチとウンナ母斑は一括すると子どもの3人~4人に1人の割合で出現するといわれています。

治療が必要になる血管腫の種類と治療法

良性の血管腫の中でも放置していると悪化してしまい見た目や皮膚に深刻な影響を与えるため、治療が必要な場合があります。以下の種類は自然に消えて無くならないため、症状に気付いた時点で何らかの治療が必要となります。

4.単純性血管腫(たんじゅんせいけっかんしゅ)
あざと周りの健康な皮膚との境目がはっきりした平たく真っ赤な血管腫です。出生直後から現れているケースが多く、あざが出来る部位によってはスタージ・ウェーバー症候群、クリッペル・ウェーバー症候群など他の病気との合併症の疑いがあります。年齢とともに色が濃くなるため、レーザーで除去する治療が行なわれます。

5.海綿状血管腫(かいめんじょうけっかんしゅ)
無色または淡い赤紫色や青紫色で半球状のこぶようなものが出来る血管腫です。こぶが出来ず平たい場合もあり、出生直後から手足などに現れます。奇形の静脈が絡み合って出来た塊が皮膚の下で盛り上がってしまうために起こる血管腫です。治療では血管腫に出入りしている血管を薬で詰めて血管腫を小さくしたり、血管に特殊な薬を注入して血管をそのものを固める方法などが選択されます。

6.血管内皮腫
皮膚の下や耳下腺、肝臓などに現れるこぶのような血管腫です。自然に消えることもありますが、急に血小板が少なくなり血が止まりにくくなるカサバッハ・メリット症候群を引き起こすリスクがあるため治療が必要です。海綿状血管腫と同じくステロイド薬の投与や血管腫に入る血管を薬で詰める、インターフェロンの投与、放射線療法などの治療が症状に応じて選択されます。

治っても見た目が気になる場合はレーザー治療が可能

血管腫は自然治癒しても完全にあざが消えなかったり、あざが目立つ所に出来て見た目が気になることもあります。その場合は、レーザー治療で除去することが可能です。皮膚科や専門のクリニックで相談しましょう。しかし、年齢が上がるにつれて、あざが消えていくことも多いため、健康上に問題がなければ様子を見ることも大切です。治療は少なからず子どもへ肉体的や精神的な負担がかかるため、十分検討しましょう。

まとめ
転んだりぶつけたわけでも無いのに、子どもにあざがある場合は血管腫が疑われます。出生直後から現れ出産入院中の病院で適切な検査と治療が行なわれるケースもありますが、自宅で症状に気付いた場合は症状をよく確認しましょう。自然治癒するタイプでも、自己判断が難しい場合があります。一度病院で検査を受け、適切な処置を受けましょう。


2016/11/29

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